 
              Connect SIM by macnica
コネクトシム バイ マクニカ
リモートプロビジョニングの方法~M2Mモデル、コンシューマーモデル、IoTモデル~
はじめに
IoT機器の普及に伴い、SIMカードの遠隔管理が求められるようになっています。
eSIMのリモートプロビジョニングは、SIMの通信プロファイルを遠隔で安全に書き換える技術で、現地での作業を減らし、通信の柔軟性と効率を高めることができます。
本コラムでは、代表的な3つのモデルであるM2Mモデル、コンシューマーモデル、IoTモデルの違いや特徴を整理し、特に注目されるIoTモデルの仕組みについて詳しく解説します。
M2Mモデル
対象:企業が一括管理するIoT機器(例:工場設備、監視カメラ、車載端末など)
 特徴:
- ・通信事業者と直接契約し、専用の管理体制を構築
- ・SM-DP(Subscription Manager Data Preparation)を経由してプロファイルを配信
- ・デバイスが自動的にプロファイルを受信・適用するため、人的作業が不要
メリット:
- ・大量のデバイスを一括で展開・管理できるため、運用効率が高い
- ・安定した通信環境を維持しやすく、企業向けの長期運用に適している
コンシューマーモデル
対象:スマートフォン、タブレット、スマートウォッチなどの個人向けデバイス
 特徴:
- ・ユーザー自身がQRコードや専用アプリを使ってプロファイルをダウンロード
- ・SM-DP+(Subscription Manager Data Preparation Plus)を使用し、柔軟なプロファイル管理が可能
メリット:
- ・ユーザー主導で通信事業者を簡単に切り替えられる
- ・海外渡航時や料金プラン変更時など、柔軟な対応が可能
IoTモデル(SGP.32準拠)
対象:農業、物流、スマートシティなど、多様なIoT機器
 特徴:
- ・M2Mとコンシューマーの中間的な設計思想
- ・SM-DP+とLPA(Local Profile Assistant)を組み合わせて運用
- ・通信事業者との直接契約が不要なケースもあり、導入のハードルが低い
メリット:
- ・柔軟性と拡張性に優れ、さまざまなユースケースに対応可能
- ・今後のIoT展開における主流モデルとして期待されている
まとめ
リモートプロビジョニングは、用途や運用形態に応じて、以下の3つのモデルが存在します。
- 
・M2Mモデル:企業が一括管理するIoT機器向けで、大量展開や安定運用に適しています。通信事業者との直接契約を前提とし、自動的なプロファイル適用が可能です。 
- 
・コンシューマーモデル:スマートフォンやタブレットなど個人向けデバイスに最適。ユーザー自身がプロファイルをダウンロードでき、通信事業者の切り替えも柔軟に行えます。 
- 
・IoTモデル:M2Mとコンシューマーの中間に位置する設計で、農業・物流・スマートシティなど多様なIoT機器に対応。柔軟性と拡張性に優れ、今後の主流モデルとして期待されています。 
それぞれのモデルには特有の構成要素や運用設計が必要となるため、導入にあたってはユースケースに応じたモデル選定と、通信事業者・機器・運用条件の整備が重要です。
 
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Connect SIM by macnicaについて
Connect SIM by macnicaは、マクニカが提供するIIoT(産業IoT)向け通信サービスで
NTTドコモ回線・マルチキャリアのSIMをお客様の用途に応じた通信プランをカスタムでご提案しております。
お客様の使い方に合わせた柔軟性のある通信プランを提案することで通信料の最適化に貢献します。
検証用のサンプルも無償提供しておりますので、ぜひお問い合わせください。