こんにちは!太郎です。
今回はタイミング製品について書きます。
以前のコラムでも書いた通り、クロック製品にはクロック信号を出力するものだけではなく、バッファや、Synthesizer も含まれます。
そして、発振器/バッファ/ Synthesizerそれぞれにも、スペックによって種類がたくさんあります。
「色々ありすぎて何が最適かわかりにくい。」…こんな声をよく聞きます。
発振器の分類
発振器はクロック信号の生成原理によって次のように分類されます。
お客様の製品仕様やご要望により、最適な発振器のご提案が可能です。
タイミング製品についてお悩みがあれば、弊社までお問い合わせください。
クロックジェネレータについて
クロック信号の供給を行う製品は発振器だけではありません。
クロックジェネレータもクロック信号を出力することが出来ます。
クロックジェネレータとは、水晶発振子等の源振から出力したい周波数を作り、それを出力するものです。
注) 以前のコラムで説明しました Synthesizer は入力信号から出力したい周波数を作り、それを出力します。
クロックジェネレータや Synthesizer は以下の点で製品が分かれています。
- 出力本数
- 出力可能周波数
- プログラムの可否
- 源振の種類(リファレンス信号/水晶発振子など) etc…
クロックジェネレータ / Synthesizer を選択する際のポイントや使用時の注意事項をまとめてみます。
クロックジェネレータを使用するメリットは、コスト削減 / 基板面積の縮小 / Jitter の削減 という点です。
例えば、同じ周波数の発振器を複数個使用するのではなく、クロックジェネレータ に置き換える事で水晶発振器の部品点数が減り、
結果として基板のコスト削減をはかれます。
クロックジェネレータをこのように使う場合は出力本数が重要になります。
しかし、重要なのは出力本数だけではありません。後段のデバイスによっては、Skew (スキュー) に注意しなくてはなりません。
Skew とは、バッファや複数本用意されたクロックジェネレータの、各出力間の遅延の大きさのことです。
Jitterとは異なります!
出力が複数本あるタイミング製品には、上図のような Skew が少なからず存在します。
同じクロックジェネレータから出力されている信号だからと言って、必ずしもそれぞれが同期がとれているわけではありません。
出力本数でタイミング製品を選定した後は、データシートの Skew に注意してください。
クロックジェネレータの中には、出力周波数や、出力信号の振幅をプログラミングできるものがあります。
これらの製品は EEPROM 等のメモリを搭載している事で、実装後に I2C 通信方式により出力周波数をプログラミングすることが可能です。
そのため、使用する周波数が決まっていなくても、基板のデザインを先行して行うことが可能です。
尚、PCI Express® 製品や Intel® 製品向けのクロックジェネレータもあります。
種類も機能の様々なので、クロックジェネレータなどタイミング製品についてはお気軽に弊社にご相談ください!