サイト内検索

医療・精密機器を守る!見えない輸送リスクをデータで可視化する「Macnica Tracks®」

本記事のまとめ

精密機器や医療機器の輸送では、これまでのように「運んだ後に確認する」だけの品質管理には限界があります。
これからは、輸送中の状態をリアルタイムで把握し、万が一トラブルが起きても客観的なデータで状況を証明できることが重要です。

「Macnica Tracks®」は、複数のセンサーで輸送中の状態を常に監視し、位置情報も含めてグローバルに追跡します。
衝撃や温度変化などの異常をすぐに見える化できるため、輸送品質をデータで裏付けることが可能になります。
その結果、責任の所在が明確になり、迅速な対応ができるようになります。これにより、物流全体の信頼性と競争力を大きく高めることができます。

はじめに

納品された半導体製造装置や医療機器の電源を入れた瞬間、原因不明の初期不良で動かない――
昨今では、このように外装に一切傷がないまま内部が機械が故障するといった事象が、品質管理の現場で恐れられています。

衝撃インジケーターや到着後の目視チェックといった事後確認は、従来からおこなわれてきました。しかし、それでは内部の精密基板や光学レンズの破損を未然に防ぐことや、発生のタイミングを捉えることはまず不可能です。結果、どの業者のどの輸送区間で負荷が加わったのかが分からず、責任の所在をめぐって不毛な議論が続き、代替品の手配や顧客対応が遅れる事態を招く……といったことにもなりかねません。

こうした状況下で、今後の精密物流に求められていること。それは単にモノ届けるだけではなく、「輸送中のモノの状態を常時可視化し、万が一の際にも客観的な事実データを即座に提示できる体制」です。

マクニカの「Macnica Tracks®」は、この課題を解決し、輸送品質をデジタルで客観的データに基づき証明するソリューションです。
本記事では、その特長や具体的なユースケースをご紹介します。

Macnica Tracks®とは

Macnica Tracks®は、Qualcomm社のモニタリング端末「QTS110」を資産に取り付けるだけで、異変の検知と盗難後の追跡を同時に実現するIoTソリューションです。

各製品/サービスソリューションについてはこちら



単に「今どこにあるか」を記録するだけの従来のトラッカーとは異なり、資産に起きた「物理的な変化」をリアルタイムで捉え、管理ダッシュボードへ即座に通知することに特化しています。
精密機器・医療機器の物流現場においては、とくに以下の3つの特長が強力な武器となり、これまでの輸送管理サービスでは難しかった、「輸送品質のデジタル証明」を現実のものにします。


① 「モノの異変」を見逃さないマルチセンサー
傾き・衝撃、さらには照度(光)までを検知するセンサーを内蔵。これにより、荷積みの死角で起きた「不適切な落下・衝撃」や「輸送箱の不正な開封」といった、品質低下や紛失の予兆となる動きを逃さずキャッチします。

② 国境をも超える追跡力
グローバルSIMの内蔵により、海外200カ国以上でのローミングに対応。国際輸送におけるトランジット(経由地)での紛失や停滞リスクに対しても、途切れることなく追跡し続けることが可能です。

③ 現場の負担を最小限にするワイヤレス設計
15分毎通信で60日程度、1日に1度の通信で1年程度の長時間バッテリー駆動(通信環境により変動)に対応しており、電源工事や複雑な配線は一切不要。守りたい資産や梱包箱に「置く」「貼る」だけで、その瞬間から高度な「モノ起点の監視」をスタートできます。

ユースケース

ここからは、MacnicaTracks®のユースケースを2つご紹介します。

活用シーン1:【高額機器・輸送】どこで起きたか分からない衝撃・破損の発生点をリアルタイム特定

半導体製造装置や医療用の大型分析装置といった高額機器の輸送では、わずかな衝撃が致命的な故障につながることもあります。
たとえば、長距離のトラック輸送や港湾での荷役作業。それらは荷受時に動作不良が発覚しても、外装に異常がない場合、どのタイミングで過度な衝撃が加わったのかを証明することは困難でした。

