最近、複数の部品をワンパッケージ化したモジュール製品が、設計で多く使われています。しかし、いまだに「モジュール」使用に抵抗のあるお客様も多いのではないでしょうか?

本記事では、そのような抵抗感を少しでも和らげられるよう、モジュール製品の品質が上がっている事と使用のメリットを分かりやすくお伝えします。

モジュールは嫌い?

お客様がモジュール製品を使うことに抵抗を感じるのは、次のような理由ではないでしょうか?

  • 自分で設計していない為ブラックボックスになってしまう
  • 機能的な問題があった時に手を加えられない
  • 自社で組み上げたものと違い品質(信頼性)に不安が残る


これらの不安要素が消えないとモジュール採用は難しいですね。

でも半導体は1チップ化して集約したい

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半導体(IC)を1つのパッケージ内に集約する理由は次の通りです。

  • マイコンにADCやインターフェースのコントローラが内蔵されコストダウンになる
  • 機能的、性能は全てメーカーが検証しているので安心
  • 出荷検査も前数されているので、複数組み上げた後に検査するよりも安心


ICはブラックボックスでもOKで、モジュールはNGと言う心理(考え)は、何故起こるのでしょうか?
「過去に、モジュール製品でトラブルを抱えたことがあるから」
と言う理由であると推測します。

μModule® はそんな要望をかなえてくれる!

アナログ・デバイセズのμModule® は従来のモジュールと大きく異なる点は、出荷試験です。

ICパッケージと同等のサイズのμModule® は、半導体テスターでICと同じ試験を実施することが出来ます。出荷試験において、ICと同じ検査が出来るので、品質の高い製品を作り込むことが可能になりました。

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μModule®(ADAQ7980)のパッケージサイズ

アナログ回路のモジュール化はメリットが多い

アナログ回路をモジュール化することで、お客様にとって次のようなメリットが得られます。

  1. 周辺部品の削減
  2. 小型化
  3. 設計工数の削減
  4. 高性能化


特に、ADコンバータやオペアンプなどを組み合わせたシグナルチェーン(アナログ回路)の設計において、全てがワンパッケージ化された場合、1~3のメリットを享受できます。また、シグナルチェーンの性能を決めるPCB(Printed Circuit Board)上のパターン設計が、全てモジュール内部で行われることにより4の高性能化も実現できます。

アナログ回路搭載のシステムに最適な「ADAQ798x」シリーズ

テスターや環境モニターなどのシステムに要求される高性能アナログ回路搭載のシステム設計には、μModule® が必須のアイテムとなります。

μModule® 製品のADAQ798xシリーズでは、従来のディスクリート設計と比較すると50%のサイズに抑えることが出来ています。これにより、PCBのパターン設計が、簡単になりアナログ回路の信号品質向上も見込めます。

今後の設計トレンドとして、データ処理の高速化が要求され、アナログ・デジタル変換の並列同時変換が必須となります。その際、システム全体の大きさは変えずに高精度・多チャンネル化が要求されるため、今まで以上に小型化が必要となります。

従来の方法で十分注意してディスクリート設計を行ったとしても、各デバイスを接続する信号や電源・GNDの配線が非常に長くなり、小型で高性能なシステムを設計することは困難です。

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ディスクリート設計とμModule®設計のサイズ比較

ADAQ798xシリーズは、難しい信号や電源・GND配線パターンをモジュール内に収めることにより、お客様が目指す、小型・高精度システム設計の要求仕様を満足します。

ADAQ798xシリーズ製品について詳しく知りたい方は、以前書いたこちらの記事をご参照ください。
周辺部品をワンチップ化!「ADAQ798x」シリーズ


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