Microchip - おしえてINIC その②「INICでHi-RESオーディオ転送???」

INICでHi-RESオーディオ転送???

質問!

INICのストリーミングポートを使ってHi-RESオーディオをネットワーク越しに転送可能でしょうか?

答え

はい。可能です!

 

INICのネットワーククロックは48KHzで動作しており、そのままストリーミングポート(I2S/TDM)にデータを載せて転送することは困難です。ではどうやって転送するのか。その方法は96KHzサンプルのデータを2サンプルに分けたうえで、2サンプルのデータを48KHzのストリーミングポートに詰め込み転送することでHi-RESオーディオ転送は可能です。ソース側では分解処理、シンク側では結合処理が必要となります。

 

MOST®/ISO21806 オーディオソース/シンク システム構成例

ここで重要となるのはソース側とシンク側でどのようなデータフォーマットで転送するか、整合を取って転送する必要があります。INICを用いた場合、ECU間データ転送となりますのでシステム全体で仕様を事前に検討することが重要になってきます。

上記のようにINICを用いることで、Hi-RESかつマルチチャネルオーディオ転送を実現することが可能です。またINICは低遅延かつ同期した形でノード越しにオーディオストリーミングデータの転送をおこなうことが可能です。

MOST®及びISO21806を用いたプレミアムサウンドシステム

すでに量産車では外部アンプまでデジタル転送かつ5.1CHなどのマルチチャネル対応のプレミアムサウンドシステムを搭載した自動車は数多くリリースされています。INICが標準搭載されているインフォテインメント・システムではすでにマルチチャネルオーディオ対応車も多数リリースされています。インフォテインメント領域でもある音声認識を用いたシステムコントロールやノイズキャンセルシステムなど、車両におけるサウンドシステムの進化はこれからも続くと考えられます。

プレミアムサウンドシステムについては、プレミアムブランド車種では標準搭載、もしくはメーカーオプションでそのようなシステムを選択出来る自動車が多数リリースされています。今後自動車選びの際にはHi-RES対応やマルチチャネルオーディオ対応など、サウンドシステムの視点で自動車を見てみると新たな発見があるかもしれません。

 

次回に続く

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