スカイワークス社のクロック製品には、水晶発振器(XO)、クロックジェネレーター、ジッタークリーナー、バッファーがあります。
本記事では、これらの製品の中でもクロックジェネレーターに注目し、製品ラインアップとその特長をご紹介します。
クロックジェネレーターの役割
従来は水晶発振器や水晶振動子を個別に用いる設計が一般的でしたが、近年ではシステムの高度化に伴いクロックジェネレーターの採用検討が増加しており、今後もその傾向が続くと考えられます。
本章では、クロックジェネレーターの役割について簡単にご説明します。
クロックジェネレーターは、水晶発振器または外部から入力されるクロックを基準とし、内部のPLL(位相同期回路)と後段の分周器を用いて、分周・逓倍を行った複数の周波数を生成・出力するデバイスです。
同期が不要な場合には、水晶振動子(Crystal)を源振として所望のクロックを生成します。一方、同期が必要な場合には、外部クロックを基準とし、PLLによって基準クロックに追従したクロックを生成します。
このように、クロックジェネレーターは以下の機能を持ちます。
・複数クロックの生成
・周波数変換(分周/逓倍)
・クロック分配
これらの機能により、従来は複数のクロックICで構成されていた回路を、1つのクロックジェネレーターに集約することが可能です。
その結果、基板面積の削減や部品点数の削減が可能となり、最終的にはコストダウンにも寄与します。
スカイワークス社クロックジェネレーター製品ラインアップ一覧
スカイワークス社クロックジェネレーター製品ラインアップ一覧表を以下に示します。
近年、データセンター、通信インフラ、放送機器、産業機器などにおいて、高精度なクロック品質への要求は一層高まっています。
こうした要求に応えるのが、スカイワークス社のクロックジェネレーター製品群です。
スカイワークス社は業界トップクラスの低ジッター性能と柔軟なカスタマイズ可能なツールを提供しています。
以下、クロックジェネレーター製品一覧表です。
スライド左側の製品ほど低ジッターを実現可能で、右側にいくほどジッターは大きくなりますが廉価版の製品となっております。
スカイワークス社クロックジェネレーターのご紹介
最新クロックジェネレーターSKY62101
スカイワークス社の最新クロックジェネレーターであるSKY62101は、超低ジッター性能と柔軟なクロック生成機能を備えた次世代タイミングデバイスです。
データセンター、AIアクセラレーター、通信機器など、高速インターフェース向けクロック生成に適しています。
本デバイスは55fs相当の超低ジッター性能を実現し、PCIe Gen7などの次世代高速インターフェースにも対応可能です。
最新のジッタークリーナーのSKY63104/5/6とは、ピンコンパチの関係にありますので、入力クロックのジッター低減のご要求に合わせて、柔軟にデバイスを使い分けることができます。
汎用性の高いクロックジェネレーターSi5332
スカイワークス社独自のMultiSynth技術を採用した多機能かつプログラマブルクロックジェネレーターのSi5332についてご紹介します。
最大12出力可能で、小数点を刻む複雑な周波数に対しても、内部の分数分周器(MultiSynth)にて柔軟に周波数設定・生成が可能です。
また、シングルエンド/差動おいて複数の出力フォーマットに対応しております。なお、PCIe Gen1~Gen6用途にもご使用いただける製品となります。
そのため、PCIe用途は勿論、産業機器、映像機器、通信機器など幅広い用途に対応します。
Si5332に関するより詳細な記事は以下のリンクより、閲覧可能です。
低ジッターかつ柔軟な周波数設定が可能なクロックジェネレーターSi534x/Si5391
スカイワークス社のクロックジェネレーターの中でも、FPGAやSoCのリファレンスクロックとして広く採用されているのが、Si539x,Si534xシリーズです。
リファレンスデザインとして採用されており、通信機器、データセンター機器、産業機器など幅広い分野で利用されています。
Si534xとSi5391の違いは、ジッター性能と出力本数です。
Si5391(12ch)品になります。ジッター性能は69fs相当です。
Si5340(4ch)、Si5341(10ch)品になります。ジッター性能は100fs相当です。
また、Si5391とSi5341は、互いにピンコンパチブル設計ですので、既にSi5341を使用しているシステムでは、基本設計を変更することなく、Si5391へ置き換えることで性能向上が可能です。
この互換性により、クロックジッター性能向上/システム性能のアップグレード/設計変更リスクの低減といったメリットを得ることができます。
まとめ
クロックジェネレーターは、基準となる水晶振動子/水晶発振器や入力クロックをもとに、内部PLLおよび分周器を使用して、必要な周波数を生成するデバイスです。
1つの基準クロックから複数の異なる周波数を同時に生成できるため、FPGA,SoC,CPU,ASICなど、複数のデバイスを搭載するシステムに対して最適なクロックを供給することが可能です。
また、既存で水晶発振器や分配器を数多くお使いの箇所があれば、それらを1つのクロックジェネレーターで集約することで、BOMコストを下げるといったメリットに繋がります。
スカイワークスのクロックジェネレーターは、低ジッターかつ柔軟周波数設定が可能なデバイスですので、
高速通信機器、産業機器、映像機器、データセンター機器など、幅広いアプリケーション分野で採用されています。
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