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Menlo Security

メンロセキュリティ

四国電力株式会社様

レスポンスの遅さを解消すべく、VDIを「Menlo Security」に刷新
グループ11社、13,000名が安全で快適にWeb利用できる環境を実現

導入のPOINT

  • レスポンスが遅くトラブルも発生するVDIをMenlo Securityに刷新
  • グループ11社、13,000人の安全なWeb利用が可能に
  • スムーズなWeb利用が実現したことで業務の生産性が向上し、運用の負荷も減少
村上 祐之 氏

情報システム部
副部長 兼 システム計画グループリーダー
村上 祐之 氏

井筒 大志 氏

情報システム部
セキュリティ統括・管理グループ 副リーダー
井筒 大志 氏

既存VDIのレスポンスの遅さが問題に トラブルも発生し業務に支障を来す

 四国地方を中心に、電力小売事業や発電事業を展開する四国電力。近年は将来の収益源となる新たな価値の創造を目指し、多様な分野にビジネスの領域を広げており、海外での発電事業を中心とした国際事業、インバウンド需要の取り込みを見据えた観光事業など、事業の多角化を進めている。

 同社は2019年、重要な社会インフラを守るという観点から、セキュリティ対策の一環としてオンプレ環境で稼働するVDIを導入。Webからの不正アクセスやマルウェア感染等の脅威から端末を保護し、分離した環境でインターネットを利用できる仕組みを整備した。しかし、利用を続けるうちにさまざまなトラブルが発生し、業務上の課題になっていったという。この点について情報システム部 セキュリティ統括・管理グループの副リーダー 井筒大志氏は「グループ会社を含めて11社、約13,000名がVDIを利用していたのですが、次第にレスポンスが遅いという声が上がるようになってきました。特にコロナ禍になってWeb会議を行う機会が増えたこともあり、リソースの不足が顕著になってきたのです」と述べ、情報システム部副部長 兼 システム計画グループリーダーの村上祐之氏も「朝の9時を過ぎると、Webで何か調べ物をしようと思っても、すぐにはログインできないケースが発生するようになってきました。リソースが固定されているため、先着順にログインしていくと、後になるほど不足が生じて利用できなくなっていたのです」と語る。

 同社のVDIは、50台以上のサーバーを使用する大掛かりなものだったが、オンプレ環境のため、リソースを増やそうとしても、ハードウェアの調達、ラックを設置するスペースの確保、電源の追加など、簡単にできるものではない。とはいえ、コールセンターなど顧客対応を行っている部署では、Webが使えないと業務に支障を来すし、ユーザーにとってもストレスになる。そこで同社は何とかチューニングで対応してきたのだが、4年目以降はそれも追い付かなくなり、全く稼働しなくなるケースも発生。さらに2023年春からは、週1回程度、システムの負荷が急上昇して利用できなくなる現象が発生し、それが2か月間も継続した。困った同社は原因を調査し、ベンダーにも問い合わせたものの、解決には至らなかったという。

 他にもVDIにはさまざまな課題が存在した。一つが、ブラウザを利用する際の二度手間だ。ユーザーがWebを利用しようとすると、まずVDIを利用するためRDSにアクセス。そこからブラウザを立ち上げる必要があり、30秒程度の時間が掛かるため、快適に使えるとは言い難かった。また、メンテナンスにおける負荷も大きく、例えばセキュリティパッチを当てる際も、サーバーの台数分の作業が必要になるため、担当者の大きな負荷となっていた。
「我々はVDIを自分たちで使うだけでなく、グループ会社にサービスとして提供しているため、トラブルの発生は大問題です。そこで、2025年にサーバーの更新を迎える予定だったのですが、前倒しでシステムの刷新を図ることにしました」(村上氏)

10万規模のユーザーでも問題なく稼働 「Menlo Security」の豊富な実績を評価

 四国電力は、2023年5月よりVDIに代わるシステムについて検討を開始。この際に重視したポイントは、同社の求める要件を満たせるかどうかに加え、コストおよびベンダーの信頼性の3点であった。
「当初はオンプレ/クラウドは限定せず、5つほど候補を挙げて比較しました。ただ、オンプレ環境での苦い経験があったことに加えて、急いでサービスを導入したいと考えていたことから、モノの調達が不要なクラウドが最適と考えました」(井筒氏)

 また、システム負荷の変動が大きい場合、オンプレではピーク時に合わせてリソースを確保しておく必要があるが、それは平常時には無駄な投資になってしまう。一方、クラウドなら必要に応じてリソースを調達できるため、投資を最適化できるという利点がある。

