2025年6月24日に開催したセミナー「NVIDIA 金融AI Meet-up with Macnica~ AIを自らの手で。実践企業が語る金融AI活用~」では、金融業界におけるAI活用の最前線を共有する場として、多くの業界関係者にご登壇いただきました。
本記事では、シスコシステムズ合同会社 平田様による講演内容をご紹介いたします。
記事末尾ではオンデマンド動画のご案内をしておりますので、ぜひ最後までお読みください。
主催:株式会社マクニカ
協賛:エヌビディア合同会社
| 講演 | 講演タイトル | プロフィール | |
| 1 | GTC2025 ダイジェスト(金融関連企業の発表を中心に) |
エヌビディア合同会社 シニア事業開発マネージャー |
平畠 浩司 氏 |
| 2 | 戦略的AI導入と業務特化型ユースケースの展開 |
SMBCグローバル・インベストメント&コンサルティング株式会社 ジェネラルマネジャー |
山田 裕文 氏 |
| 3 | 金融特化型モデル FineNemotronの活用 | エヌビディア合同会社 シニアソリューションアーキテクト | Xianchao Wu氏 |
| 4 | 金融機関のセキュアな生成AI活用に向けたオンプレ×ローカルLLMの重要性と実力 | 株式会社Ippu Senkin 代表取締役社長 | 鈴木 秀弥 氏 |
| 5 | NVIDIA NIMで簡単に始めるローカルLLM構築 | 株式会社マクニカ | 小野寺 彪斗 氏 |
| 6 | 拡大する生成AI活用と企業のリスク:AIセキュリティの必要性 |
シスコシステムズ合同会社 Robust Intelligence Country Manager / Cisco Business Development Manager, AI |
平田 泰一 氏 |
| 7 | Kaggle GrandmasterによるRAPIDSを活用したデータサイエンスの高速化 |
エヌビディア合同会社 KGMoN(NVIDIA Kaggle Grandmaster) |
小野寺 和樹 氏 |
| 8 | クオンツヘッジファンドにおける RAPIDS・CUDA を用いたトレーディングストラテジー構築の高速化 |
株式会社オークン プロジェクトマネージャー/データサイエンティスト |
竹内 暢崇 氏 |
| 9 | 生成AIによるアナリストレポート自動生成:ファインチューニング学習による精度向上 |
株式会社aiQ 代表取締役社長 |
山本 裕樹 氏 |
| 特別講演 | AIと共に働く時代:チームを拡張するためのAIディスカッションペーパーの活用 |
金融庁 総合政策局リスク分析総括課 参事官 |
五十嵐 ほづえ 氏 |
拡大する生成AI活用と企業のリスク:AIセキュリティの必要性
平田様より、AI Defenseに関する取り組みについてご紹介いただきました。
AIのリスクとセキュリティの重要性
AIは、非決定論的な技術的性質を持ちます。つまり同じ入力でも同じ出力を出すとは限りません。さらに、AIモデルは多様に存在します。
こうした従来のIT技術とは異なる新たなリスクが現れたと言えます。
AIのリスクには「セーフティ(品質面や倫理面のリスク)」と「セキュリティ(情報漏洩や悪用などのリスク)」に大別され、
その両面からの対策が企業や組織には必要です。特に平田氏は、ここ数年は、AIガバナンスの観点から、誤情報や有害なコンテンツなどのセーフティ・リスクに関する対策が先行してきた。しかし、AI活用の拡大とAIエージェント時代の到来によって、セキュリティ・リスクへの対策がより重要になり、企業もその対策が急務となる」ことを強調されました。
AI Defenseの機能概要について
「AI Defense」は、AIの安全な活用と開発を支援するための包括的なセキュリティ・ソリューションです。
・AIアプリケーションの使用管理:
社内から外部の生成AIサービスへの接続を可視化・制御する機能。
社員がChatGPTやDeepSeekなどに社内情報を入力してしまうことで起こる情報漏洩リスクを防ぐ仕組みが提供されている。
・AIアプリケーションの開発支援:
AWS、GCP、Azureなどのマルチクラウド環境に分散するAIモデルを可視化し、AIに対するレッドチーミングを自動化した機能によりモデルの脆弱性を評価。
運用時にはリアルタイムでプロンプトの入出力をモニタリングし、ポリシーに則った対処を実行するガードレールを提供。
これらの機能により開発から運用まで一貫したセキュリティ対策が可能になる。
リスク評価技術とガバナンスの取り組み
AI Defenseの中核技術として、特に注目したいのが「レッドチーミング」の自動化です。
これは、AIモデルに対する攻撃シナリオを自動生成・評価する技術であり、「Tree of Attacks with Pruning」などの手法を用いて、AIに対してどのようなプロンプトがリスクを引き起こすかを体系的に検証します。これにより、開発者が想定していない脆弱性を事前に検知し、対策を講じることが可能になります。
また、運用時に提供されるリアルタイム・モニタリングを備えたガードレール機能は、NVIDIA NeMo Guardrailsとの連携も可能となり、企業の個別ニーズに応じたより強固なセキュリティが実現されると紹介されました。
さらに、CiscoはAI Defenseの提供にとどまらず、OWASP、MITRE、NISTなどの国際標準化をリードする団体に、CiscoのAIセキュリティ専門家が参画しています。そして、ここ日本でもAIガバナンス協会を通じて企業・政府・アカデミアが連携しAIガバナンスの社会実装の推進に貢献していくとのことです。
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