Analog Devices I/Q ミキサー : HMC8191のLOヌル回路のDCオフセットのセットアップ方法を教えてください。
RFとマイクロ波
HMC8191のデータシート4ページの表2(絶対最大定格)には、最大ソース/シンク電流が3mAと記載されています。つまり,IF1/IF2ピンでシンクまたはソースする電流の合計が、この電流を超えてはいけません。LOをヌル化する場合、IF1またはIF2の電圧は一致させる必要はなく、ある程度の電流が流れます。LOをヌル化するために必要な電圧は、通常-0.1~0.1V程度で、ヌル化の深さに応じて0.001V程度の細かい電圧ステップが必要です。
各IFXポートのDC電圧を調整する場合、次のようにします(以下の各ステップで、LOリークレベルが減少していることを確認します)。
- IF1を0Vから0.1Vまで0.01V以上のステップで調整し、LOリーケージが前の電圧から悪化し始めたら,調整を中止します。
- 上記調整で改善しない場合は、IF1を0Vから-0.1Vまで0.01V以上のステップで調整し、LOリークが前回より悪化し始めたら調整を中止します。
- IF2を0Vから0.1Vまで0.01Vステップで調整し、LOリークが前回より悪化し始めたら、調整を中止します。
- 上記調整で改善しない場合は、IF1を0Vから-0.1Vまで0.01Vステップで調整し、LOリーケージが前回より悪化するようであれば、調整を中止します。
この時点でまだ希望のLOリーク量に達していない場合は、ステップ1に戻って再度ステップを実行します。
しかし、DC電圧は0Vに戻さず、最初の調整で見つけた電圧から0.1Vステップで+/-の調整を始め、オフセットの微調整をします。
(2022年10月掲載)
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