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コールドチェーンの死角をなくす!多店舗配送のブラックボックスを解消する「Macnica Tracks®」の活用法

本記事のまとめ

食品小売や外食チェーンの店舗配送では、これまでのように「運んだ後に確認する」だけの品質管理や状況把握には限界があります。
これからは、輸送中の状態をリアルタイムで把握し、万が一トラブルが起きても客観的なデータで状況を証明できることが重要です。

モニタリング端末QTS110のマルチセンサーで輸送中の状態を正確に把握し、取得した状態データは「Macnica Tracks®」で一括管理できます。
予期せぬ温度逸脱やルートの遅延、深夜・無人納品時の不正開封などの異常をすぐに見える化できるため、コールドチェーンの安全性をデータで裏付けることが可能になります。
その結果、責任の所在が明確になり、迅速な対応ができるようになります。これにより、食品サプライチェーン・マネジメント(食品SCM)や物流全体の信頼性と競争力を大きく高めることができます。

本記事では、店舗への配送や深夜配送で特に盲点となりやすい3つのユースケースをご紹介しながら解説します。

はじめに

セントラルキッチンや物流拠点から各店舗へ配送される食材の安全管理は、ブランドの信用を守る食品小売・外食チェーンの生命線です。

これまで、同業界においては運送会社からの完了報告や荷受時の手書き記録といった仕組みを頼りに、日々の物流品質の維持がなされてきました。
しかし、配送先が多岐にわたる店舗網では、走行中の渋滞による遅延や保冷ボックスの予期せぬ開封、管理温度の逸脱といった突発的なトラブルを、リアルタイムに把握する手段は限られています。

もし、店舗到着後に品質劣化や誤配送が発覚すれば、代替品の手配コストや機会損失が生じるだけでなく、食中毒などの重大なリスクをも招きかねません。
こうした状況のなか、現在の食品SCMには、配送中の箱そのものが現在の位置と環境を絶え間なく発信し、物流全体の安全性をデジタルデータで証明できる体制が求められています。

マクニカの「Macnica Tracks®」は、そんな店舗配送におけるブラックボックスを解消し、流通品質を最高水準へ引き上げるソリューションです。
本記事では、その特長や具体的なユースケースをご紹介します。

Macnica Tracks®とは

Macnica Tracks®は、Qualcomm社のモニタリング端末「QTS110」を資産に取り付けるだけで、輸送中における「状態変化の可視化」と「位置情報の追跡」を同時に実現するIoTソリューションです。

単に「今どこにあるか」を記録するだけの従来のトラッカーとは異なり、資産に起きた「物理的な変化」をリアルタイムで捉え、管理ダッシュボードへ即座に通知することに特化しています。
多店舗展開を行う外食・小売の物流現場においては、とくに以下の3つの特長が強力な武器となり、これまでの事後報告を中心とした運用では難しかった、「店舗配送プロセスの透明化」の一助となります。


① 食材の環境変化を逃さないマルチセンサー
傾き・衝撃、さらに照度(光)までを検知するセンサーを内蔵。これにより、保冷コンテナの不審な開封や、荷役時の過度な衝撃といった、食材の品質低下に直結する物理的な変化を逃さずキャッチします。

② 広域な店舗網をカバーする追跡力
グローバルSIMの標準内蔵により、海外200カ国以上でのローミングに対応。地方都市の店舗網や、国境を越える海外食材の調達ロジスティクスであっても、途切れることなく追跡し続けることが可能です。

③ 現場の負担を最小限にするワイヤレス設計
15分毎通信で60日程度、1日に1度の通信で1年程度の長時間バッテリー駆動(通信環境により変動)に対応しており、電源工事や複雑な配線は一切不要。輸送箱や保冷パレットに「置く」「貼る」だけで、その瞬間から高度な「モノ起点の品質監視」をスタートできます。

各製品/サービスソリューションについてはこちら

ユースケース

ここからは、MacnicaTracks®のユースケースを3つご紹介します。

活用シーン1:【店舗配送】各店舗での滞在時間と移動履歴を可視化し、物流ボトルネックと対応業務を同時に改善

全国に多くの店舗網を構えるレストランやコンビニチェーンにおいて、配送車両が拠点を離れた後の動きはブラックボックス化しやすく、どの店舗でどれだけ時間を要しているのか、またどのルートに遅延要因が潜んでいるのかを正確に把握することは容易ではありません。
その結果、荷待ち時間の長期化や非効率な配送ルートが慢性的に発生するだけでなく、「まだ届かない」「今どこにあるのか」といった店舗や関係部門からの問い合わせ対応も、ドライバーや配送会社への確認に依存し、対応に時間と手間を要する課題がありました。

こうした課題に対し、貨物や保冷コンテナにモニタリング端末QTS110を設置することで、配送中の移動履歴と各拠点での滞在状況をデータとして可視化し、物流全体のボトルネックの特定と同時に、問い合わせ対応の効率化を実現します。



