近年のIoT導入の気運の高まりと共に、機器の無線化を検討するお客様が増えています。WiFiやZigBeeといった実績のあるものから、今注目のLPWAまで、無線規格は数多くありますが、その中でもBluetooth® はスマートフォン/タブレットに繋がるというメリットもあり、多くのお客様で検討されているようです。
しかしながら、無線の設計経験がない方にとっては商品化には大きな課題があるようで、ご相談を頂くことが多々あります。

「機器を無線化(IoT化)するようにと、上層部に指示されたのですが、無線に知見がなくて…。何をどうしたら良いのでしょうか?」
「無線化を検討しているのですが、通信方式が多すぎて…。どれを選ぶのが正解なのでしょうか?」
「Bluetooth® を使って無線化したいのですが、ノウハウがないので社内で設計できません。設計委託できる会社をどこか紹介してください。」
このような、お客様を主な対象として はじめてのBluetooth® 商品企画・支援セミナー <無料> を開催しますので、お悩みの方は是非ご参加ください。
有線通信から無線通信へと社会は変化
ほんの数年前までは、無線が搭載された機器というと、かなり限定的でした。

- 携帯電話/コードレスホン/PHS
- 業務用無線
- TV/ラジオなどの放送機器
- レコーダーやヘッドフォンなどのAV関連機器
- プリンターやマウスなどのPC関連機器
- 自動車のキーレス
が代表的なところですが、その他にも
- セキュリティ関連機器
- ラジコンなどのホビー用途
- 病院やファミレスなどの呼び鈴
などでも無線が使われています。用途が限定的だったこともあり、これらの機器を作っているのも一部メーカー様や無線専業メーカー様に限られていました。
しかし、ここに来て潮目が変わったと言いますか、初めて無線に取り組むメーカー様が急増している印象です。機器を無線化することで、利便性を高めたり、新たな機能・サービス追加による付加価値向上を目指したり、といった取り組みを始めるメーカー様が増えています。キーワードの1つが「IoT(モノのインターネット)」です。
「IoT」、「ビッグデータ」、「AI(人工知能)」、「ディープラーニング(深層学習)」といったキーワードは最近のトレンドでもありますが、ニュース紙面を賑わせない日はないように思います。これらのキーワードは切っても切れない関係にありますが、ことハードウェアの観点でみると、モノ…つまり“IoTデバイス”が重要で、とりわけ、
- 情報を収集する “センシング・デバイス”
- 情報を処理する “マイコン(CPU)”
- 情報を送る “通信手段”
の3つが鍵となってきます。
そのうち“通信手段”としては、もちろん「無線」だけでなく、過去から広く使われてきている「有線(ケーブル接続)」という選択肢もあるのですが、無線を選択する敷居は確実に下がってきています。デバイスそのものの低消費電力化、バッテリ性能の向上、それらの価格低下などです。加えて、有線に比べると敷設の際の制約が少ないというメリットもあります。例えば、住宅に有線通信の機器を取り付けようとすると壁に穴をあける必要があるかもしれませんが、無線機器であれば壁表面への取り付けで済むかもしれません。今後は無線がファーストチョイスになってくると思われます。
無線化への課題
一方で、無線は使いこなすのが非常に難しい技術でもあります。エンジニアが一人前になるには「デジタル3年、アナログ10年」と良く言われますが、無線(ワイヤレス)も習得するまでに非常に時間のかかる技術です。また、無線製品を出荷するためには、仕向け国の電波法に合わせて認証を取得する必要があり、これまで無線を使用したことがなかった方々にとっては新たな知識領域が求められるものでもあります。「餅は餅屋に」を強くお勧めしたい技術領域です。
また、無線と一口に言っても、非常に多くの通信規格が乱立していて、今まさに戦国時代です。広く普及しているWi-FiやBluetooth® 、携帯電話で使われるLTE、最近脚光を浴びているLPWA(低消費電力・広範囲)の1つであるSigfoxやLoRaWAN、メッシュネットワークを構築できるZigBeeやThread、電力メーターなどで使われるSub-GHz通信規格であるWi-Sun、その他Z-Wave、独自無線など、非常に多岐に渡ります。残念ながら万能な無線規格はなく、一長一短で、用途に合わせて使い分けることになります。

これら数多くある無線規格の中でも、本命の1つがBluetooth® と言われています。操作端末として既に広く普及しているスマートフォンやタブレットが流用できることが大きなメリットですが、多くの国で使用可能な2.4GHz帯を採用している点、周波数ホッピングを使用していて干渉に強い点なども運用の容易さに繋がっています。
課題を解決する提案

無線化への課題で記したように、どの無線規格を使用するか?ということだけでも、はじめて機器の無線化をされる方には難しい課題です。
この様な課題をお持ちの方々に対し、今回、弊社では数多くある無線規格の中からBluetooth®を取り上げ、深い知見のあるパートナー企業様のご協力のもと、「無線化の検討」から「Bluetooth® 搭載機器の商品化」まで、開発の流れに沿って紹介するセミナーを企画しました。
機器の無線化でお悩みの方は、是非、はじめてのBluetooth® 商品企画・支援セミナー <無料> にご参加ください。