SC09 ( Super Computing 2009 ) へ

アメリカ・オレゴン州・ポートランドにて SC09 ( Super Computing 2009 ) が開催されました。
最新のスパコン動向や Mellanox、Voltaire の展示内容など現地での情報をレポートしたいと思います。

今回 SC が開催されたオレゴン・コンベンションセンターはポートランド空港からのアクセスもよく、路面電車を使って 30 分くらいで到着することができます。アメリカでも車を使わずに行動できる場所です。

市街まではコンベンションセンターから路面電車で 10 分くらいの距離となり、ホテルなどの宿泊施設が並び、国際会議を行う場所として環境が整っています。
展示会場自体は4日間開催され、今回も企業や大学などから多くの出展があり例年通り賑わっていました。
会場内では各企業のスイッチやルーターなどを接続し、100GE 伝送を実現したネットワークが構築されていました。

Mellanox、Voltaire の製品や弊社取り扱いの伝送ケーブル製品なども実際にその広帯域ネットワーク内の装置で使用され、Mellanox、Voltaire 以外のインフィニバンド製品や 10GE 製品と接続されていました。
そのネットワークを使ってインターネットにアクセスしていると、「きちんと動いているんだ」 と少し感動した次第です。

Mellanox ブースの様子

さて、 Mellanox ブースの展示内容は・・

個人的に興味を持ったものは Mellanox 最新の ConnectX-2 チップ搭載製品、 X12 (120Gbps) 対応のスイッチモジュール、ケーブル製品の展示です。
ConnectX-2 は新しいテクノロジーとなる MPI collective offload ( Core Direct ) を実装し、消費電力を既存の ConnectX よりも消費電力を大幅に削減した製品です。
X12 のスイッチモジュールもインフィニバンド製品としては Mellanox として最近リリースしたばかりの新しいものですが、このモジュールで大型スイッチ間を接続し、より広帯域のネットワークを組めるようになりました。

Mellanox ブース 注目!3D!

Mellanox ブースのデモでは、3D アプリケーション ( 車 ) と共同で行われたデモが目を引きました。
ある意味ゲーム感覚に近いもので、高密度の 3D データを低テイレンシなインフィニバンドにてリアルタイムで表示させ、ユーザーが実際の車に乗っているかのように操作することが出来るものでした。

インフィニバンドが実用的なアプリケーションでも使用できるレベルになってきていると感じました。
一方 Voltaire ブースもインフィニバンド製品だけではなく、10ギガビットイーサネット(DCB対応)の大型スイッチ(288 ポート)、独自の MPI アクセラレータ技術などを展示し、こちらも Mellanox 同様に広帯域のソリューションベンダーとして賑わっていました。

最後に

SCではインフィニバンド技術と GPU の組み合わせによる効率や性能の向上が多くレポートされていたと感じます。Mellanox や Nvidia からは、GPU 間でのオーバーヘッドを低減し、アプリケーション性能を向上させる技術 ( GPU-Direct ) としてインフィニバンドを使用しているとのレポートが発表されてます。
http://www.nvidia.com/object/io_1258539409179.html?_templateId=320

また、今後HPCが学術の分野だけではなく、商業分野にて使用されるアプリケーションの一例として3D インターネットが取り上げられていました。インフィニバンドと GPU 技術の組み合わせは弊社としてもユーザの方々へ大きな付加価値としてご提供できるものとして、日本でも広まっていくのではと感じる所存です。