これまで、農業は「高齢化で人手不足になっている」「天候に左右されて収益が安定しない」「熟練者のノウハウが明文化されておらず、新規参入が難しい」といった課題があり、経営の難しさが叫ばれてきました。
こうした中、IoT、AIなどの先端技術を活用し、効率化や自動化に貢献するスマート農業が期待されています。
ここでは、デジタル技術を活用して、ビニールハウスなどの施設園芸農業の課題を解決する、マクニカのスマート農業プラットフォームを紹介します。
企業参入の増える農業。ノウハウ習得・人手確保・収量安定化が課題に
近年、企業の農業参入が相次いでいます。食品関連企業が自社農場での生産に着手する例や異業種からの参入も珍しくありません。
農業を通じた地域貢献や新規事業創出が動機になっているほか、地域社会の高齢化、増え続ける耕作放棄地などの課題を解決したい地方自治体が、企業に働きかけて誘致する事例も増えています。
一方で、これまでの農業には次のような特有の課題が存在しています。
課題(1) 営農ノウハウの習得
植え付けから出荷まで、農業は熟練者の経験やノウハウに頼っています。
新規参入者は「どのように農業を始めれば良いかわからない」「病害虫や悪天候への対応が難しい」など、ノウハウ不足が参入障壁となっています。
課題(2) 人手確保・負担軽減
高齢化の進行、農業従事者の減少により、人手の確保や省力化が課題となっています。
また、作物の成長や天候によって作業量や時期が左右されるため「急に人手が必要になる」「直前まで要員手配をしづらい」など、要員管理が難しい面があります。
課題(3) 収量・品質の安定化
農業は、天候や自然災害といった不確定要素の影響を受けやすく、収量・品質の安定化が常に課題となっています。「発注があっても、その通りに育成できない」「獲れすぎて廃棄せざるを得ない」など、毎年多くの農家が頭を悩ませています。
こうした課題の解決に役立つのが、マクニカの提供する「農業DXでお困りごとを改善します!施設園芸農業向けプラットフォームサービス」です。
従来の農業からスマート農業に転向する場合にも、これから農業参入する場合にも、ご活用いただけます。
「農業DXでお困りごとを改善します!施設園芸農業向けプラットフォームサービス」とは? サービス概要と特長
「農業DXでお困りごとを改善します!施設園芸農業向けプラットフォームサービス」は、ビニールハウスなどの施設園芸農業に向けて、マクニカが提供するスマート農業プラットフォームです。
最先端センサー、植物育成向けLED、データ分析用AI、クラウド、ネットワークなどをトータルで提供。センサーからの情報を統合して可視化し、最新の営農ノウハウを活用したAI分析によって、農業のDX化、業務効率化、収量増、品質向上、労務管理などをサポートします。
実績豊富な複数の企業とパートナー提携し、その知見と技術を活用しながら、最適なソリューションを提供します。これまで多くの農家が苦労してきた農業特有の課題を、デジタル技術を駆使して改善に導きます。農業経験の有無を問わず、スマート農業によるトマトやキュウリなどのビニールハウス栽培を効率的に実行できます。
下記のような特長があります。
特長(1) 植物育成に最適なLEDライトで効率的に生産
植物育成に最適な波長のLEDライトを使用し、効率的な生産を実現します。パートナーのマイクロコーテック社は、国内野菜工場でトップレベルのシェアを誇り、レタスなど葉物野菜の育成効率2~3割アップの実績を持っています。
特長(2) 1週間後の収量予測で早めの要員手配
センサーで光合成量を測定し、1~2週間後の収量を10%以内の誤差でAIが予測。収穫・出荷にともなう作業量を前もって把握し、早めの要員確保や出荷手配を実現できます。また、受注に対する出荷可否を予測し、品薄にいち早く対応できます。
特長(3) IoTカメラとAIで手軽に成長管理
ビニールハウス内に設置した吊り下げ式カメラから、ダッシュボードを経由して、草高、色味などの育成状況をつぶさに把握できます。AIによる画像解析で、トマトの色味から向こう3日間の収量を把握することも可能です。葉の色や様子で早期に病気を検知するアルゴリズムも導入できます。
特長(4) バッテリー不要のセンサーで、ハウス環境をいつでも把握
バッテリー不要のIoTセンサーで、ビニールハウス内の環境情報を居ながらにして把握できます。気温、湿度、照度、CO2濃度、地中温度、地湿指数、成長点温度、飽差、EC値、土壌水分など、さまざまな環境情報を定量化できる、farmo社のセンサーを採用しています。
特長(5) クラウド×AIで営農ノウハウが不要に
マクニカが提供するAI分析プラットフォームで、成長管理、収量予測を高精度に実現。パートナーであるPLANT DATA社のアルゴリズムを採用し、愛媛大学、豊橋技術大学の革新的な栽培ノウハウにも対応しています。クラウドに蓄積されたデータを分析して、収量アップに向けた業務改善の検討も可能です。
このほかにも、自動収穫ロボットや各種センサーを順次追加予定です。また、ゼロから農業に参入する場合も、玄人と同等レベルの栽培に向けて、導入コンサルティングからのご提供が可能です。
データを活用した、経済合理性の高い農業経営をご提案します。
「農業DXでお困りごとを改善します!施設園芸農業向けプラットフォームサービス」の構成イメージ例
センサープラットフォームを主軸に収穫量想定や労務サポートおよび見える化、必要人員の予測、最適配置、事業者の育成ノウハウの数値モデル化を含めた経済合理性についてご提案します。新規参入でも玄人同等の作物育成が出来るように育成コンサルタントまで実施します
世界的な食料不足が叫ばれる今、スマート農業の取り組みをいち早くスタートしませんか?
ご興味をお持ちの方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。