サービスソリューション・プロバイダーへの、変革を推し進める

Interview03

平原 郁馬

2016年新卒入社 営業職(サービス・ソリューション)
ネットワークス カンパニーDX事業部AIビジネス部

Chapter1 AIを活用し、お客様の課題解決に挑む

私がマクニカに入社したのは、アメリカに留学していた際に参加したボストンキャリアフォーラムでマクニカの人事と会話をしたことがきっかけでした。会話した社員の皆さんが非常に優しくて魅力的であったため、興味を持って話を詳しく伺ったところ、マクニカは海外の最先端商材を数多く取り扱う技術商社であることがわかり、新しいテクノロジーに触れながら自己成長を実現することができる上、自分の語学力を活かしてグローバルに仕事ができると確信し、入社を決断しました。

入社後3年間、私はサイバーセキュリティ商材の営業を担当しておりましたが、現在はCrowdANALYTIX社が開発するAI技術を用いた課題解決ソリューションサービスのビジネスアーキテクトを担当しています。ビジネスアーキテクトは、お客様の課題のヒアリングからAIソリューションの企画・提案、実装までを幅広くサポートし、お客様の抱えるビジネス課題を解決する職種です。

我々が仕事を進める上で注意が必要な点は、多くのお客様がAIはなんでもできる「魔法」のようなものだと考えていることです。AIは非常に大きな可能性を秘めており、様々な社会課題を解決することのできる有用な技術ではありますが、現段階ではまだまだ発展途上である点は否めません。お客様の期待値と実際にできることの間にあるギャップを少しずつ埋めていきながらプロジェクトを進めています。

また、今やAIという技術そのものは世の中に広く認知されてきておりますが、マクニカのAI事業の認知度は低いのが現状です。そのため、お客様に我々のAIソリューションを提案する機会を作る最初の「きっかけ作り」が非常に重要となります。私はお客様へサービスを直接提案するだけではなく、自社Webサイトでの情報公開やマーケティングセミナーを始めとする各種イベントへの登壇など、サービス認知につながる活動も積極的に行っております。日本のお客様の多くは、他者での採用事例を非常に気にされるため、AI技術の活用による成功例を増やし、もっと世の中に多くの事例をオープンにできるようになれば、お客様のAIソリューションの導入も増えていくと予想しています。

Chapter2 お客様を知り、お客様と共に創る

私が担当しているお客様は中間流通業、物流企業、リテール企業、メーカー等、多岐にわたります。そのため、お客様の課題は業界や事業内容、会社規模等によってさまざまです。ここで必要となってくるのが、「お客様を知る」ためのキャッチアップ力です。我々の行っているビジネスは既存のモデルがあるわけではなく、それぞれのお客様の業界や事業、課題に合わせて構築していく必要があります。そこで重要なのがお客様目線。お客様と同じ感覚で物事を考えられるようにならなければ、良い提案を行うことはできませんし、お客様との議論も効率的に行うことができません。お客様目線を持つために、まずは「お客様を知る」。徹底的に勉強し、理解を深めます。

「お客様を知る」という、誰もが当たり前のことだと思われることから始める必要があるのは、我々がやっていることがマクニカの全く新しい事業を創ることであり、誰もやったことがない領域に挑戦しているためです。我々の事業は「売る」のではなく、お客様と一緒に「創る」共創モデル。未知の世界に足を踏み入れ、お客様と同じ目線で物事を考え、お客様の課題を最先端テクノロジーで解決する。この仕事のやりがいは言葉にできないくらい大きいです。

また、我々の事業が共創モデルであるからこそ、お客様に「平原さんとこのプロジェクトを一緒に進められてよかった」とおっしゃっていただけることがあります。これが今の仕事における最大の喜びですね。お客様と一体となって仕事をするからこそ、成果を出した時に一緒に喜んでいただけますし、「また次も一緒にやりましょう」というお言葉をいただくことができます。お客様と距離が近い立場で伴走しながら成果を出すことで、プロジェクトの成功だけではなく、お客様からの感謝の声をいただいて達成感を味わうことができるのもこの仕事の醍醐味ですね。

Chapter3 私たちが、業界の常識を変えていく

私はAIを活用して業界の「常識」を変え、業界全体を良くするという意気込みで仕事に取り組んでいます。それくらい意義の大きい仕事を任せていただいていると思っていますし、我々が取り扱っている最先端テクノロジーと熱い想いを持っているチームメンバーが掛け合わされば、今までに無い変革を実現できると信じています。

最近では、物流業界のお客様と共に、新しいAIの研究開発に取り組んでいます。物流業界は、ECの隆盛もあり、運送物の量が増えておりますが、一方で人手不足という深刻な課題を抱えています。当然ながら、どれだけお客様から運送のご依頼をいただいても、それを運ぶトラックドライバーや、倉庫でモノを管理する社員がいなければ対応できません。そこで、トラックドライバーと車両配備の最適化を目指すための需要予測AIをお客様と共に開発することにしたのです。今までは各得意先店舗への配送量が配送前日か当日まで確定せず、トラックとドライバーの手配を属人的ノウハウで行っていたため、担当者の予想以上に配送物が多いときは対応できなかったり、逆に少ないときは余分人員を発生させてしまったりと、業務の非効率が発生していました。このような問題を解決するべく、今後は得意先店舗毎の出荷実績データ、店舗イベント情報、来客数データ、天気・気温データ等を元に、対象店舗毎に最適化された複数の需要予測を行うAIモデルをお客様と共同で開発しています。お客様のロジスティクスセンターは200拠点近くになるため、数多くのAIモデルが必要となりますが、マクニカはデータサイエンティストコミュニティを抱えるAIプラットフォーム会社を関係会社化しており、そのリソースを活用してAIモデルの構築に取り組んでいきます。

このソリューションが開発されれば、現在提案をしているお客様の課題を解決するだけではなく、人手不足が慢性化している物流業界全体に変革を起こす一歩となると考えています。今はまだ小さな「種」ですが、ここからこの種を育て、大きくしていきます。

今後の目標・抱負

2030年に向けて、現在マクニカは単なる商社からサービス・ソリューションプロバイダーに進化するべく、大きく舵を切っています。「モノ売り・コト売り」企業から「モノ作り・コト作り」企業へ変革を起こす際の立役者となり、「次のマクニカの10年」を創り上げることに貢献できればと考えています。

/