はじめに

Bluetooth Low Energy(BLE)の端末からアドバタイジングしたアドバタイズデータをCassia NetworksのE1000やX1000/2000で受信することは容易に可能です。各製品紹介ページにも記載している通り、BLE4.xで10m程度の通信距離をCassia NetworksのRouterを使用することで見通しで300m受信することができます。

本記事では、BLEのアドバタイズとスキャンの仕組みについて説明させていただきます。

BLEチャネルについて

BLEは2400MHz ~ 2483.5MHzの2.4GHz ISM帯域を使用し合計40チャネルの無線チャネルから構成されています。
下記図はBLEチャネルのマッピング図になっています。
このように3つのアドバタイジングチャネル(37,38,39ch)と37つのデータチャネル(0~36ch)で構成されています。
アドバタイジングチャネルは同じ周波数帯のWi-Fi(2.4GHz)と干渉を防ぐため、このように間隔を持って構成されています。

アドバタイザー(Advertiser)

上記で説明した37,38,39chを使用してBLEのアドバタイザーはアドバタイズデータを送ることができます。
下記図はアドバタイザーがアドバタイズしているときのチャネルの使い方とアドバタイズインターバル(Advertise Interval)の考え方になります。

スキャナー(Scanner)

上記のアドバタイズデータを受けるのがスキャナーになります。

スキャナーもアドバタイジングチャネルを使用してスキャンをおこないます。ただし、一度のスキャンで使用できるチャネルは1チャネルになります。そのため、データの取りこぼしが発生する可能性があります。回避策としてScan WindowやScan Intervalを調整してスキャナー側で取りこぼしを減らすことや、アドバタイザー側でアドバタイズデータを2,3回発信するような設計を入れることでデータの取りこぼしを減らすことが可能です。アドバタイズチャネルとスキャンチャネルの関係性は下記図をご参照ください。

Cassia Networksでの対応

上記で説明したScan WindowやScan Intervalの調整はマニュアルで設定いただくことが可能です。
また、Cassia Networks社ではCassia Routerに対して最適化されたスキャンモードを用意しています。

・Continues Scanning Mode: スキャンのパフォーマンスが向上し且つBLE Connectionの性能も維持されます。
・Pure Scan Mode:高ノイズ条件下や複数のBLEデバイスが存在している場合に最高のスキャンのパフォーマンスを提供します。
 (注:このモードをご使用の場合はBLE Connectionは不可です)

工場等の高ノイズ環境化でBLEを使用することがこれまで現実的ではなかったことが、Cassia Networks社のBLE RouterとContinues Scanning ModeやPure Scan Modeを使用することで現実化まで一歩近づけると思っています。

お問い合わせ/お見積り

本製品に関してご質問、見積もりの希望がありましたら以下より問い合わせください。

Cassia Networks メーカー情報Topへ

Cassia Networks メーカー情報Topページへ戻りたい方は、以下をクリックください。