
SEE(シングルイベント効果)はどのように予防する?
以前の記事で、宇宙特有の事象として、 SEE(Singe Event Effects: シングルイベント効果)と
TID(Total Ionizing Dose effects: トータルドーズ効果)の2つをご紹介しました。
これらは、宇宙に打ち上げる衛星などに使われる“半導体に悪い影響”をおよぼす可能性のある事象ですが、
“対策”としてどのようなことができるのでしょうか?
今回の記事では、“SEE”のほうにフォーカスし、ソフトエラー/ハードエラーの両面から、代表的対策をご紹介します。
半導体デバイスをSEEから守る!その方法とは?
1.ソフトエラーへのSEE対策
SEEは、1個の高エネルギー粒子が半導体デバイスへ入射することで発生する現象です。
桁違いに大きいエネルギーを持った粒子はTID対策(※)で用いたシールドをも貫通してしまうため、
半導体デバイス内でSEE対策を取る必要があります。※半導体デバイスをTIDから守る!その方法とは? をご参照ください。
一時的な誤動作が起こる“ソフトエラー”については回路的対策、およびテクノロジーの選択が有効的です。
物理的な遮断だけでなく、製品の選び方で耐性の強弱も変わってきます。
▶「テクノロジーの選択」例(FPGAに使われているテクノロジー別のSEE耐性)

図1 SEE対策例
2.ハードエラーへのSEE対策
一方、取り返しのつかない永久故障が起こる“ハードエラー”は、通常動作時に流れて欲しくないパスへ大電流が流れることで発生します。
想定する現象とデバイスの種類の組み合わせで“SEE対策”は異なりますが、製造プロセスの選択、印可電圧の制限などが対策として有効的です(図1)。
SEE(シングルイベント効果)のことならマクニカ!
今回ご紹介した“SEE対策”について、ご理解いただけたでしょうか?
SEEにはいくつか種類があり、デバイスの種類によってそれぞれの対策を講じる必要があります。さまざまな対策があり、ここでは全てご紹介しきれないため、今回は、その対策方法の一部をご紹介させていただきました。
我々マクニカでは、半導体デバイスのSEE耐性や試験、評価についてのサポートをご提供しています。
長年培ってきた宇宙向けビジネスに対するノウハウを活かし、宇宙専門のQE/FAEと共にお客様をサポートします。
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