テクノロジー×わさび、トマト、ピーマン!環境制御型農業向けDXソリューション ~九州スマート農業EXPOイベントレポート~

スマート農業EXPO、初の九州開催!

スマート農業EXPO、初の九州開催!

2023/5/24~263日間にかけて、

熊本県のグランメッセ熊本で開催された「スマート農業EXPO」にて、

マクニカが提供しているフード・アグリテックのソリューションの展示を行いました。

 
環境制御型農場向けのDXソリューションに関する展示を行い、3日間で1,000人を超える方々にブースに来場いただきました。

  

本記事では、展示会当日好評いただいた展示内容をピックアップしてご紹介します。

アグリテック企業と、半導体/AIを用いて社会課題を解決するマクニカが連携

「収穫時の労働力が足りない…」

「栽培データはあるがどう使えばいいか分からない…」

「栽培の再現性がない…」

といった課題に対して、マクニカはアグリテック企業様と連携し、AIIoTを使って再現性の高い農業を実現するべく下記のような製品・サービスを用意しています。

アグリテック企業と、半導体/AIを用いて社会課題を解決するマクニカが連携

本わさびの安定栽培が可能なコンテナ型植物工場

本わさびは、山間部や綺麗な水や適切な土壌のもと、国内の一部地域にて栽培されています。

しかし、人手不足・後継者不足、ノウハウの属人化、気候変動といった課題から、年々本わさびの供給量が減少している状況です。

こうした背景から、本わさびを安定的に栽培したいという需要が増えています。

そこで、マクニカとNEXTAGEは、環境制御型農業によって本わさびの安定栽培・促成栽培を行うことで、これらの課題を解決しようとしています。

 

展示会場では、2023年秋より販売予定の、真妻わさびという最高級品種の栽培専用のコンテナ型植物工場の紹介を行いました。

実は、わさびには品種があることをご存じでしょうか?

我々が多くの機会で口にしているチューブ型のわさびは、西洋わさびといわれる刺激的な味覚が特徴の品種が主に使用されています。

それに対し、コンテナ型植物工場で栽培する真妻わさびは、辛みの中にも甘みを感じられ、すりおろすとクリーミーなため、

高級料亭や寿司屋などで重宝されている希少な品種です。

 

来場者の方々の中には、現在農業に携わっている方や新規就農者、また新規事業として考えている方など様々でしたが、

真妻わさびの魅力や可能性を感じていただき、植物工場という新しい栽培方法にも興味をもっていただく機会となりました。

本わさびの安定栽培が可能なコンテナ型植物工場

真妻わさび専用コンテナ型植物工場の特徴

・ 40フィートコンテナによる小規模な植物工場

・ LED光、CO2などわさび成長に最適な環境制御

・ カメラとAIを活用したリモート監視システム

・ 本来2年ほどかかる真妻わさびの栽培を10カ月程度で促成栽培

コンテナ型植物工場の詳細についてもう少し知りたい方は、マクニカ/NEXTAGE協賛Webinarレポートをご覧ください。

ピーマンの自動収穫ロボット

”収穫時にサポートしてくれるロボットが欲しい”という農家さんの声から設立したAGRISTが開発を行っている、ピーマンの自動収穫ロボットについて紹介します。

 

このロボットは、収穫時の労働力不足によって生じる

「適期に収穫できない」

「収穫しきれずに廃棄処分しなければならない」

といった問題を解決するために開発されました。

 

従来の大型で多機能なロボットとは異なり、AGRISTのロボットは安価でシンプルな設計を特徴としています。

様々な機能を追加するのではなく、現場の声をベースにシンプルな機能に絞り、その性能を高めることで、世界にも通用する農業ロボットへと進化しています。

ロボットの導入により、農業の慢性的な労働力不足の解決、収穫量の改善が期待できます。

また、ロボットはハウス内を循環するため、カメラによる病気の早期や収穫量予測などといった用途も期待できます。

今後、最適な栽培環境・栽培方法や有効なデータ活用を探求・実現することにより、ロボットを活用した次世代農業の実現に向けた技術の構築に取り組んでいきます。

農作物の収穫時期判定、病害虫診断

収穫時期の判断や病害虫の診断に対する新たな取り組みとして、ブレインテック(脳波×テクノロジー)が活用されています。

 

・収穫時期の判断

適切な収穫時期を逃すと作物のロスが発生し、機会損失や食品ロスにつながります。これにはグロワーの経験と知識に基づいた判断が必要ですが、熟練者のノウハウを脳波を元にデータ化することで、未経験者や経験の浅いスタッフでも最適な収穫時期を判断することが可能になります。

トレーニング期間を大幅に短縮し、即戦力として働くことができれば、作業効率と収穫率の向上が期待できます。

 

・病害虫診断
ブラジルの農業研究機関であるEmbrapaで、実際に実験が行われています。

専門家の脳波をもとにAIモデルを作成し、画像診断により病害虫の診断を行います。

YouTube動画「科学的に楽しく自給自足ch【農業WEEKに行ってきた! 時代が動いている!】」にて、このAI技術が取り上げられています。

このようなAI技術の活用は、農業分野に限らず労働力不足の解消や効率化、働き方改革への貢献が期待されています。

脳波×AIについて詳しく知りたい方は、以下のリンクからセミナーのオンデマンド配信をご覧いただけます。

一緒に少しだけ未来の農業を実現しませんか?

テクノロジーと農業の融合は、食糧問題や労働力不足といった社会課題の解決につながります。
 
私たちマクニカは、その一端を担うべく、AIIoTを活用したスマート農業の実現に向けて取り組んでいます。

しかし、これは私たちだけの力では達成できません。農業に携わる方、そして新たな挑戦を考えている皆様の力が必要です。
一緒に、少しだけ未来の農業を実現しませんか?

 
本記事で紹介した技術が、皆様の農業をより良いものに変える一助となれば幸いです。