今回は Jitter (ジッター) の種類について書きます。
私は Jitter という言葉自体、馴染みがありませんでした。でも T.Rex (イギリスのバンド) の JitterBug Love って曲は好きです。余談ですが…(笑)

Jitter というのは、“いらいらする” という意味の英語だそうです。
という事は、JitterBug Love ってイライラ虫が好きという意味かと思ったら、ジルバという踊りでした… 気を取り直して。

一言で言うと、 Jitter はクロック信号のタイミング(もしくは周期)のズレを指します。
単位は時間となり、クロック製品のデータシートでは、一般的に [ps] オーダーで表記されています。

なぜ、Jitter は発生してしまうのでしょうか?

原因は、
 ・ 反射波
 ・ グラウンドバウンス
 ・ 同一 IC 内および周辺デバイス間における、異なる周波数の混在
 ・ 電源電圧の変動
 ・ 熱雑音
などがあるようです。

Jitter には測定方法によって様々な種類があります。
今回はお客様がクロック製品を選定する上で注意しなければならない Jitter についてご紹介します。


Period Jitter:
 基準となる周期と、実際のクロック波形の周期を比較したときの差を表します。
 通常、10000 サイクル以上の測定が必要です。

Cycle-to-Cycle Jitter:
 隣り合うクロック波形を比較したときの、周期の差を表します。
 通常、1000 サイクル以上の測定が必要です。

ここで紹介した 2つの Jitter は時間領域で観測する、 Timing Jitter というものです。
位相雑音のような、周波数領域で観測する Jitter もあります。

では、そもそもなぜ Jitter に注意しなくてはならないのでしょうか??
次回はその理由ついて書きます。