① 拠点通過・滞在時間の可視化
あらかじめ登録した店舗や物流拠点の到着タイミングを自動で記録し、それぞれの拠点での滞在時間を把握できます。

② 荷待ち・遅延要因の特定
特定の店舗やルートで滞在時間が長くなっている傾向を分析することで、荷待ちの発生源や業務負荷の偏りといった課題をデータに基づいて明確化できます。

③ 問い合わせ対応の迅速化
移動履歴や現在地をダッシュボード上で確認できるため、店舗や関係部門からの問い合わせに対して、ドライバーへの確認を介さずに状況を把握・回答することが可能になります。

④ 配送オペレーションの継続的改善
蓄積された移動履歴と滞在データをもとに、配送ルートや店舗側の受け入れ体制を見直すことで、物流効率の向上と現場負荷の低減につなげることができます。

活用シーン2:【コールドチェーン】試用ロガーの回収を待たない、輸送中食材の「リアルタイム温度監視」

生鮮食品やチルド食材、冷凍品を扱う食品物流において、一定の温度を維持し続けるコールドチェーンの確立は絶対条件です。
しかし、従来の温度管理は輸送完了後に使い捨てのデータロガーを回収してPCに接続するまでデータが確認できず、店舗に届いた時点で「実は配送中に温度が上がって食材が傷んでいた」という手遅れのリスクが常に潜んでいます。
しかし、「保冷ボックスやコンテナの中にモニタリング端末QTS110をひとつ同梱する」というシンプルな対策をとれば、輸送プロセス全体を完全なシームレス管理下に置くことができます。

① 温度・湿度のリアルタイム警告
移動している保冷箱内の温度が設定値を上回ったタイミングで、本部のダッシュボードに警告が発信されるため、配送途中であっても即座に状況を感知できます。

② 配送品質のブラックボックス排除
「いつ・どこで温度変化が起きたか」を位置情報とタイムラインで連動して記録。どの高速道路やどの荷受拠点で環境が悪化したかをピンポイントで特定可能です。

③ 配送業者の選定・評価への活用
主観に頼らない客観的な環境ログを蓄積していけるため、配送を委託しているパートナー企業のロジスティクス品質を正確にデータで評価し、運用の最適化に活用できます。

活用シーン3:【夜間・無人納品】セントラルキッチンからの深夜配送における、光センサーを用いた「不正開封・滞留」の検知

セントラルキッチンから深夜や早朝の無人店舗へ食材を直接搬入する納品スタイルは、人手不足を補う効率的な手段ですが、管理者の目が届かない時間帯だからこその懸念も残ります。防犯カメラがカバーしきれない納品エリアにおいて、食材ケースが正しい冷蔵保管庫へ速やかに収められたか、また店舗スタッフが検収する前に第三者による開封がなかったかを確認する客観的な手段がありませんでした。
配送用の通い箱にモニタリング端末QTS110をセットして運用すれば、無人環境下のあらゆる動きが確固たる証跡データへ変わります。

① 照度センサーによる開封検知
店舗への搬入後、正規の開梱時間よりも前に蓋が開けられ内部に光が差し込んだ瞬間、その日時と場所のログをダッシュボードへ確実に刻みます。

② 滞留リスクの即時アラート
速やかに定温保管されるべき食材ケースが、常温のバックヤードに予定時間を超えて放置(滞留)されている異常状態を自動で検知し、管理者に知らせます。

③ 納品エビデンスの自動取得
「いつ店舗に届き、いつ開封されたか」という一連のプロセスがデジタルデータとして残るため、誤納品や紛失トラブル時の責任問題を未然に防ぎ、無人納品運用のガバナンスを強固に確立できます。

Macnica Tracks®がが食品小売・外食チェーンに選ばれる理由

従来の車両動態管理や、配送後に確認する使い捨て温度ロガーでは到達できなかった「食材起点のリアルタイム監視」。それを支えるMacnica Tracks®の3つの強みを解説します。

① 「食の安全」を多角的に守る環境センサー

単に位置情報を把握するだけでなく、食材の品質維持やガバナンスに関わる状態変化を、1台のデバイスで同時に捉えられます。

■温度・湿度センサー
チルド食材や冷凍品、生鮮食品の保管・輸送環境を常時モニタリング。コールドチェーンの確実な履行と、客観的な品質証明を可能にします。

■照度センサー
保冷ボックスや通い箱が「いつ、どこで開けられたか」をわずかな光で検知。深夜・無人納品時における第三者の不正開封や、納品後の放置リスクを可視化します。

■傾き・衝撃センサー
配送中や荷受時の不適切な落下、乱雑な取り扱いによる「外装は無傷でも、中身の食材や惣菜が崩れている」といった内部破損リスクを逃さずキャッチします。

② 広域な店舗網を網羅する「確実な追跡力」

配送拠点を離れたカゴ車や保冷箱を、本部のデスクからどこまでも追い続けるための独自の測位技術を搭載しています

■ハイブリッド測位
GPS/GNSS電波が届きにくい地下の荷受場・大型倉庫の奥・ビルイン店舗のバックヤードなどであっても、周囲のWi-FiLTE基地局の情報を活用し、途切れることなく位置を特定し続けます。

