IPD (インテリジェント・パワー・デバイス) とは？

IPDとは、Intelligent Power Deviceの略称です。抵抗性負荷、誘導性負荷などの負荷に対しての電源供給を制御するスイッチ機能だけでなく、各種Failureに対しての保護機能、診断機能を持ち合わせています。

何故IPDが使われるのか？

半導体スイッチとしてMOSFETが一般的です。MOSFET単体をスイッチとして使用すると、構成回路上で負荷がショートした場合に、そのMOSFETが故障してしまいます。一方で、IPDは過電流や過熱に対する保護回路と誘導性負荷のエネルギーを吸収する回路を内蔵しているため、ショートなどの異常状態でも故障せず、スイッチとしての機能を保つことが可能です。それ以外のFailureの場合は診断機能によりマイコンなどへフィードバックし、任意にスイッチON/OFF制御などの設定をすることが可能です。

全ての電装部品に対応可能な車載適合Grade0対応ハイサイドスイッチ

本記事では全ての電装部品に対応可能なインフィニオン社のPROFET™ +2シリーズのハイサイドスイッチを紹介します。今回紹介するPROFET™ ファミリーの中でも最新のテクノロジーを適用し、更に市場初の車載適合Grade0に対応するサーマルバジェットが拡張されているため、より抵抗値の高い部品のパーティショニングを、より高いPCB温度で行うことができるというメリットがあります。

また、従来よりラインナップとしてあるPROFET™+2 12V Grade1に対して製品寿命を延ばし、拡張されたミッションプロファイルの要件を満たすことができる製品となっております。過酷な高温下や様々なアプリケーションにご検討いただくべく、TSDSO-14パッケージで、4.4mΩ～20.9mΩのオン抵抗違いを、計6製品のラインナップがあります。1ch品、2ch品共に同じパッケージでご用意していますので、オン抵抗違いの製品の置き換え評価も容易に検討できるメリットもあります。

製品特徴

• 診断・保護機能付きハイサイドスイッチ
• 逆接状態における低消費電力のReverseON機能
• TSDSO-14パッケージへの統一による、オン抵抗違い製品の置き換え検討に対する利便性
• AEC-Q100への適合に加え、更に厳しいGrade0に従って認定済
• 最大動作温度: TJ, max = 175°C
• Current Sense機構による、負荷電流のモニタリングが可能
• Absolute、Dynamicの2通りの過熱保護機能搭載
• 逆電流状態における低消費電力のInverseON機能
• Current Trip/Restart機能 ※
• 3.1Vまでの動作電圧範囲(クランキング)

　※Current Trip：Overload時、出力シャットダウン後IN端子、DEN端子による制御で復帰動作

　　　Current Restart：Overload時、出力シャットダウン後、Restart条件に達した後自動で復帰動作(規定回数までリトライ動作)

PROFET™とは

PROFET™（PROtected FET）ファミリーは、診断や保護などのスマートな機能を数多く備え、高度に集積化されたハイサイドスイッチを指すインフィニオン独自の名称です。インテリジェントなPROFET™パワーハイサイドスイッチは、DMOSパワートランジスタとCMOS論理回路で構成され、必要なすべての保護機能を内部に備えており、例えば、過負荷や過熱、短絡など、あらゆる車載・産業用アプリケーションに適した保護機能を内蔵しています。インフィニオン社は1993年よりPROFET™シリーズをリリースしており、世の中のマーケットリーダーとしても地位を築いています。

製品ラインナップ

対象アプリケーション

• トランスミッション
• パワートレインアプリケーション
• ボンネット内の高温下でのアプリケーション
• パワーディストリビューション

関連情報

お問い合わせ / お見積もり

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