NFCとは
まずは NFC の概要とその利点、そして NXP 社の実績を紹介します。
■ 10cm以内の距離での無線通信を基本とする非接触型の近距離無線通信の規格
■ NFCテクノロジーの利点

非接触ICデバイスを使い端末に近接することで通信が可能です

NFCリーダーのデバイスからの電力供給によりNFCタグデバイスも動作可能です

10cm以内の近距離のためデータ漏洩のリスクが少なくセキュアな通信が可能です
さらに暗号化認証に対応しています
■ NXP社のNFCの実績
- 20年以上前から数十億個のICを提供しています。長期の販売実績と豊富な経験と有しています。
- NXP社はNFCフォーラムの中核的存在です。主要な基礎特許と多くの技術的蓄積を保有しています。
NFC セレクションチャート
続いて NXP 社の NFC 製品を選ぶ場合のフローチャートとなります。必要とされる方式・特徴により最適なデバイスファミリーを選択することができます。
・NFC フロントエンド:外部マイコンで制御が必要
・NFC コントローラー:内部にマイコン機能が搭載されており、ワンチップ で NFC 機能を実装可能

NFCセレクションチャート
NFC リーダーのフォーカス製品
チャートから最適なデバイスファミリーを選ぶことはできましたでしょうか?ここで NFC リーダー製品のフォーカスしているデバイスファミリーを図で紹介します。

