半導体、ネットワーク、サイバーセキュリティ、AI/IoTにおけるトータルサービス/ソリューション・プロバイダーの株式会社マクニカ(以下マクニカ、本社所在地:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、資本金111億94百万円)は、イスラエルの医療用ベッドセンサーメーカーであるEarlySense, Ltd.(以下アーリーセンス、本社所在地:イスラエル ラマト・ガン市、CEO:Matt Johnson)と介護用見守りシステムを共同開発し、高齢化社会における介護事業者の負担軽減に向けたソリューションの提供を開始します。また、この開発にあたって、株式会社ユニマット リタイアメント・コミュニティ(以下ユニマットRC、資本金1億円、本社所在地:東京都港区、代表取締役社長 中川 清彦)が全国で運営する介護施設にて共同で実証実験を行い、システムの機能や使い勝手等について、現場からの要求を反映した製品開発を実現しました。

この介護見守りソリューションは、3つの要素から構成されています。
・センサー部:ベッド上の利用者の心拍、呼吸、体動を検知
・クラウド部:センサーが取得したバイタルデータを処理して離床の早期予測、呼吸、心拍の突発的な異常等を予測
・ユーザーインタフェース部:上記における異常と対処方法を介護士に通知し、対処内容をワンクリックで記録

ソリューション構成図

これら要素のうち、アーリーセンスが開発をした”NooMi*1”がセンサー部とクラウド部を、マクニカが開発をした”AttentiveConnect*2”がユーザーインタフェース部を実現します。

センサー部とクラウド部のバイタルデータの処理アルゴリズムは、アーリーセンスが過去10年以上に渡って医療機関向けに提供してきたものをベースとし、高い信頼性誇っております。その上で、バイタルデータをセンサー内部ではなく、クラウド上で処理することにより、導入時に発生するハードウェアコストを大幅に削減します。

センサーの設置も、電源をACコンセントに差し込み、センサーをマットレスの下に設置いただくだけで完了いたします。Wi-Fiを通じてそのまま自動的にインターネット上のクラウドに接続されるため、現場職員の方のみで容易に対応することができます。

ユーザーインタフェース部は、ユニマットRCとの実証実験で得た介護士からの意見をもとに、トレーニングやユーザーガイドを用いず、直感的に理解可能なように作り込まれています。ユーザーインタフェースとセンサー及びユーザ管理のバックエンドには、最新のクラウド技術を全面的に採用しており、操作はWebブラウザが動作する全ての機器で行え、より柔軟な見守りの仕組みを実現します。

進行する高齢化社会において、介護人材の不足や負担増加、それに伴う介護現場でのリスク増加等、社会課題の深刻化が見込まれます。それに対し、様々な介護事業者様向けのシステムやソリューションの開発が行われており、かつIoTを活用したサービス品質の向上と効率化が政府の政策課題にもなっていますが、未だに普及フェーズには至っていません。特に、多くの業務に追われる介護現場では、新しいシステムの習得に十分な時間がとれない、また経済的効果が数値化されにくい点が普及の大きな障壁となっています。しかし、新型コロナ感染症対策により状況は大きな変化を必要としていると言えます。見守りの質を高めつつ、介護現場における非接触環境の実現を大きく前進させることができます。

マクニカとユニマットRCは、2年前からユニマットRCが運営する全国12箇所の施設で実証実験を共同で行い、最先端のバイタルセンシング技術を、介護現場に設置したその日から使えること、導入の効果が定量的に確認できることを目指して、製品化に取り組んできました。

10月初旬の日本での販売を皮切りに、マクニカがアジア及び南米を、アーリーセンスが北米と欧州を担当し、世界展開を進めることを予定しております。イスラエルと日本の企業がお互いに得意とする技術で協業し、世界規模で事業を展開する例は非常に少なく、マクニカではこの取組を、自社が提供するヘルスケア、介護用IoTセンサープラットフォームのグローバル展開の足掛かりにしたいと考えています。

noomi
AttentiveConnect構成図

※1: NooMi(ヌーミイ)
アーリーセンスが介護施設向けに新たに開発した新製品です。医療用に開発された技術を転用することで、より高い精度の技術を、介護事業者様にも実装しやすい価格にて提供いたします。

※2:AttentiveConnect (アテンティブコネクト)
マクニカが自社開発をした、クラウドベースの介護事業者向け見守りセンサーを統合するプラットフォームです。接続したセンサーの情報をリアルタイムに表示するだけでなく、各種データを蓄積し、利用者のヘルスケアにつなげることができます。多様なセンサーとの連携/統合を実現するとともに、インターネット接続により他の医療・介護機器、ウェブサービスなどとの連携も可能です。

※本文中に記載の社名及び製品名は、各社の商標または登録商標です。

株式会社ユニマット リタイアメント・コミュニティ について

デイサービス、グループホーム、ショートステイ、訪問介護、小規模多機能型居宅介護、居宅介護支援事業、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の運営など、全国で高齢者介護事業を「そよ風」のブランドで展開(拠点数310・サービス事業所数639:2020年8月末時点)。

会社名:株式会社ユニマット リタイアメント・コミュニティ
設立:1975年6月
本社所在地:東京都港区北青山2-7-13 プラセオ青山ビル
代表取締役社長:中川 清彦
資本金:1億円

EarlySense, Ltd. について

アーリーセンス社は2004年にイスラエルで創業し、北米を含む海外で多くの採用実績を持つ、非接触の医療用ベッドセンサーメーカーのグローバルリーダーです。累計2,000万時間以上のデータに基づくセンシング技術は世界的にも高い精度を誇っており、医療機関向けの製品ではベッドからの転倒/転落リスクの予知のみならず慢性疾患の急変などの早期検出にも用いられています。詳細はWebサイト( https://www.earlysense.com )をご覧ください。

株式会社マクニカ について

マクニカは、1972 年の設立以来、最先端の半導体、電子デバイス、ネットワーク、サイバーセキュリティ商品に技術的付加価値を加えて提供してきました。近年は、従来からの強みであるグローバルにおける最先端テクノロジーのソーシング力と技術企画力をベースに、AI/IoT、自動運転、ロボットなどの分野で新たなビジネスを展開しています。今後は、「Co.Tomorrowing」をスローガンに、最先端のテクノロジーとマクニカが持つインテリジェンスをつなぎ、ユニークなサービス/ソリューションを提供する存在として、社会的価値を生み出し未来社会の発展へ貢献していきます。当社は、横浜に本社を構え、世界24ヶ国84拠点をベースにグローバルなビジネスを展開しています。詳細はWebサイト( https://www.macnica.co.jp )をご覧ください。