こんにちは、太郎です。
今回は LVDS (Low voltage differential signaling) について書きます。

LVDS の概要

LVDS は差動信号インターフェースのひとつです。
差動信号にはさまざまな規格がありますが、それぞれ振幅の値や、終端方法が異なります。
差動信号のメリットには次のような点が挙げられます。

 • 配線上の電圧の振れが小さく、低消費電力
 • 差動配線上の電界放出が少ないため、EMI が小さい
 • 振幅が小さいため、高速化が可能である
 • 2つの信号の差分を見るため、ノイズに強い

デメリットとしては、配線が Positive / Negative の 2本が必要になることと、その 2本の配線長を等長にしなければならない点です。

差動信号 2つの振幅測定方法

差動信号の振幅測定には、2つの方法があります。Single-Ended と Differential です。
Single-Ended は、実際に出力される2つの信号の電圧の差を示します。データシートなどでは Vpp と書いてあったりします。
一方、Differential はPositive 信号の電圧値から、Negative 信号の電圧値を引いた値を示します。データシートなどでは Vdiff と書いてあったりします。
・・・言葉だけだと違いがよくわかりませんよね(笑)。

以下に Single-Ended と Differential の違いの図を示します。

このように、差動信号の振幅は測定方法によって異なります。

差動信号の振幅に関する注意

上図に示したように、2つの振幅測定方法で値が異なることはわかりましたが、ではどのようなときに注意が必要なのでしょうか?
それは、データシートを読むときに注意が必要です。
例えば、デバイスの差動入力電圧の電気特性を見たとき、どちらの値のことを示しているのか、という点に注意しなければなりません。
場合によっては電気特性を満たせない可能性もあります。
また、Slew Rate についても、Single-Ended と Differential のどちらの測定方法がデータシートに記載されているのか、という点で注意が必要です。
場合によってはタイミング制約を守れない可能性があります。

色々なことに注意が必要ですが、そんなときこそ弊社の技術サポートですね!
改めて、今後も宜しくお願い致します。