■グローバル・ローミング
海外200カ国以上で利用可能なグローバルSIMを内蔵。不正持ち出しによる海外への不正転売リスクに対しても、国境を越えて追跡が可能です。

指定エリアへの出入り検知
指定されたエリアの出入りを、リアルタイムに検知します。

③ 既存の物流フローを妨げない「優れた運用性」

複雑な店舗配送の現場において、ドライバーや店舗スタッフに新たな作業負担を強いないための工夫が凝らされています。

■工事不要・完全ワイヤレス
乾電池・充電池駆動のため、車両への配線工事や専用什器の設置は一切不要。守りたい保冷ケースや通い箱に「置くだけ・貼るだけ」で、その瞬間から高度な追跡・監視をスタートできます。

■最大1年程度の長時間バッテリー(※)
頻繁な充電や電池交換の手間を排除し、日々のピストン輸送や多店舗への配送ルート監視を長期間にわたって支えます。
※通信頻度1/日のケース、通信環境により変動。

■IP65準拠の防塵防水性能
毎日の荷役作業における雨天時の屋外露出や、結露が発生しやすい保冷・冷蔵環境、日々の洗浄が想定される食品物流の現場でも安心して使用できるタフな設計です。

導入後の変化

Macnica Tracks®を導入することで、店舗配送における物流管理と品質管理の両面が、データに基づいた効率的かつ高度な運用へと進化します。

導入前 導入後
×配送ルートや各店舗での滞在状況が把握できず、物流のボトルネックが不明確 〇各店舗での滞在時間や移動履歴を可視化し、物流の課題を明確化
×輸送中の温度環境や取り扱い状況が到着時まで確認できない 〇配送状況をダッシュボードで把握し、問い合わせ対応を迅速化
×遅延や配送状況の把握が店舗やドライバーからの連絡に依存 〇輸送中の温度推移や環境変化をデータとして記録・可視化し、品質管理を強化
×問い合わせ対応に時間がかかり、現場の負担が増大 〇配送履歴と環境データを一体で蓄積し、品質と運用をデータで管理可能

これまでの食品ロジスティクスやSCMの運用では、「ドライバーの報告に頼る」「現場の経験値で判断する」といった、人の対応力に依存した管理が中心でした。
しかし、配送網の複雑化や店舗数の増加、品質管理要件の高度化に伴い、属人的な運用だけでは品質と効率の両立が難しくなっています。

さいごに

Macnica Tracks®を物流プロセスに組み込むことで、拠点出荷から店舗納品に至るまでの移動履歴や滞在状況に加え、輸送中の温度環境や取り扱い状況を、客観的なデータとして一元管理できるようになります。これにより、荷待ちが発生している店舗や遅延の多いルートといった物流課題の特定に加え、温度逸脱や品質変動の発生ポイントの把握や原因分析にも活用可能です。 また、本部・店舗・物流部門が同じ配送状況と品質データを共有できるため、問い合わせ対応の効率化と同時に、品質に関する説明責任の強化や、監査・トレーサビリティ対応にも寄与します。 車両への複雑なシステム工事や高額な設備投資を必要とせず、既存の保冷ケースや通い箱にデバイスを後付けするだけで導入できるため、現場の運用を変えることなく、物流効率と品質保証レベルの双方を高い次元で実現できます。

Macnica Tracks®は、食の安全と効率的な流通を支えるロジスティクスのプロフェッショナルが確実な品質管理を実現し、顧客からの深い信頼を確固たるものにするための強力な武器となります。物流・品質保証のスタンダードを塗り替えるこの新しい視点を、ぜひ貴社の次なる戦略にお役立てください。

FAQ

Q. 電池寿命(バッテリーの持ち時間)はどのくらいですか?
A. 1日1回の通信であれば、約1年間ご利用いただけます。ただし、設置場所の通信環境によって消費電力が変動するため、期間が変動する場合があります。

Q. 対象物の動きを検知した際に、高頻度通信へ切り替えることは可能ですか?
A. はい、切り替え可能です。

Q. 過疎地でも問題なく通信できますか?
A. 本製品はCat-Mを採用しているため、LTEの電波がつながるエリアであれば問題なくご利用いただけます。他のLPWA、LoRaやSigfoxなどに比べカバーエリアが広いため、過疎地での運用にも最適です。

Q. 海外へ持ち出された場合でも、追跡は可能ですか?
A. 世界約200カ国でご利用いただけます。ただし、中国など一部のご利用禁止エリアを除きます。

Q. アラート通知はどのような形式で通知されますか?
A. ご指定いただいたメールアドレス宛に、アラートメールが届きます。

Q. さらに小型のモデルはありますか?(警備対象物への設置のしやすさについて)
A. 恐れ入りますが、現在のモデルのみの展開となっております。
 本製品は手のひらサイズで設置場所を選ばない設計となっておりますが、ご不安な場合はデモ機の貸出や、実際の警備対象物への設置可否のご相談も承っております。
 ぜひお気軽にお問い合わせください。

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