スマートホーム分野が盛り上がりを見せる一方、その中心となるスマートスピーカーは、Apple、Google、Amazonなど各社のソリューションが乱立し、互換性が課題となっています。そこで今大きな注目を集めているのが、スマートホーム機器の新たな通信規格「Matter」です。2022年1月にラスベガスで開催されたデジタル技術見本市「CES 2022」でも大きく取り上げられました。
ここでは、スマートホーム製品を開発する上でぜひ知っておくべきMatterの概要と、おすすめのワイヤレスSoCを紹介します。
Matter導入に向けた視聴動画
Matter導入に向けたセミナー動画を、いつでもお好きな時間に視聴いただけるようにオンデマンド配信を開始しました。
本動画では、「Matter規格導入のメリット、将来性、課題」や「Matterに準拠するために必要な製品セキュリティ」の面からも解説しています。
スマートホーム最新規格「Matter」導入に向けて!
~Matter導入予定企業が最短導入するために準備すべきこと~
▼ 以下【お申込みボタン】から必要事項をご送信ください ▼
スマートホーム接続の新規格「Matter」。各社スマートスピーカーに対応
IoTを活用して快適な暮らしを構築するスマートホーム市場が加熱しています。契機となったのは、AI搭載で対話型の音声操作ができるスマートスピーカーの普及です。スマートスピーカーを基盤にスマートホーム製品を連携することで、家電の音声操作や外出先からの遠隔操作が可能になります。
ところが、現在スマートスピーカーはApple、Google、Amazonをはじめとする各社からリリースされ、乱立状態になっています。スマートホーム製品の開発者は、各社のスマートスピーカーに個別に対応する必要があり、互換性の課題が存在しています。
スマートホーム関連の通信規格はこれまでに「ECHONET Lite」という日本発のスマートホーム規格がありますが、幅広い普及までは至っていないのが現状です。
今、スマートホームの接続規格として期待されているMatterは、Apple、Google、Amazonを含め、多くの企業が参加する標準化団体「Connectivity Standards Alliance(CSA)」によって推進されています。スマートスピーカーで大きなシェアを持つ各社が参画しているため、今後スマートホーム関連ではMatterがスタンダードな規格になると見られています。
「Matter」活用場面と、スマートホーム製品開発の課題
Matterの活用が想定されるのは、下記のようなスマートホーム製品全般です。
<活用例>
・スマート照明(音声操作、遠隔操作)
・スマートテレビ(音声操作、遠隔操作)
・スマートカーテン(音声操作、遠隔操作、自動開閉)
・スマートエアコン(音声操作、遠隔操作、自動オン/オフ)
・スマートロック(スマートフォンでの施錠・解錠)
・スマートガレージドアオープナー(ドア開閉を遠隔監視)
・セキュリティセンサー(窓の開閉監視、人や動物の存在確認等)
・スマートプラグ(デバイスの消費電流監視、電源オン/オフ)
従来、スマートホーム製品の開発では、下記の点が課題になっていました。
課題(1) 各社スマートスピーカーへの対応
これまでは統一規格が存在しませんでしたが、今後はMatterがスタンダードになると見られています。スマートホーム機器をMatterに対応させて開発することで、各社のスマートスピーカーに個別対応する必要がなくなり、開発を省力化できます。購入者側は今後Matterに対応しているかどうかだけを確認すれば良くなるため、Matterに準拠していないスマートホーム機器は市場から淘汰される可能性が高くなります。
課題(2) エッジコンピューティングへの対応
スマートホーム機器の機能が高度化し、AIによる高精度な検知や判断をリアルタイムで行うことが求められるようになっています。そこで、センサー、マイク、カメラなどの端末自体にAIを実装するエッジコンピューティングの重要性が増しています。組み込む部品にも、AI処理に対応できるスペックが要求されるようになっています。
課題(3) 消費電力の低減
スマートホーム領域ではバッテリーで動く機器も多く、消費電力の低減が大きな課題となります。スマートホームを利用する中で、頻繁なバッテリー交換はユーザーのストレスになるからです。特に、待機時に電力を消耗してしまうと、動作するべきタイミングでバッテリー切れを起こし、ユーザビリティの低下につながります。
トップレベルの低消費電力でスマートホーム分野に最適。シリコンラボのワイヤレスSoC「MG24」
こうした開発課題のあるスマートホーム分野で、ぜひ注目しておきたいのが、シリコン・ラボラトリーズ社(シリコンラボ)です。同社は、Matter規格を策定するCSAにボードメンバーとして参加しており、中心的役割を担っています。
同社が提供しているワイヤレスSoC「MG24」は、低消費電力でマルチプロトコル対応。AI搭載にも適したスペックです。スマートホーム製品にも最適なMG24の特長を紹介します。
特長(1) トップレベルの低消費電力
MG24は、シリコンラボの独自技術「PRS(ペリフェラルリフレックスシステム)」によって、トップレベルの低消費電力を実現しています。通常のバスとは別に、すべてのペリフェラルのブロックにトリガーを設定し、コアのスリープ時にもペリフェラル同士が連動して情報処理することを可能にしました。マイコンの動作を抑制できるため、消費電力を低減できます。
特長(2) AIアクセラレーター内蔵
AI・マシンラーニングに適したMatrix Vector Processorをメインマイコンとは別に内蔵しており、メインマイコンに高負荷を与えることなくエッジコンピューティングに対応できる性能を有しています。
特長(3) 高いRF受信感度
ストレスの少ないスマートホーム環境の実現には、端末がネットワークに安定して接続することが求められます。MG24はRF受信感度が高く、広いネットワークカバレッジが得られます。
製品仕様
BG24 / MG24: Optimized for Battery Powered IoT Mesh Deices

評価ボード、開発キットのご紹介
評価ボードをご提供しています。PCとUSBで接続し、デバッグしながら機能を確認していただけます。製品企画に使える開発キットもご用意しています。さまざまなセンサーが搭載されており、実際のデータを確認しながら製品を検討できます。
シリコンラボ社 メーカー情報Topへ
シリコンラボ社のメーカー情報Topページに戻りたい方は以下をクリックください。