翌日に被害が発覚した時には、どの業者のどの工程で問題があったのか検証のしようがありません。
しかし、「Macnica Tracks」を装置や輸送ケースに設置しておけば、ダメージの発生状況を明確に可視化できます。

① 異常の即時通知
配送中の段差や荷役時の不適切な扱いによって、あらかじめ設定した許容値を超える「衝撃」が加わると、センサーがそれを感知して即座に管理者へアラートを通知します。

② リアルタイム追跡
衝撃が検知された瞬間の位置情報が地図上に記録されるため、どのルートの、どの拠点でトラブルが起きたかをピンポイントで特定できます。

③ 「モノ」自体が発信
客観的なデータに基づき、運送業者との責任の所在をスムーズに明確化。
迅速な代替品手配や保険手続きへと繋げるとともに、配送ルートや荷役方法の見直しなど、確実な再発防止策を講じることが可能になります。

活用シーン2:【医薬品・消耗品】温度・湿度などの環境変化を可視化し、厳格な輸送品質をデジタルで証明

近年、医薬品や医療用消耗品の物流におけるGDP(適正流通基準)の要件は厳格化しており、適切な環境下で輸送されていたかどうかの客観的なエビデンスが厳しく求められています。
とくに温度変化に敏感な試薬や治験薬の輸送業務では、わずかな変質も許されません。
しかし、従来の使い捨てロガーでは、輸送が完了して回収するまで異常に気づけず、到着時にすべての製品を廃棄せざるを得ないリスクがありました。
こうしたケースでも、「Macnica Tracks」を輸送箱に同梱すれば、移動中の環境変化をリアルタイムに把握できます。

① 環境変化の即時アラート
輸送箱内の温度や湿度が許容範囲を超えた場合、または受領前にケースが開封されて照度の変化が生じた際、即座に管理者へ警告を発信します。

② 輸送中のブラックボックス排除
配送ルートの進捗と内部環境を連動させて記録するため、走行中のどの区間で環境が悪化したかを可視化し、品質の空白の時間を作らせません。

③ コンプライアンス要件への対応
医療機関や監査機関へ提出する環境ログを、そのままデジタルデータとして出力可能です。
厳格な品質管理体制を証明できるため、荷主としての信頼獲得と、新規受注時の強力なアピールに直結します。

Macnica Tracks®が精密機器・医療機器業界に選ばれる理由

従来の動態管理や事後インジケーターだけでは到達できなかった「モノ起点の監視」と「確実な追跡」。
それを支える「Macnica Tracks」の3つの強みを解説します。

① 異変を逃さない「状態監視」

位置情報を把握するだけでなく、対象物の状態変化を多角的に捉えるセンサーを1台に凝縮しています。

■モーション・傾き・衝撃センサー
高額機器の不自然な傾きや、輸送中に加わった衝撃を瞬時に検知します。

■照度センサー
梱包箱や医療機器ケースが開封された際のわずかな光をキャッチ。輸送中の不正な開封や、中身のすり替え行為を可視化します。

■温度・湿度・気圧センサー
品質管理が極めて厳格な医薬品や試薬の保管環境、輸送品質の証明にも活用可能です。

② 輸送中も追い続ける「追跡力」

現場を離れた後、どこまでも追い続けるための独自の技術を搭載しています。

■ハイブリッド測位
GPS/GNSSが届かない倉庫内や地下の荷受場、コンテナ内でも、周囲のWi-FiLTE基地局の情報を活用し、途切れることなく位置を特定し続けます。

