はじめに
こんにちは。ファイです。
今回はDCDCコンバーターの製作実習の部品選定と手組におけるつまずき、失敗談を紹介したいと思います。
皆さんが新人の頃を思い出しながら読んでいただけると嬉しいです。
部品選定でのつまずき
使用するDCDCコントローラーをLTC3772に決めた後、周辺部品の選定に移りました。
周辺部品には以下のようなものがあります(図1)。
アルティマで取り扱っているオンセミコンダクター社とウルトエレクトロニクス社の製品で周辺部品を固めました。
しかしその選定において壁にぶつかりました。
データシートが読めない
部品選定において、その部品がどんなものなのかを知るためにデータシートを確認することは必要不可欠です。
しかしそのデータシートが読めず、非常に苦労しました。
以下はLTC3772のデータシートです。こちらは日本語で記載されていますが、それでも読めません。
(他の製品のデータシートは英語で記載されているため、余計に読めません。)
まず何が書いてあるのかが分からない。
またどこに書いてあるのかが分からない。
そして単語の意味も分からない。
このように、「分からないこと」だらけでした。
といったことが何度もありました。
どうして先輩方はデータシートに書いてあることを、すぐに見つけられるのだろうと疑問に思っておりました。
私は 1つのデータシートを一度全部読み通すことで、少しずつコツをつかんでいきました。
先輩方は多くのデータシートを読むことで、必要な情報を素早く見つけられるようになったんだと思います。
何とかデータシートを読み解き、必要な部品を購入したら次は手組です。
手組での失敗
届いた部品(図3)をポリウレタン銅線を用いてユニバーサル基板につけました。
そして完成したのがこちら(図5)。
今回、ユニバーサル基板にチップ抵抗を取り付けましたが、配線がきれいにできず、空中配線にもなってしまいました。
果たしてこれで大丈夫なのか…。
そして導通を確認し、電圧をかけてみました。
その結果、出力電圧は 0V。電流が流れておらず、ショックでした。
原因ははんだの接触不良でした。
通電確認の際は銅線での通電しか確認していなかったため気づきませんでした。。。
かなり初歩的なミスでしたが、私にとってはとても大きなことでした。
なぜなら電気回路の不具合は、電気回路内に原因があるということを知れたからです。
つまり、”電気はうそをつかない”という教訓を得ました。
やっと手組完了!
先ほどの失敗を繰り返さないよう、再度手組を行い何とか試作基板を完成させました。
電圧をかけてみると、出力電圧 3.3V を確認することができました!
非常にうれしかったです。
まとめ
今回はデータシートの読み方と手組について書かせていただきました。
多くの失敗からたくさんのことを学びました。
・データシートにすべて書いてあること
・不具合の原因は必ず回路にあることから、電気はうそをつかないこと
私も先輩になったら「データシートにすべて書いてあるよ!」と言いそうな気がします(笑)
これらの学びを今後に生かしていきたいと思います。
次回もお楽しみに!