前回、うっかりミスにより処理が必要なはずの未使用ピンを放置し、電源を入れてしまった頭領。

しかし、デバイスは何事もなかったかのように動いていた…

 

気になったので「この現象、何なんですかね?」と先輩に聞いてみると、

 

「 Quartus® II の Fitter Report の Pin-Out を見てごらん」というアドバイス。

 

何の話をしてるのかわからないまま、アルテラ社の開発ソフトウェア「 Quartus® II 」上で論理合成・配置配線したプロジェクトのレポートを

開いてみた。すると…

 

あれ…見落としたピンが “ input with pull up ” になってる…「グラウンドに接続」って Pin Connection Guideline に書いてあったのに。

こんな設定したっけな?と思い Device and Pin Options を開き、 Unused Pins のタブを開いてみた。すると…

 

自分で何も設定してないのに、 Quartus® II は未使用のユーザ I/O をデフォルト設定として、

未使用 I/O ピンの処理を「入力ピンとして Hi-Z 状態とし、デバイス内部の Pull-Up 抵抗を有効、つまり入力ピンで Weak High 状態」

にしてくれていた。

この設定のおかげで、未使用ユーザ I/O を基板上で Open 処理(未接続の状態)にしても大丈夫だったのだ!

 

実は、未使用ユーザ I/O の状態は基板の状態にあわせて選択可能なのである。

「 Assignments 」メニューから「 Device 」の画面で「 Device and Pin Options 」ボタンを押し、「 Unused Pins 」タブを開くと設定可能。

各設定における基板上での処理方法は以下の通り。

 

こうして、新人エンジニアの首は皮一枚で繋がった。そして、 Quartus® II は教えてくれた。

「オプション・ピンは機能を使用しないときは、ユーザ I/O として使用可能で、ユーザ I/O としても使用しない場合は

Quartus® II 上の設定如何でオープン処理にすることができる」ことを。

 

うっかり見落としても大丈夫なデフォルト設定。

そんな Quartus® II の優しさに、乾杯☆