NFC リーダーのフォーカス製品
NFCリーダー製品比較表
NFC リーダー製品のより詳細な機能比較表となります。
特徴 |
|||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
パッケージ |
HVQFN32, TFBGA36 |
HVQFN40, TFBGA64 |
HVQFN40, VFBGA64 |
HVQFN40, VFBGA64 |
HVQFN64, VFBGA64 |
VFBGA64 |
VFBGA64 |
RF トランスミッター供給電圧 |
2.5 ~ 5.5V |
2.7 ~ 5.5V |
2.4 ~ 5.7V |
2.7 ~ 5.5V |
3 ~ 5.5V |
2.4 ~ 5.7V |
2.4 ~ 5.7V |
GPIO 入出力ピン (例 LED へのドライブ) |
4 本から最大 8 本 |
最大 7 本 (出力のみ) |
最大 4 本 |
無し |
12 本から最大 21 本 |
PWM出力を含むフレキシブルなピン |
最大 4 本 |
最大動作トランスミッター電流 |
350mA (最大 500mA) |
250mA (DPC機能付き) |
350mA (DPC機能付き) |
250mA (DPC機能付き) |
250mA (DPC機能付き) |
350mA (DPC機能付き) |
350mA (DPC機能付き) |
温度範囲 |
-40 ~ +105°C(*) |
-30 ~ +85°C |
-40 ~ 85°C |
-25 ~ 85°C |
-40 ~ +85°C |
-40 ~ 85°C |
-40 ~ 85°C |
バッテリー駆動システム (LPCD) を推奨 |
推奨 |
非推奨 |
推奨 |
非推奨 |
非推奨 |
推奨 |
推奨 |
NFC |
リーダー/ライター |
リーダー/ライター, カード, P2P |
リーダー/ライター, カード |
リーダー/ライター, カード, P2P |
リーダー/ライター, カード, P2P |
リーダー/ライター, カード |
リーダー/ライター, カード |
EMVCo |
未対応 |
EMVCo 3.x |
EMVCo 3.x |
未対応 |
EMVCo 3.x |
EMVCo 3.x |
EMVCo 3.x |
ダイナミック電源制御 (DPC) |
未対応 |
対応 |
対応 |
対応 |
対応 |
対応 |
対応 |
NFC フォーラム タグタイプ : リーダー |
T1T – T5T |
T1T – T5T |
T1T – T5T |
T1T – T5T |
T1T – T5T |
T1T – T5T |
T1T – T5T |
NFC フォーラム タグタイプ : エミュレーション |
未対応 |
4A |
4A |
3, 4A, 4B, MIFARE Classic, MIFARE DESFire |
4A |
4A |
4A |
ISO15693 ハイ・ビットレート |
未対応 |
未対応 |
最大 212kbit/s ( NTAG5 の時) |
未対応 |
最大 106 kbit/s ( NTAG5 の時) |
最大 212kbit/s ( NTAG5 の時) |
未対応 |
自由にプログラム可能なMCU (フラッシュ領域) |
未対応 |
未対応 |
未対応 |
未対応 |
Cortex M0 (160kB) |
対応 |
未対応 |
ホスト・インターフェース |
SPI, I²C, UART |
SPI |
SPI |
SPI, I²C |
USB, HSUART, SPI, I²C |
USB, HSUART, SPI, I²C |
I²C, SPI |
SAM インターフェース |
対応 (X-mode 時) |
未対応 |
未対応 |
未対応 |
対応 (ISO/IEC 7816- 3&4 UART 時) |
対応 |
未対応 |
暗号機能 |
MIFARE Classic |
MIFARE Classic |
MIFARE Classic |
MIFARE Classic |
MIFARE Classic |
セキュアなキーストアを含む完全なセキュリティサブシステム |
MIFARE Classic |
開発キット |
(*) HVQFNパッケージ使用時、使用温度範囲:-40 ~ +85°C
PN7160 製品の強み
NXP 社では NFC リーダー製品として一番利用ニーズの高い PN7160 製品をお薦めしています。ここでは PN7160 製品の強みを紹介します。
NXP 社の PN7160 製品の紹介はこちら
PN7160 のメリット
NFC 通信用のファームウェア書き込み済みのためユーザーはソフトウェアの設計が不要
- OS アプリケーション用に Linux と Android のドライバーを準備しています
- NCI 2.0 準拠のプロトコル が付属します(ホスト側の Example Design も有り)
全ての NFC フォーラム・モードをサポート
- リーダー/ライター・モード:ISO/IEC A&B、FeliCa、MIFARE 1K, 4K、NFCフォーラムType 1, 2, 3, 4, 5、ISO/IEC 15693
- ピア・ツー・ピア・モード:パッシブおよびアクティブ、イニシエーターおよびターゲット
- カード・エミュレーション・モード:NFCフォーラム Type 3 および Type 4(AおよびB)
他のNFCデバイスとの最高のパフォーマンスと容易な相互接続を実現
- 変更する設定は限定的:検出メカニズム、電源の状態、アンテナ設定、モードの構成
PN7160 は最低限の開発工数で、多様なNFC接続を
最高のパフォーマンスで実現できるので
初めてのNFCシステムの導入に最適です!
PN7160用開発キット
NXP 社では PN7160 を迅速に開発できるための開発キットを用意しています。
OM27160: Development Kits for PN7160 Plug’n Play NFC Controller

こちらは NFC コントローラーボードとインターフェースボードが接続された開発キットになっています。
実装されている PN7160 はすでに NFC 通信用のファームウェアが書き込み済み(ユーザーは変更不可能)ですので、ソフトウェアの開発が必要無く、すぐに動作検証ができます。

NFC コントローラーボードとインターフェースボードの組合せによって型番が違いますのでご注意ください。
・NFC コントローラーボードのインターフェースは I2C なのか SPI なのか
・インターフェースボードも付属させるか

OM27160 を制御する MCU/MPU ボードは以下の2種類があります。
・LPC82X / LPC55S6x (LPCファミリー)
・i.MX RT1170 (i.MX RT ファミリー)
これらのボードに対して、サンプルデザインのファームウェアが提供されています。
このサンプルデザインは MCUXpresso 上で動作できる SDK として配布されています。
こちらのリンクから「ソフトウェア」の項目にある「PN7160 NXP-NCI MCUXpresso Example Project」の "ダウンロード" をクリックして入手してください。
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