光トランシーバーモジュールは、光伝送ネットワークを構成する重要なコンポーネントの1つです。これまでに高速化や小型化の要望に応えていろいろと変化してきたため、さまざまな種類があります。SFPタイプの光トランシーバーであるSFP(1G), SFP+(10G), SFP28(25G), SFP56(50G), SFP112(100G)にも多くの種類が展開されています。
本記事では、SFPタイプの光トランシーバーに関する規格はどうなっているのか?を深堀していきます。
SFP規格一覧
表1
SFP+, SFP28, SFP56 | SFP112 | SFP | |
1.Integrated Solution 全体像 |
SFF-8402 | SFF-8402 | INF-8074[*2] |
2.Management Interface 制御インターフェース |
SFF-8472 | CMIS | |
3.Low Speed Electrical Interface 低速電気信号 |
SFF-8419 [*1] | SFF-8419 [*1] | |
4.High Speed Electrical Interface 高速電気信号 |
SFF-8418 [*1] | SFF-8418 [*1] | |
5.Card Edge Connector 電気側コネクター |
SFF-8071 | SFF-TA-1031 | |
6.Module and Cage モジュールとケージ |
SFF-8432 | ||
7.Ganged cage footprints and bezel openings |
SFF-8433 | SFF-8433 |
*1 SFF-8431が分かれたもの
*2 すべてを網羅していない
SFP規格解説
Integrated Solution(全体像)
規格の全体像がまとめられています。この表1は、SFF-8402のFigure 4-1とFigure 4-2を参考にしています。
Management Interface(制御インターフェース)
どのように光トランシーバーを制御するのか、光トランシーバー内のメモリーマップはどうなっているのか、を定めています。
SFP112はCMISという新しい規格に準拠するようにSFF-8402には記載されています。
Low Speed Electrical Interface(低速電気信号)
ソフトウェア的な制御を行うシリアル信号(I2C)や、ハードウェア的な制御を行う割り込み信号などの、低速信号に関する規格です。
High Speed Electrical Interface(高速電気信号)
10Gや25Gなどの、メインの高速信号に関する規格です。
Card Edge Connector(電気側コネクター)
ホスト側との物理的な接続インターフェースであるカードエッジコネクターに関する規格です。
Module and Cage(モジュールとケージ)
光トランシーバーモジュールと、モジュールを挿入するホスト側のケージに関する機械的な規格です。
Ganged cage footprints and bezel openings(ケージのフットプリント)
ホスト側のケージのフットプリント(基板のフットプリント)に関する規格です。
SFFとは
表1のように、SFPタイプの光トランシーバーは複数の規格で定められています。規格の名称(団体)については、だいたい以下のようになっています。
・SNIAという気悪を管理している団体があります。
・SNIAの中にSFF Technology Affiliateがあり、ここに光トランシーバーの規格類があります。
https://www.snia.org/technology-communities/sff/specifications
・光トランシーバーはMSA規格に従う、とよく言われますが、MSAはMulti Source Agreementの略で、メンバー間で取り決められた規格のことです。
・SFF規格はMSAのうちの1つであり、他にもいろいろなMSAがあります。
(注)お使いのSFPタイプの光トランシーバーが、実際にどの規格に準拠しているかは、製品のデータシートをご確認ください。
SFPタイプの光トランシーバー規格について解説しました
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