目次

Infineon社のセンサーラインナップ

車載向け半導体メーカーとして第1位を誇るInfineon社は、主にマイコンやパワー半導体のイメージが強いかもしれませんが、実はセンサーも多く取り扱っており、車載・民生問わず、様々なアプリケーションに採用実績があります。

Infineon社では主に、ポジションセンサー、電流センサー、スピードセンサー、気圧センサー、MEMSマイク、ミリ波/準ミリ波レーダーなどのさまざまなラインナップがあり、今回は磁気センサーの中でも非常に精度高く回転角を検知することができるTMRセンサーを紹介しますが、その他センサーについても、ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

磁気センサーの種類

磁気センサーの中でも検知方法が大きく2つに分かれますが、一つがホール効果、もう一つが磁気抵抗効果になります。いずれも磁気センサーにはなりますが、用途によってそれぞれ違うメリット、デメリットがあります。

ホールセンサー

ホール効果を用いたホールセンサーは磁石を垂直に配置することで検知するため、垂直方向の磁界をピンポイントで検知するシンプルな方法になりますが、一般的には磁石をセンサーの真上かつ至近距離に取り付けることが推奨されるため、設計の自由度が制約されます。シンプルな構成のためセンサー単体のコストも安価ではありますが、センサー1つでは180°~360°の検知はできないため、角度検知には向いていません。

MRセンサー

AMRGMRTMRなどのMRセンサーは磁石を水平に配置することで検知するため、複数の配置パターンが考えられ設計の自由度を増すことができます。ホールセンサーと比べ、回転絶対角に適応しているため感度高く、センサー1つで180°~360°の検知が可能です。その代わり、ホールセンサーと比べると設計が複雑になり、センサー単体のコストも高価になります。

そのMRセンサーの中でもTMRセンサーはトンネル磁気抵抗効果を用いており、AMRGMRセンサーと比べ、温度変化による影響を受けにくく、磁気感度が非常に高いため、高精度な検知を求められるシビアなアプリケーションでも検討が可能です。また、低消費電力のため、特に消費電力が厳しいアプリケーション向けに非常に効果的な製品となり、後段でも説明しますがInfineon社製のTMRセンサーはISO26262に準拠したASIL-Dを求められるアプリケーションにも採用いただけます。

TLE5501シリーズの特徴と利点

出力の増幅

TMRセンサーは高磁気感度により、アンプ無しで最大0.37V/Vの大きい出力振幅を達成することができるため、アンプ内蔵のAMRやGMRセンサーと比べてコストメリットが出せます。

温度ドリフトの抑制

非常に低い温度ドリフトにより、ユーザー側での外部でのキャリブレーションの負荷が軽減されます。

消費電流の低減

TMRのテクノロジーにより、動作時の消費電流を2.5mA(max)まで抑えられるため、消費電流に厳しいアプリケーションでもご検討いただけます。

ISO-26262に準拠

TLE5501シリーズには、TLE5501 E0001とTLE5501 E0002の2種類のバリエーションがございます。

どちらもAEC-Q100の車載規格に対応しておりますが、特にE0002はISO-26262完全準拠で開発された製品となり、製品単体でASIL-Dを達成しております。

開発ツール

Infineon社では、磁気センサーの検討を加速させる便利な開発ツールやドキュメントをご用意しております。

評価キット / 評価ボード

TLE5501の評価キット/評価ボードは下記で構成されています。

➀ 磁石内蔵回転ノブ
➁ TLE5501 Angle Shield
③ Infineon XMC1100 BootKit(マイコン搭載)

この3点セットでの評価も可能ですが、TLE5501が搭載された➁TLE5501 Angle Shieldのみでの評価も可能です。

3点セットで評価される場合は、③Infineon XMC1100 BootKitとPCを接続いただくことで、下記のようなGUI上でセンサーの検出情報などの検証が可能です。

TLE5501の評価キット/評価ボードの構成

GUI

磁気デザインシミュレーションツール

センサーとセットでご使用される磁石についてのシュミレーションツールにて、磁石のデザインの検証が可能です。

特定の磁石サイズと残留磁化(径方向の磁化)を考慮した有効なエアギャップ(磁石表面からセンサーまでの距離)や、回転軸に対する磁石やセンサー素子の傾きや偏心によって生じるワーストケースの角度誤差をシミュレーションすることができます。

※このシミュレーションツールは、純粋に組み立て公差による誤差のシミュレーションとなりますので、センサー素子の温度と寿命ドリフトに基づく追加の許容誤差は考慮されておりません

ドキュメント関連

TLE5501を始めとした角度センサーの製品群向けに、豊富なユーザーマニュアルやアプリケーションノートをご用意しております。

アプリケーション例

TLE5501は、回転検知向けアプリケーション用に幅広く採用いただけます。

お問い合わせ / お見積もり

本製品に関してご質問、見積もりの希望がありましたら以下より問い合わせください。

myInfineonへようこそ!

myInfineonアカウントを作成すると、一般公開されていない技術資料の閲覧やシミュレーションツールがダウンロードできるようになります。

また、特定の製品に関するページが更新されたことを知らせるアラートの設定、最近アクセスしたページやドキュメントの表示、パーソナライズされたおすすめ製品の取得など、さまざまな機能をご利用いただけます。


↓ myInfineonのアカウントをお持ちでない方



↓ myInfineonのアカウントをお持ちの方

インフィニオンメーカー情報TOPへ

インフィニオンメーカー情報TOPへは以下より戻ってください。