 これらのメリットからクラウドのサービスに絞り込んだ同社は、「Menlo Security」ともう一社の製品を比較。最終的にMenlo Securityの採用を決定した。その理由について村上氏は「セキュリティの機能は同等でしたが、大規模ユーザーにおける実績はMenlo Securityが圧倒的に優れていました。既存のVDIがパフォーマンスの点で大きな問題を抱えていたこともあり、10万規模のユーザーでも問題なく稼働している実績のあるMenlo Securityがより安心できると考えました」と説明する。

 同社は6月にMenlo Securityの採用を決定。10月から検証を兼ねて情報システム部で導入を開始し、対象を順次拡大していった。導入の作業は、四国電力のシステム子会社であるSTNetが三井情報(MKI)の協力のもと実施。2024年5月に本社への展開を完了(約6,000ユーザー)、9月にグループ会社まで含めた11社(約13,000ユーザー)への展開を予定通り完了させている。
「今回のプロジェクトは、当社、子会社のSTNet、開発元のMenlo Security、ディストリビュータのマクニカと多くの関係者が参画しましたが、MKIがうまくコーディネイトしてくれたことで、スムーズに作業を進めることができました。また、当社では多段階のセキュリティ対策を講じており、コンテンツフィルタも導入しているのですが、それと競合しないよう検証を繰り返し実施してくれたおかげで、トラブルなく作業を完了させることができました」(井筒氏)

レスポンスの遅さは完全に解消 業務の生産性が向上し、運用の負荷も減少

 四国電力がMenlo Securityを導入したことで、最大の課題であったレスポンスの遅さは完全に解消。スムーズに業務が行えるようになった。一例を挙げると、電力という重要なインフラを担う企業として、台風などが接近する際は多くのユーザーが一斉に気象情報をチェックするのだが、従来はアクセス集中でつながらないケースが発生していた。それが今では一切なくなったという。
「既存のVDIでは、ブラウザを立ち上げるまでに30秒程度を要していました。その30秒×利用者数と考えると、毎日かなりの時間を無駄にしていたことになります。これが解消されたことで、ストレスなく業務を行うことができるようになり、生産性も向上しました」(村上氏)

 また、Webから直接ファイルをダウンロードできるようになったことも大きなメリットだ。
「従来はファイルをいったんVDI環境にダウンロードし、それをコピーしてからでないと使えませんでした。それが直接ダウンロードできるようになっただけでも利便性は向上しています。また、Web分離によりWebページはクラウド側でレンダリングしていますが、ユーザー側に表示される画面表示が崩れるようなこともありません」(井筒氏)

 Menlo Securityの導入後は、システム部門への問い合わせの数も大幅に減少している。
「以前発生していたフリーズのトラブルでは、毎回100件を超える問い合わせが殺到していましたが、そういったこともなくなり、私達の負荷は大幅に減少しました。また、導入に際してユーザー教育が不要なのもありがたいです。一般的に、新しいシステムを導入する際には、手順書などを作成し、何らかのユーザー教育をするのが当たり前で、その期間も見ておく必要があります。この点、Menlo SecurityはIDの設定だけで済みます」(村上氏)

Menlo Securityへセキュリティ機能の統合を検討 マクニカには効果的なソリューションの紹介を、MKIにはきめ細かなサポートを期待

 今後について、まだ構想の段階と前置きしつつも、クラウドサービスの利用が拡大していく中、ゼロトラストへの対応も視野に入れて対策を検討していく方針だ。村上氏は「重要インフラを担う企業として確実なセキュリティを担保するため、Menlo SecurityにCASBの機能を取り込むことも考えたいと思います。現在は複数の製品で対策を行っていますが、機能的にMenlo Securityに寄せられるのであれば統合したいですね」と述べ、続けて井筒氏も「マクニカは世界のセキュリティベンダーとの強いつながりを持つディストリビュータとして多くの製品を取り扱っています。今後も私たちにとって効果的なソリューションを紹介してほしいと思います。また、MKIはとてもフットワークが軽く、今回のプロジェクトでも私達の要望をしっかり酌んでくれました。これからもさまざまな案件が控えていますので、引き続き、きめ細かなサポートを期待しています」と語ってくれた。

User Profile

四国電力株式会社
所在地 香川県高松市丸の内2-5
導入時期 2024年9月
URL https://www.yonden.co.jp/
1951年設立。香川県高松市に本店を置く電力会社であり、四国地方を中心に電力小売事業・発電事業を展開している。現在は63か所の発電所を有しており、総発電量は533万2千kW。近年は事業の多角化を積極的に推進しており、観光や情報通信などさまざまな分野に進出。2027年夏には香川県内の2か所に、共同出資する合同会社が事業主体となり、マンダリン オリエンタル ホテルグループが運営を担う高級ホテルの開業を予定している。

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株式会社マクニカ Menlo Security 担当

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