半導体、ネットワーク、サイバーセキュリティ、AI/IoTにおけるトータルサービス&ソリューション・プロバイダーの株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、株式会社エネコートテクノロジーズ(本社:京都府京都市、代表取締役:加藤 尚哉、以下エネコート)と、次世代太陽電池の本命と言われる「ペロブスカイト太陽電池」を用いたIoT CO2センサー端末の共同開発に成功したことを発表いたします。

 ペロブスカイト太陽電池(Perovskite Solar Cells:”PSCs”)は、薄膜系太陽電池の性質と結晶シリコン太陽電池に匹敵する発電性能(2021年12月時点におけるセルサイズでの変換効率の最高記録は25.7%)を兼ね備えた高性能な太陽電池であり、次世代太陽電池の大本命と目されています。薄く、軽く、曲がり、また材料の構成を工夫することによって半透明にすることも可能となるため、従来の結晶シリコン太陽電池では設置不可能な分野への進出が期待されているほか、大面積塗工技術が確立されれば大幅なコスト低減が可能と言われています。
エネコートは、IoT端末向けに消費電力、形状などを最適化したペロブスカイト太陽電池を開発し、マクニカは、その次世代型太陽電池のメリットを活かし、屋内環境下でもCO2センサーを動作させ、無線にて情報を送信できる端末の開発を行いました。
屋内の照度環境下において、外部からの電源供給無しに、CO2センサーを動作させ、データーを安定して送信することは、太陽電池の発電効率とセンサー本体の消費電力のバランスから、実現は困難と言われてきました。しかしながら、低照度下でも充分な発電能力があるエネコートのペロブスカイト太陽電池と豊富な半導体の知見を用いたマクニカの低消費電力設計技術により、太陽電池だけで駆動できる次世代のIoT CO2センサー端末の開発に成功しました。

■製品概要
・サイズ 
縦:88mm 横:151mm 高さ:25.5mm
・センサー群: 
光音響方式CO2、温湿度、照度
・通信
Bluetooth Low Energy
*製品仕様は発表時のものであり、今後予告なく変更する事がございます。

マクニカは、上位概念として「パーパス1」を新たに制定し、社会課題や地球環境問題の解決と、未来価値創出を目指した、グローバル・サービス&ソリューション・カンパニーとして事業活動を行っております。2050年のカーボンニュートラルの実現目標からのバックキャスティングの考え方に基づき、低消費電力、バッテリーレス、再生可能エネルギー、IoTの技術を活用し、脱炭素社会の実現と廃棄物の発生を最小限に抑えるサーキュラー・エコノミーの概念を推進する取り組みとして、バッテリーレスで電池交換なしに動作させ続ける事ができる再生エネルギーIoT製品の開発にマクニカは積極的に取り組んでいきます。
 この度共同開発したIoT CO2センサー端末は、PoC(Proof of Concept:概念実証)製品として、特定顧客への試作品出荷を4月に開始し、新型コロナウイルス感染症対策として、CO2をモニタする必要がある屋内環境の測定や植物工場などでのCO2濃度の測定などを具体的な用途として、設置・評価を進めていきます。また、この製品は、マクニカが提案する空気質ソリューション「AiryQonnect(エアリーコネクト)2」製品端末ラインナップの一つとして将来、組み込まれる予定となっています。

*1 パーパスとは:
「パーパス」は、過去、現在、未来の事業を通じ、普遍的に共通する当社グループの「志」を表すものです。当社グループは、今後も最先端の技(テクノロジー)と知(インテリジェンス)をつなぎ、未来構想力と解像度の高い実装力を併せ持った共創パートナーとして、未来社会の発展に貢献する企業を目指していく所存です。
詳細はWebサイトをご覧ください。https://www.macnica.co.jp/company/brand/

*2 AiryQonnect(エアリーコネクト)とは:
AiryQonnectは、マクニカが提案する空気質モニタリングソリューションです。温湿度、CO2、TVOCガス、PM2.5など空気環境を計測する為に必要な高精度センサーと共に、LTE SIM・BLEルーターの無線通信機能、取得したデーターを可視化するダッシュボード、APIによる外部連携など空気質モニタリングに必要な要素をトータルで提供します。
詳細はWebサイトをご覧ください。https://www.macnica.co.jp/go/airyqonnect.html

■AiryQonnect:空気質モニタリングソリューション

※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカおよび各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

株式会社エネコートテクノロジーズについて

エネコートテクノロジーズは、2018年1月設立の京都大学発スタートアップ企業で、次世代太陽電池の大本命と言われる「ペロブスカイト太陽電池」の開発に取り組んでいます。京都大学化学研究所若宮研究室で数年来取り組んできた研究シーズを基に、京都大学の全面的なバックアップを受けて起業に至りました。

株式会社マクニカについて

マクニカは、1972 年の設立以来、最先端の半導体、電子デバイス、ネットワーク、サイバーセキュリティ商品に技術的付加価値を加えて提供してきました。従来からの強みであるグローバルにおける最先端テクノロジーのソーシング力と技術企画力をベースに、AI/IoT、自動運転、ロボットなどの分野で新たなビジネスを展開しています。「Co.Tomorrowing」をスローガンに、最先端のテクノロジーとマクニカが持つインテリジェンスをつなぎ、ユニークなサービス&ソリューションを提供する存在として、社会的価値を生み出し未来社会の発展へ貢献していきます。当社は、横浜に本社を構え、世界23ヶ国85拠点をベースにグローバルなビジネスを展開しています。詳細はWebサイト( https://www.macnica.co.jp )をご覧ください。

本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先

株式会社マクニカ  https://www.macnica.co.jp
コーポレートマーケティング統括部 広報室 宮原 e-Mail:macpr@macnica.co.jp
〒222-8561 横浜市港北区新横浜1-6-3 マクニカ第1ビル