
概要
Texas Instrument社(以下TI社)のMSPM0L/Gマイコンは、低消費電力なArm® Cortex®-M0+コアと豊富なアナログ・通信のペリフェラルを搭載し、低価格帯でありながら高いパフォーマンスを実現するマイコン製品です。Arm® Cortex® -M0+コアの動作周波数によりシリーズが分かれており、32MHzがLシリーズ、80MHzがGシリーズとなります。
特長
- スタンバイ状態で1.1μAで動作する超低消費電力
- WQFNパッケージ(16pin)では 3mm x 2mmの小型パッケージ
- 充実したアナログペリフェラルによる優れた拡張性
- TI社の300mmウエハー自社工場での製造により低価格帯を実現
- 豊富なソフトウェア(ドライバー・ライブラリー)の提供で開発を加速
MSPM0Lシリーズ
動作周波数32MHzがMSPM0Lシリーズとなっています。Lシリーズはシリアル通信としてUART、SPI、I2Cに対応しています。
機能ブロック図
仕様
MSPM0L130x |
MSPM0L110x |
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CPU |
Arm® Cortex®-M0+コア |
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動作周波数 |
32MHz |
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スタンバイ時 消費電力 |
1μA |
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オペアンプ |
ゼロドリフトOPA x2、汎用OPA x1 |
汎用OPA×1 |
豊富なペリフェラル |
■アナログ ・逐次比較型 12bit ADC(1.45 Msps) ・高速コンパレーター ・内蔵温度センサー
■通信 ・シリアル通信(UARTx2, SPIx1, I2Cx2) ・5VトレラントIO x2 搭載 |
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パッケージ |
・32-pin VQFN (5 mm × 5 mm) ・28-pin VSSOP (7.1 mm × 3 mm) ・24-pin VQFN (4 mm × 4 mm) ・20-pin VSSOP (5.1 mm × 3 mm) ・16-pin SOT (4.2 mm × 2 mm) ・16-pin WQFN (3 mm × 2 mm) |
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拡張性 |
・基本的なADCから、オペアンプ・コンパレーター・DACを備えたデュアルADCを搭載 ・シリーズ内でソフトウェア互換 ・8つのリード型およびノーリード型パッケージ・オプションでそれぞれピン互換 |
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ユーザビリティ |
・ペリフェラル、クロッキング、アナログ・モジュール、ピン・マックス、セキュリティーをGUIで設定可能 ・200以上のサンプルコードを含む、ソフトウェア・ドライバー・ライブラリー ・モーター制御、セキュアブート、自己診断などに対応したライブラリー |
MSPM0Gシリーズ
動作周波数80MHzがMSPM0Gシリーズとなっています。Gシリーズはシリアル通信としてUART、SPI、I2Cに加えてCAN-FDにも対応しています。
機能ブロック図

MSPM0Gシリーズの機能ブロック図
仕様
MSPM0G350x |
MSPM0G310x |
MSPM0G150x |
MSPM0G110x |
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CPU |
Arm® Cortex®-M0+コア |
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動作周波数 |
80MHz |
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スタンバイ時 消費電力 |
1.5μA |
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オペアンプ |
ゼロドリフトOPA x2、 |
汎用OPA×1 |
ゼロドリフトOPA x2、 |
汎用OPA×1 |
CAN-FD |
CAN-FDx1 |
― |
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豊富なペリフェラル |
■アナログ ・12-bit ADC(4 Msps) ・12-bit DAC(1 Msps) ・高速コンパレーター ・内蔵温度センサー
■通信 ・シリアル通信(UARTx4, SPIx2, I2Cx2,) ・5VトレラントIO x2 搭載 |
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パッケージ |
・64-pin LQFN:CAN-FD搭載 ・48-pin LQFP/VQFN:CAN-FD搭載 ・32-pin VQFN (5 mm × 5 mm) ・28-pin VSSOP (7.1 mm × 3 mm) ・20-pin VSSOP (5.1 mm × 3 mm) |
・64-pin LQFN ・48-pin LQFP/VQFN ・32-pin VQFN (5 mm × 5 mm) ・28-pin VSSOP (7.1 mm × 3 mm) ・24-pin VQFN (4 mm × 4 mm) |
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拡張性 |
・基本的なADCから、オペアンプ・コンパレーター・DACを備えたデュアルADCを搭載 ・シリーズ内でソフトウェア互換 ・8つのリード型およびノーリード型パッケージ・オプションでそれぞれピン互換 |
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ユーザビリティ |
・ペリフェラル、クロッキング、アナログ・モジュール、ピン・マックス、セキュリティーをGUIで設定可能 ・200以上のサンプルコードを含む、ソフトウェア・ドライバー・ライブラリー ・モーター制御、セキュアブート、自己診断などに対応したライブラリー |
ラインナップ
MSPM0L/Gシリーズはパッケージ・フラッシュメモリー別で以下のようにラインナップを揃えています。
評価ツール
ハードウェア評価ツール
TI社よりMSPM0L/Gシリーズの評価ボードがリリースされています。また、MSPM0L/Gシリーズに対応したJTAGエミュレーターもお使いいただけます。
ソフトウェア開発キット
TI社よりソフトウェア開発キット(Software Development Kit)が提供されており、TI社が無償で提供している統合開発環境(IDE)のCode Composer Studioで開発が可能です。CCS上に組み込まれたシステム構成ツールのSysconfigもあり、GUIベースでの設定が可能です。
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