伝送路の歪み/信号損失を抑えるUSB Type-C 向け "TUSB1042I" とは?
TUSB1042I はTexas Instruments社が提供している、USB 3.1 Gen2(10Gbps)をサポートするUSB Type-C向けリドライビング・スイッチです。
リドライバ内蔵により伝送路の歪み/信号損失を抑え、USB 3.1、10Gbpsの高ビットレート転送が可能です。

伝送路を流れる信号は、歪み/信号損失の影響を受けます。高ビットレートになる程上記の影響が大きくなり、信号品質が劣化していきます。UBS 3.1 Gen2では10Gbpsの高ビットレートが要求されます。システムを構築する上で、信号品質の確保が重要です。
TUSB1042Iは大きく以下のような特長があります。
- USB Type-C 対応のリドライバ・スイッチ
- USB 3.1 Gen1/Gen2をサポート
- 最大14dbのイコライゼーション機能搭載
- ホットプラグ対応
- 温度範囲 -40℃〜85℃
- 小型パッケージ
それぞれの特長について、以下に解説します。
1. USB Type-C対応のリドライバ・スイッチ
今後USBインターフェースの主流になると予想されるUSB Type-C向けリドライバ内蔵の2:1スイッチです。
2. USB 3.1 Gen1/Gen2をサポート
USB 3.1 Gen1 の5Gbps、USB 3.1 Gen2 の10Gbps転送をサポートしています。
3. 最大14dbのイコライゼーション機能搭載
この機能を使用することで、チャネル挿入損失と符号間干渉を補償することができます。チャネル損失にあわせて、16段階のイコライゼーション設定が可能です。伝送経路の信号損失を補償し、USB 3.1で10Gbpsまでの高ビットレート転送を実現します。

4. ホットプラグ対応
TUSB1042Iはホットプラグに対応しているため、電源ONのままUSBの抜き差しが可能です。
5. 温度範囲 -40℃〜85℃
温度範囲は産業用温度範囲−40℃〜85℃に対応しています。
6. 小型パッケージ
4mm×6mmのWQFNパッケージです。
すぐに評価を開始できる "TUSB1042EVM" 評価モジュール
TUSB1042EVMは、TUSB1042I を評価するための評価モジュールです。

以下の3ステップですぐにTUSB1042Iの評価を開始できます。
ステップ1. 評価ボードのセットアップ
ここでは最も一般的な評価方法について解説します。
まず、以下の準備を行います。
- USB ホスト 1台
- TUSB1042EVM 評価モジュール 2台
- USB スレーブ/デバイス 1台
下の図のように、評価モジュールをセットアップします。

ステップ2. HostからUSB Type-B経由で電源供給
TUSB1042EVM 評価モジュールは外部電源不要です。HostからUSB Type-B経由で電源供給可能です。

ステップ3. イコライザを個別設定
以下はDefaultのイコライザ設定です。チャネルの伝送損失に応じて最適化します。

Downstream、UpstreamでのGain設定は以下の16通りで設定可能です。

アプリケーション例
- タブレット
- ノートブックパソコン、デスクトップパソコン
- オールインワンドッキングステーション

製品概要
型 名 | TUSB1042I |
特 長 |
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