Mini-Circuits 社シグナルジェネレーターの技術的特長
本記事では、Mini-Circuits 社のシグナルジェネレーター「SSG-5N9G-RC」を取り上げ、その技術的特長と周波数・出力レベルスイープ機能について紹介します。製品の詳細については、以下のメーカーサイトをご参照ください。
SSG-5N9G-RC
SSG-5N9G-RC は、5GHz ~ 9GHz(Cバンド)に対応した広帯域信号発生器です。標準で最大 +23dBm の出力電力を備えており、無線機器や高周波回路、各種システムの特性評価用途に適しています。また、CW 出力に加え、パルスシーケンス、AM、FM、チャープ信号、周波数ホップ、出力レベルスイープなど、多彩な信号生成機能に対応しています。本製品は最大 25台のデイジーチェーン接続に対応しており、イーサネット経由でのリモート制御も可能です。また、下図のように iPhone と比較してもサイズが大きく変わらないコンパクトな筐体のため、場所を選ばずに使用できることも特長の一つです。
さらに、Mini-Circuits 社からは本製品を操作するための GUI ソフトウェアも提供されており、プログラミング手順を含めたソフトウェアサポートも用意されています。また、用途に応じて周波数帯を限定したモデルもラインアップされているため、必要な機能に合わせて選定することで導入コストを抑えられる点も特長の一つです。
主要性能
SSG-5N9G-RC の主要な電気的性能を以下に示します(+25℃時)。
|
項目 |
条件 |
仕様 |
| 出力周波数 | - | 5GHz ~ 9GHz |
| 周波数分解能 | 5GHz ~ 9GHz | 1Hz |
| 周波数精度 | 内部基準発振器使用時 | ±1ppm |
| リターンロス | 5GHz ~ 9GHz | -10dB |
| 最大出力電力 | 5GHz ~ 9GHz | Typ:+23dBm、Min:+20dBm |
| 最小出力電力 | 5GHz ~ 9GHz | Typ:-55dBm、Max:-50dBm |
| 出力分解能 | 5GHz ~ 9GHz | 0.1dB |
| 出力電力精度 | 出力:-50dBM ~ +20dBm、周波数:5GHz ~ 9GHz | Typ:±0.5dB、Max:±1.0dB |
| RF 出力漏洩 | RF OFF時、5GHz ~ 9GHz | -80dBm |
| 高調波 | 出力:-50dBm ~ +20dBm、5GHz ~ 7GHz | -15dBc |
| 出力:-50dBm ~ +20dBm、7GHz ~ 9GHz | -30dBc | |
| 非高調波スプリアス | 出力:0dBm ~ 最大出力、100kHz ~ 150MHz | -70dBc |
| 境界スプリアス | 出力:0dBm ~ 最大出力、5GHz ~ 9GHz | -40dBc |
| セトリングタイム | Hop Mode、5GHz ~ 9GHz | 0.2ms |
| Frequency Sweep、5GHz ~ 9GHz | 0.8ms | |
| Power Transition、設定周波数時 | 0.015ms | |
| PC外部制御 | 2ms | |
| Dwell Time(標準) | - | 0.01° ~ 10000° |
| 位相オフセット範囲 | - | 0° ~ 359° |
| 位相オフセット分解能 | - | 1° |
表に示すように、SSG-5N9G-RC は携帯電話に近いコンパクトなサイズでありながら、+23dBm ~ -55dBm (78dB) の広いダイナミックレンジ、Hop Mode 時 0.2ms の高速な切り替え速度、0.1dB の出力分解能、1Hz の周波数分解能を備えています。
GU Iソフトウェアによる設定
Mini-Circuits 社からは、SSG-5N9G-RC を操作するための GUI ソフトウェアが無償で提供されています。以下がGUIの操作画面です。
今回は SSG-5N9G-RC を USB で PC に接続しています。PC から GUI ソフトウェアを起動して USB 接続を選択すると、SSG-5N9G-RC の操作画面が表示されます。
画面の赤枠で示した「Modulations」を選択すると、設定可能な Modulation モードが表示されます。
PULSE、AM、FM、Chirp 信号の各波形については、Mini-Circuits 社のデータシートに掲載されています。各機能の詳細については、データシートをご参照ください。一方、データシートには SSG-5N9G-RC の周波数ホップと出力レベルスイープの具体的な動作例は掲載されていません。そこで以下では、GUI から各機能を設定し、周波数ホップと出力レベルスイープが実際にどのように動作するのかを動画で紹介します。
周波数・出力レベルスイープ機能
ここからは、SSG-5N9G-RC の周波数スイープと出力レベルスイープについて、実際の動作を動画で紹介します。
今回の動画では、SSG-5N9G-RC の動作を分かりやすく確認するため、模擬受信機を使用し、5.01GHz のローカル信号と組み合わせて信号を取り出しています。なお、本動画は周波数および出力レベルが変化する様子を確認することを目的としたもので、スプリアスなどの性能を評価するものではありません。実際の性能については、Mini-Circuits 社のデータシートをご参照いただくか、スペクトラムアナライザーなどの測定器を使用してご確認ください。
周波数スイープの動作
出力レベルスイープの動作
なお、スペクトラムアナライザで確認した 8GHz ~ 9GHz の周波数スイープ波形と、-50dBm ~ +20dBm の出力レベル変動波形も提供可能です。実際の波形データをご覧になりたい方は、お問い合わせください。
ラインアップと校正サポート
今回は Cバンドに対応した SSG-5N9G-RC を取り上げましたが、Mini-Circuits 社では、用途や周波数帯に応じたシグナルジェネレーターをラインアップしています。製品選定や用途に適したモデルについてご不明な点がありましたら、お問い合わせください。
また、シグナルジェネレーターを継続して使用するうえで、校正サービスも提供されています。メーカーの推奨校正周期は 4,160時間または 2年です。GUI では校正期限を設定して通知することができるため、校正時期の管理にも活用できます。
Mini-Circuits 社では、今回紹介したシグナルジェネレーターをはじめ、さまざまな RF・マイクロ波製品をラインアップしています。製品の選定や評価方法、今回紹介した機能についてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
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