はじめに

SiTime(サイタイム)が提供するMEMSクロック・タイミングデバイス。
今回はその製造に関してフォーカスした内容をお届けします。

SiTime 独自の強み ~EpiSeal™ とは~

SiTime製品は、MEMS製品をラインナップし、水晶製品との差別化をリリース当初よりマーケットにアピールしてきました。

その一つが、エージング(経年劣化)をしない、という点です。

MEMS発振器のメーカーの中で、SiTimeは90%ほどのシェアを誇りますが、その他のメーカーと比べて、どのようにしてエージングにおける差別化を図っているのでしょうか?

   

通常のMEMS製品の場合(ここでは、MEMSの振動子)、製造工程でドライエッチングをおこなうとどうなるかご存じでしょうか。

結果として、デバイス表面にしわが残ります。これはエージングの原因となります。

  

SiTimeは、とある特許技術でこの課題を解決しています。

それは EpiSeal™ (エピシール)と呼ばれ、しわを溶かし、再結晶化させ、表面をツルツルにする技術です。

不純物があっても、EpiSeal™によって除去できるため、極めて少ないレベルまでエージングを抑えることが可能です。

(出典:SiTime)

  

  

これは具体的には、シリコンウエハーに作り込んだMEMS振動子の上に、

真空かつ1100℃の高温環境下でシリコンエピタキシャル膜を形成する技術のことで、SiTime社の特許技術です。

最後に

いかがでしたでしょうか。

周波数安定度が5ppm以下のMEMS製品を製造しようとすると、エージングを抑えた振動子が必要不可欠となります。

より高性能なクロック源が必要になればなるほど、強みを発揮します。

  

ぜひこの機会に、お試しください。

無償サンプル(シリーズによって対応数量が変わります)も手配可能ですので、お気軽にお問い合わせください。