■グローバル・ローミング
海外200カ国以上で利用可能なグローバルSIMを内蔵。不正輸出の防止や、国際輸送における国境を越えた追跡が可能です。

■リアルタイム・アラート
設定したルート(ジオフェンス)の出入りの検知を、管理画面やメールへ即座に通知します。

③ 現場に負担をかけない「運用性」

既存の物流・管理フローを妨げず、現場の負担を増やさないための工夫が凝らされています。

■工事不要・完全ワイヤレス
電池駆動のため、電源がない輸送箱や移動体にも「置くだけ・貼るだけ」で即座に導入できます。

■最大1年程度の長時間バッテリー(※)
頻繁な充電や電池交換の手間を省き、長期にわたる資産監視や輸送の管理をサポートします。
※通信頻度1/日のケース、通信環境により変動。

■IP65準拠の防塵防水性能
塵や雨水が想定される建設現場や屋外環境での使用に対応します。

導入後の変化

Macnica Tracks®を導入すると、品質管理の在り方は以下のように変化します。

導入前 導入後
×製品ダメージや環境変化が納品まで不明 〇移動中の衝撃や温度変化をリアルタイムに把握
×トラブル発生時の時間や場所の特定が困難 〇位置と連動したセンサーログで原因を明確に特定
×貸出機や移動機材の流動的な状況を管理しきれない 〇輸送・貸出の全プロセスを可視化し品質の証跡に

これまでの輸送品質管理は、「無事に届いたことを後から確かめる」というアプローチに頼らざるを得ませんでした。
しかし、製品のデリケートな特性や、複雑化する物流網を前に、事後の確認だけでは重大な機会損失や信頼失墜を防ぎきれないのが実情です。

さいごに

Macnica Tracks®を活用すれば、精密機器メーカーや医療機器ディーラーは、万が一の配送トラブル時にもその場で状況を察知し、事実に基づいた的確なリカバリーの手を打てるようになります。輸送プロセス全体の安全性をデジタルデータで保証できるという実績は、他社との差別化を図る上での強固な信頼の証となります。

また、既存の通い箱や製品ケースにデバイスを後付けするだけのシンプルな運用の利点を活かし、現場への負担をかけることなく、自社の品質保証レベルを劇的に引き上げられます。Macnica Tracks®は、精密機器・医療機器のプロフェッショナルが確実な品質管理を実現し、顧客からの深い信頼を確固たるものにするための強力な武器となります。
物流・品質保証のスタンダードを塗り替えるこの新しい視点を、ぜひ貴社の次なる戦略にお役立てください。

FAQ

Q. 電池寿命(バッテリーの持ち時間)はどのくらいですか?
A. 1日1回の通信であれば、約1年間ご利用いただけます。ただし、設置場所の通信環境によって消費電力が変動するため、期間が変動する場合があります。

Q. 対象物の動きを検知した際に、高頻度通信へ切り替えることは可能ですか?
A. はい、切り替え可能です。

Q. 過疎地でも問題なく通信できますか?
A. 本製品はCat-Mを採用しているため、LTEの電波がつながるエリアであれば問題なくご利用いただけます。他のLPWA、LoRaやSigfoxなどに比べカバーエリアが広いため、過疎地での運用にも最適です。

Q. 海外へ持ち出された場合でも、追跡は可能ですか?
A. 世界約200カ国でご利用いただけます。ただし、中国など一部のご利用禁止エリアを除きます。

Q. アラート通知はどのような形式で通知されますか?
A. ご指定いただいたメールアドレス宛に、アラートメールが届きます。

Q. さらに小型のモデルはありますか?(警備対象物への設置のしやすさについて)
A. 恐れ入りますが、現在のモデルのみの展開となっております。
 本製品は手のひらサイズで設置場所を選ばない設計となっておりますが、ご不安な場合はデモ機の貸出や、実際の警備対象物への設置可否のご相談も承っております。
 ぜひお気軽にお問い合わせください。

関連記事

お問い合わせ

Macnica Tracks®は、1台から導入・検証が可能です。まずは特定の資産や現場でPoC(実証実験)を行い、効果を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。

「自社のサービスに組み込めるか知りたい」「どのユースケースで効果が出るか相談したい」
といったご要望にも、専門スタッフが具体的にご提案いたします。下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問(FAQ)

各製品に関するチラシはこちら

Macnica Tracks® 情報Topへ