小売業のDX推進・AI活用の今とこれから ~商品マスタ登録から始めるOMO戦略~

DXがもたらす社会構造の変化、変化が非連続で予測の難しい新たな時代を迎えています。

 

ECと実店舗のどちらにも欠かせない「販売」。

 

そこには属人化された値付けや商品登録といった業務がDX推進を阻んでいました。まずは最適化したPOSデータや商品マスタで盤石な基礎を築き、データ活用の体制を作っていくこと。その先にはAIによる画像解析で来客者数・属性を把握する事が可能となり、マーケティング効果を高めて生産性向上にも結び付けられます。

 

本記事では、自社の強みを生かしたデジタルシフトから、未来に向けたAI活用までの戦略づくりを対談形式の動画でご紹介します。

忙しい方向けに文章でも簡易的にまとめましたので、併せてご覧いただけると幸いです。

新型コロナ感染症の影響で変わったこと

ソーシャルディスタンスが浸透した事業の運営

レストランで席の間隔を空ける、Webのセミナー、オンラインでの商談など、ソーシャルディスタンスを保った状態での運営にシフトしていきました。

年代別で差が出てきた消費者の習慣

例えば、お店に行かなくなった。オンラインでショッピングしたことの無かった人がおこなうようになった。といったことが挙げられます。

プライベートで実店舗の方に聞いてみたところ、「お客さんは戻ってきましたが、来店者の年齢層が変わりました。今は高年齢層の方が多いですね。」という回答が返ってくることもあり、小売の現場の方も習慣が変わっていることを感じられています。

新しい事業の形

消費者が変われば事業も追いつくように変わっていきます。例えば、飲食店では今まで実施していなかったお弁当の販売やテイクアウト、配送を始めるケースが多く見受けられました。

デジタルシフトの加速と、実店舗/ECサイトが融合するOMOの推進

消費の習慣や事業がデジタルへ移行し、さらに加速している状況下で便利な環境整備が進みました。今後デジタルシフトとOMOの推進がカギとなります。 

OMOとはOnline Merges with Offlineの略です。直訳すると「オンラインとオフラインが融合する」という意味ですが、OMOは実店舗とECサイトの垣根を超えたマーケティング概念です。

OMOを始める上での課題

これまで実店舗のみを運営していた企業は、出店するエリアに気を配ってきました。デジタルシフトでオンラインショップの立ち上げを始めることになると、既に競合が無数に存在するオンラインの戦場に飛び込むことになります。圧倒的な会員数や大量の商品を取り扱う大手ECサイトにも立ち向かうことになります。これらの競合に対して、自分たちの強みや差分を出すことはなかなかに難しい課題となってきます。

 

しかし、実店舗があることによって競合のオンラインショップとの差別化に成功した例もあります。

海外でのOMO成功例

①カーブサイドピックアップ

車から降りずにオンラインで注文した商品を店頭で受け取れるサービス。米小売最大手ウォルマート等で実施されています。店舗スタッフが商品を運び出し、トランクに積み込むため、接触の機会を減らすことができます。米国は国土が広く、ECで注文しても翌日には届かないことがあるため、このサービスを使うことで当日中に商品を受け取ることができるという、実店舗を持つ強みを活かしたサービスです。

 

 

②実店舗でのコミュニケーションを重視した施策

あるブランドでは、店舗内で実演販売のような形で著名人や経験を積んだ販売員が直接顧客へアプローチし、おすすめの商品も紹介するという取り組みを行っています。ブランドがコミュニケーションの場を提供することで、顧客にブランドそのものの印象を強く残すことができます。

 

このように顧客のニーズに対応するサービスを展開し、プロダクトや体験を提供することができる店舗。商品のおすすめはオンライン上でも実施しているケースも増えてきていますが、実店舗ならではの方法もあるということが分かります。

OMO戦略にはAI活用が要

AI活用によるメリットは何か

OMOを実践する上で、AIは汎用的に使えるキーとなるテクノロジーとなっていきます。

AIを使うメリットとしては以下の2点があげられます。

・RPAやロボットと違ってルールを作らなくても、過去のデータを元に学習を行って、AI自身がルールを作ることができる

・人と違って24時間稼働できる

小売業界におけるAI活用事例

①データ分析による在庫最適化

これは、在庫のロス軽減が利益向上につながった例です。

 

ある米国企業は4700店舗、店舗ごとに約10000以上の商品があります。従来、毎週人が行っていた発注のルーチンにAIを活用しました。過去の傾向をもとに将来の予測をして発注することで、より早く、より正確に在庫の最適化を実現しました。

 

新製品や消費期限の考慮など、人では把握する限界があることや、ルールベースの処理では違った傾向が出てくると都度改修しなければならない課題もAIにより解消できました。

②入店者分析+データ分析による商品配置

この事例では、売上を30%UPを実現しました。

 

これまでは店舗内の導線情報の把握にAIを活用していましたが、監視カメラの情報から来店者の性別や年齢等のデータ取得の粒度を上げることができました。その結果、より詳細にどんな顧客が何を欲しているか細かい分析へと昇華することができ、商品棚の配置改善に繋げることができました。

AIのビジネス活用を成功させるには?

特に重要なポイントは「事業戦略や自分たちの課題は何か理解していること」です。

目的、課題に対してどのようにAIを活用するか、これが明確になっていると成功に繋がりやすいです。AIは魔法のキーワードのように聞こえますが、実は利用するAIによって得意不得意があります。このAIはこの処理に向いていてこんな効果を出せるということを、ビジネスを行う側も把握していないと、失敗する可能性が高くなります。

 

まずは体験してみようという試みも非常に重要ですが、AIを「知る」ということも予めおこなっておくと良いでしょう。

またデータが無ければ始められないため、おすすめの進め方としては以下の流れがあります。皆様の参考になれば幸いです。

①AIを学ぶ

②活用可能なデータ資産を溜める

③AIを活用する

注意すべき3つのポイント

技術導入そのものが目的になってはいけない

AIを使ってみることが目的になっては本末転倒です。事業課題を解決するためのAIにしなければなりません。

 

複数の手段を提案できるベンダーと付き合うべき

それぞれの課題を解決するAIは一通りではありません。置かれている状況や目的に応じて使うAIが変わるので、課題解決を達成するための手段を複数提案できるベンダーと付き合うようにしましょう。

 

データサイエンティストがいなくてもAI活用は可能

ある程度パッケージ化された製品が世の中には既にあるため、ご自身がおこないたいことが明確になっていれば最適なAIを選ぶことができます。とはいえ、その導入効果を見極める力が必要となりますので、ベンダー任せではなくご自身の企業が主体となって推進していく必要があります。

まとめ

デジタルシフトにより自社の強みの再定義が必要
・データ資産が自社の強みを活かす

 

AIはOMOの推進力になる
・AIにより大量にデータ処理が可能に
・AI活用方法は様々、課題に対し活用方法を選択

 

実運用を見据えたテクノロジーパートナーの活用

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