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好奇心と情熱で作動する究極のパーソナライゼーション

株式会社SPACE様事例

「Super Personalization Activated by Curiosity and Enthusiasm」の頭文字が社名の由来となっている株式会社SPACE。
自分を形づくる認知特性や興味関心などの指向性を把握し、個別最適な学びと仕事を導くシステムを子供だけでなく大人にも提供するべく、2020年8月に起業したスタートアップ企業だ。
創業者である代表取締役の福本 理恵氏は、心のメカニズムを探るための認知能力に関しての研究や実践を通じて、教育と発達心理学、そして食を介して学びをつくることをバックグラウンドに持つ人物。
2014年12月から東京大学先端科学技術研究センターによる「異才発掘プロジェクトROCKET」のプロジェクトリーダーを務め、そのなかで一人ひとりを生かす個別最適な探究的学びの設計における知見を生かすべく、同社を立ち上げたとその経緯を語る。

 

USER PROFILE
■企業情報:株式会社SPACE
■事業内容:
すべての人たちが心の中にある好奇心と情熱に導かれるままに、
最大限に自分らしい可能性を開花させて生きられる世界を創りたい。
誰もが自分の存在を尊び、人生の主人公として生きることに
喜びを感じる未来を切り拓きたい。
「SPACE」が叶えたいのはそんな未来の世界です。

 

サマリー

背景

  • 個人の幸せにつながる最良の学びを提供

  • 一人ひとりの特性にあった環境を整備

  • 認知特性を客観的に測定できるソリューションの提供を目指す

課題

  • 属人的なアプローチの脱却

  • 無自覚なサインを可視化

  • 暗黙的なパターンを認識

  • センシングデータから子供たちの特性把握

選定

  • 相手の心理状況をオンライン授業の動画から読み解く技術

  • 伴走してくれるパートナーシップ

  • 限られた予算でクイックに進められる

取り組み

  • 各1ヶ月ほどで、視線方向の推定と顔方向を推定する2つのAIモデルを作成

  • 子供たちへのインタビュー動画をベースに人間の温かみを持ったAIモデル作成

今後

  • 行動指標や脳波などの生理指標やアンケート結果なども重ね合わせ、学習のレディネス (準備状態)を把握していく

  • 課題を抱えている現場に、コンパクトなソリューションのいち早い提供を目指す

 
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株式会社SPACE 代表取締役 最高情熱責任者(CEO) 福本 理恵氏(中央)
株式会社SPACE 取締役   最高戦略責任者(CSO) 金子 裕氏(左から3番目)

 

株式会社マクニカ 小林 俊介、楠 貴弘、三國 真希、施 安路、本村 健登(左から順)

背景

一人ひとりを生かす最良の学びを提供することを目指す
 

一人ひとりを生かす最良の学びを提供することを目指す同社の強みは、教師や人事の立場から評価するようなツールではなく、子供たちや働く労働者側の立場に寄り添った学びを模索しているところだ。

ー 福本氏
子供の実態や鬱で悩んでいる方の現場というのを私自身経験していますが、産業医の立場で職場のコンサルティングや社員のメンタルサポートをしているメンバーも在籍しています。理論だけで構築されたツールではなく、現場に寄り添ったうえで個人の幸せにつながる学びの形を提供することを原動力にしていることが我々の独自性です。

ー 金子氏
弊社が目指すのは、一人ひとり自分の特性を認識し、その人にあった学びの環境を整備することで、これまで失っていた成長の機会を得られるようにすることです。
食品アレルギーで例えると、特定の食材にアレルギーや消化不良を起こす子供は、アレルゲンが特定できていれば、食べないことを非難され自暴自棄になることはありません。しかし、学習の現場では、情報インプットに対するアレルギーや消化不良の原因を特定することが難しく、成長機会を失うことが多い。そうならないために当社は、認知特性をまるで体重計に乗るように客観的に測定できるソリューションを提供したい。

課題

子供たちが発するサインから認知特性を読み解く

ベテランの先生であれば、長年の経験から子供一人ひとりにあった学び方が類推できるが、そんな先生に出会えるかどうかは運でしかない。

ー 金子氏
子供の特性を調査するためにアンケートベースの診断テストを実施することが一般的ですが、それに加えて生体認証によって表情や視線、体癖などの無自覚なサインを可視化できれば、子供の特性に寄り添った学びの場が提供できるはず。これなら運に左右されない。

ー 福本氏
現場で子供たちの行動を見ていると暗黙的にパターンを認識していくことが可能ですが、同じことが、表情や目線などをセンシングすることで可視化できるのではないかと考えたのです。ただし、それを理論で説明できるところまでには落ちていません。
それが、データ量を増やすことでボリュームが大きい塊として見えてくるものがあるのではないか、そんな仮説を立てたのです。

ただし、現場主義を貫いてきた福本氏だけに、当初AIに関しては懐疑的だった。

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