
Microchip社32 bit MPU製品概要
MCUからのアップグレードに最適なエントリーモデルMPU
Microchipでは100~200MHz程度のMCUではスペックが足りなくなった、Linuxを使ったシステムへの変更が必要になったけれどもコストの高いハイスペックMPUは使いたくないなどMCUからのアップグレードを検討される際に最適な低コストエントリーモデルMPUを多数ラインアップしています。
SAM9ファミリー
SAM9X60は長年の実績があるARM926™コアを採用しコストを抑えながらも、新しいプロセスの採用により最高600MHzの駆動周波数での低消費電流を実現した、広い用途での使用が可能なMPUです。
24-bit RGBのLCDコントローラーと2D Graphicコントローラー、Microchip社の得意とするタッチコントローラーの組み合わせにより小型ディスプレイを備えた製品を1つのCPUで構成することができます。
32bit SAM MCUでも採用されている統合シリアル通信モジュールSERCOMを13ユニット搭載しており、USB High-Speedは計3ユニット、10/100 Base-T Ethernet MACを2ユニット搭載するなど通信機能も充実しています。
SAM9X60 MPUは500MBits/1Gbits/2GbitsのSDRAMを1パッケージに収めたSiP(System in Package)を3種類ラインアップしています。SiPを使用することで技術的ハードルの高い高速メモリバスの設計をおこなうことなく、PCB層数を減らして※MPUを使用したシステムの構築が可能です。※DDRを使用する場合、一般的には6層以上が必要なところ4層で構成が可能です。
また、SAM9X60 SiPに加えてNAND Flash、EEPROM、Ethernet PHY、NEMS clock、Power Management ICを実装したSoM (System on Module)をご用意しています。SoMは基板に実装して電源を投入するだけで1つのシステムとして運用が可能です。また、SoMの設計情報(回路図やBOM、CADデータなど)をMicrochip社Webサイトにて公開していますので、SAM9X60を使用した基板の設計時にReference designとして活用いただくことができます。
SAM9X60の上位ラインとしてSAM9X70シリーズのリリースが予定されています。SAM9X75はCPUの駆動周波数を最大800MHzまで上げパフォーマンスを向上させた一方でDDR3Lに対応しより低消費電流での運用が可能になります。MIPI DSI/CSIコンボPHYやGigabit Ethernet MACなどより高度な通信インターフェースにも対応いたします。
SAMA5ファミリー
SAMA5D2はArm Cortex-A5™コアを採用したMPUラインです。駆動周波数は最大500MHzで10/100 BASE-T Ethernet MACやUSB、QSPIなどの基本的な通信インターフェースを備えています。SAMA5D23とSAMA5D28はPCI 5.0の認証を取得しており、決済端末等での使用が可能です。
Microchip MPU ラインアップ
SAM9X60 |
SAM9X75 (2022年度末量産予定) |
SAMA5D2ファミリー | SAMA5D3ファミリー | SAMA5D4ファミリー | SAMA7G54 | |
特徴 |
最大600 MHz セキュアブート LCDインターフェース 2Dハードウェアグラフィックアクセラレーター I2S、クラスDアンプ内蔵 デュアルEthernet、QSPI AEC-Q100準拠 |
最大800 MHz DDR3L対応 MIPI DSI / CSI デュアルインターフェース、LVDS CAN-FD Giga Ethernet、Octal SPI AEC-Q100準拠 |
最大500 MHz DDR3対応 PCI Security 準拠 (D23, D28) 10/100 Ethernet 最大128のI/O CAN, USB-HS, QSPI AEC-Q100準拠 (D29) |
最大 536 MHz 10/100 Ethernet Giga Ethernet 最大160のI/O CAN, USB |
最大 600 MHz 720p ビデオデコーダー デュアル10/100 Ethernet アンチタンパピン対応 最大 152のI/O USB |
最大 1 GHz 533MHz DDR3対応 MIPI CSI-2 Camera 10/100 Ethernet Giga Ethernet Security Audio 6xCAN-FD QSPI, Octal SPI 最大 136のI/O AEC-Q100準拠 |
パッケージ |
TFBGA233 14x14 mm System in Package (SiP) D6K – 64Mb SDRAM D5M – 512Mb DDR2 D1G – 1Gb DDR2 System on Module |
TFBGA240 11x11 mm System in Package (SiP) 最大2GbのSiPを予定 System on Module |
TFBGA196~361 System in Package (SiP) D1M – 128Mb DDR2 D5M – 512Mb DDR2 D1G – 1Gb DDR2 LD1G – 1Gb LPDDR2 LD2G – 2Gb LPDDR2 System on Module |
TFBGA324 15x15 mm, 0.8 mmピッチ 12x12 mm, 0.5 mmピッチ |
TFBGA289 14x14 mm TFBGA361 16x16 mm |
TFBGA343 14x14 mm |
CPUコア |
ARM926 最大800 MHz / 660 DMIPS |
Cortex-A5 最大600 MHz / 940 DMIPS |
Cortex-A7 1 GHz / 1900 DMIPS |
開発環境及び技術サポートサイトのご案内
Microchip社製MPUはLinux OSをフルサポートしています。もちろんRTOSやベアメタル(OSレス)での動作も可能です。Linux OSでの開発にはLinux OSの動作するPCが必要となりますが、Windows OS上にLinuxの仮想環境を構築したりWindows Subsystemを使用したりすることでもソフトウェア開発が可能です。Linux OSの開発はLinux4SAMの他、Developer’s Help WiKiやForumなどMicrochip technical supportサービスで技術サポートを提供しています。
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