こんにちは、梅おにぎりです。

 

製作実習でアルテラ社の Cyclone® IV E を使ってデジタル時計を作製することになりました。

 

まずはデバイスにどのような電圧を供給すべきかを考えます。

調べてみると Cyclone IV E には VCCINT 、VCCIO 、VCCA 、VCCD_PLL と複数の電源があることがわかりました。

今回はこの 4つの電源の役割について勉強していきます。

VCCINT

VCCINT はデバイス内部ロジックの電源です。

供給する電圧は Quartus® II の Assignments → Deviceの Core Voltage から確認できます。

ちなみに今回使用するデバイスは EP4CE6E22C6 なので VCCINT ピンには 1.2 V を供給します。

 

VCCIO

VCCIO は I/O 用の電源です。

Cyclone IV E は8つの I/O バンクがあり、各 I/O バンクで異なる電源を供給できます。

I/O バンクでは 1.2 V 、1.5 V 、1.8 V 、2.5 V 、3.0V 、3.3 V のいずれかの電圧を供給できます。

基板の仕様に合わせて I/O バンクごとに電圧レベルを選ぶことができます。

ただし、同じ I/O バンク内の VCCIO ピンには同じ電圧を供給しなければならない点に注意します。

 

VCCA、VCCD_PLL

VCCA と VCCD_PLL はともに PLL 用の電源です。

Cyclone IV E では、VCCA に 2.5 V、VCCD_PLL に VCCINT と同じ電圧を供給する必要があります。

 

今回の製作実習で作製するデジタル時計のデザインでは PLL は使用しません。

そのため VCCINT と VCCIO には電圧を供給するが、VCCA と VCCD_PLL には電圧を供給する必要はない、と考えました。

でも自分の思い込みで勝手に決めてしまうのは良くないと思い Cyclone IV の Pin Connection Guidelines で確認してみました。

すると VCCA ピン、VCCD_PLL ピンともに 「PLL を使用しない場合でも接続する必要がある」 との記述を発見。

この2つの電源を無視して進めていたら、デバイスを壊してしまったかもしれないと思うとゾッとします。

 

まとめ

デバイス・ファミリにもよりますが、今回ご紹介した電源とは異なる電源が存在するデバイス・ファミリもあります。

使用する部位の電源でないからといっても接続の有無はそのデバイスの Pin Connection Guidelines などで確認することが大切であると今回感じました。

 

製作実習で支給されたデバイスは予備も含めて2つ。

この2つのデバイスを全て壊してしまったら、もしかすると自腹でデバイスを買わなければならないのか。

そんな不安を抱きながら、慎重に確認していこうと決心した梅おにぎりでした。

 

※基板上での処理方法等については、アルテラ社から提供されている Pin Connection Guidelines や Pin-Out File などの資料の他に Quartus II の Fitter Report もあわせてご確認ください。