社内システム導入時のよくある失敗とは?導入時に気を付けたい3つのポイント

目次

  • はじめに
  • システム導入の失敗例
  • システム導入成功のカギ~導入時に気を付けたい3つのポイント~
  • デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)とは~2025年までに70%の組織が導入~

はじめに

企業のクラウドシフトが加速し、業務効率化のため複数のシステム※を導入する企業が増えています。

※システム例: SaaS、基幹システム、自社開発システム、など

一方で必ずしも導入後に期待通りの効果が発揮されるとは限らず、導入が失敗に終わってしまうこともよくある話です。慎重に検討したはずなのに、なぜ失敗してしまうのでしょうか。

今回の記事では、システム導入における失敗例や、成功に欠かせない「デジタルアダプション」についてご紹介します。

システム導入の失敗例

システム導入における失敗例として下記2点があげられます。

  • 導入コストに対するメリットが少ない
    • 導入範囲を広げすぎてしまい、既存製品での対応領域が重複する
    • 不要な機能ばかりついている
  • せっかく導入してもユーザーに活用されない
    • 新システムの操作が難しい
    • マニュアルが膨大な量でユーザーに見てもらえない

また下記のような、企業を取り巻く環境もシステム導入失敗の要因の一部として考えられます。

  • ITに強い意思決定を行う人材がいない
    ・検討段階の方針が明確でなく、目的に沿わなかった
  • 導入後のサポート体制が十分ではない
    ・IT部門と現場部門の意思疎通が困難
    ・膨大な問い合わせに対応できない
    ・ベンダーの選択ミス

システム導入成功のカギ ~導入時に気を付けたい3つのポイント~

こうした失敗事例は、少なくありません。業界規模問わず多くの企業で同様の課題があげられます。「IT部門で検討時、慎重に選んだはずが、活用できませんでした。」という結果にならないために必要なポイントは何なのでしょうか。導入時に気を付けるポイントを3つ紹介します。

  • 導入目的・カバー範囲の明確化
    ・意思決定を行う経営層と現場で同じ判断基準を持つ
    ・現場、IT部門双方のメリットを事前にすり合わせる
  • 業務プロセスに沿った運用の検討
    ・現場の声を生かしたシステム活用の体制を作る
    ・導入時の摩擦を最小限に、生産性を落とさない
  • 導入効果創出の計画と定期的な確認
    ・ユーザーの活用状況の数値化と分析
    ・ユーザーが活用できる環境づくり

1については、多くの企業で共通の課題としてあがっています。昨今では企業全体の業務を広く見て、システム導入をどのように行うべきか判断できる専門的知識を持ったCIOやCTOなどを採用している企業が増加しているため、すぐに取り掛かることができるかもしれません。2や3については、ユーザーのリテラシーや組織文化、ツールの不足など、何から手を付ければいいかわからない企業が多数存在するのが現状です。

これを解決できるが、デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)の存在です。

デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)とは~2025年までに70%の企業が利用~

デジタルアダプションとはソフトウェアを誰でも自律的に使いこなせる環境を提供し、ユーザーの活用データをもとに効率的にユーザーの満足度(CX)や生産性を向上させ、ソフトウェアの導入効果を最大限に引き出すための考え方です。
また、これを実現するソリューションをデジタルアダプションプラットフォーム(以下DAP)と呼びます。

DAPで実現可能な機能は大きく3つに分類されます。

デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)とは~2025年までに70%の企業が利用~

ある調査会社によると「2025年までに70%の組織がデジタルアダプションソリューションを使用する」と予測されており、現在多くの企業で検討が進んでいます。

マクニカではDAPソリューションとして「Pendo」の取り扱いを2021年に開始をいたしました。
Pendoはユーザーの操作をガイドする機能はもちろん、定量(利用データ)・定性(ユーザーアンケート)データの収集、ログの可視化を行う分析機能が優れており、これらをノーコードで提供できるのが特長です。

デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)とは~2025年までに70%の企業が利用~

ガイドをするだけでなく、分析を行う必要がある理由は以下3つがあげられます。

  • ユーザーの習熟度に合わせてガイド提供を行う必要があるため
  • 活用データを生かすことでIT投資の最適化が図れるようになるため
  • ユーザーの危ない操作を検知するため

ガイドが多すぎるとかえって効果が激減してしまうので、ユーザーの習熟度に沿ったガイドの提供が必要です。そのためDAPを検討する際は、分析機能が搭載されているかが重要な要素となります。また、分析機能を活用することで、「失敗を防ぐ」だけでなく、IT投資最適化によるROI向上といった「成功」もより現実的になります。

新しいシステムの導入はIT投資の成功と失敗の分岐点です。
導入時のユーザーの生産性を落とさず、適切な活用を促進するため、DAPを検討してみてはいかがでしょうか。

「デジタルアダプションのメリット・デメリット」について詳細に知りたい方は、「デジタルアダプションとは?メリット・課題について解説」をご覧ください。