半導体、ネットワーク、サイバーセキュリティ、AI/IoTにおけるトータルサービス/ソリューション・プロバイダーの株式会社マクニカ(以下マクニカ、本社所在地:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将)は、24時間バイタルモニタリングによる生活習慣病への取り組みを開始し、株式会社Arblet(以下Arblet、本社所在地:東京都渋谷区、代表取締役:清水 滉允)と資本業務提携および独占販売契約に合意したことを発表いたします。

超高齢者社会が本格化している時代、より多くの人が長く良質な生活を送れる仕組みづくりが社会全体の取り組みとして求められています。そこで、マクニカは、医療がこれまで介入できなかった「日常生活下のバイタル変動」を先進技術でデータ化し、それらを繋いでいく事で、個々人のQuality of Life(QOL)の向上と共に、医療資源の効率利用のイノベーションを実現したいと考えています。こうした課題認識のもと、今後マクニカは自社の強みを生かし、Arbletと共に生活習慣病の予防、治療、予後に関するソリューションの共同開発を進めてまいります。

Arbletのソリューション

手首装着型ウェアラブルデバイス(以下Arbletデバイス)とクラウド上の解析アルゴリズムにより、生活者の様々なバイタルデータ(血圧*1、脈拍、手首表面温度、呼吸数、ストレス、睡眠等)と行動情報を同時に24時間モニタリングします。中でも非駆血式の血圧測定は、睡眠時血圧や拍動毎血圧などの連続観測を可能とします。これらのデータと様々な医療研究成果を結びつけ、身体的または精神的ストレスや疾病兆候を捉えることで、健康不安を抱える生活者だけではなく、健常な生活者に対しても緊急アラートや将来の疾病リスク予測を行うサービスの提供を目指しています。

Arbletデバイスは、先進の半導体センサーを備え、センサーデータをスマートフォンなどのエッジ端末を経由してクラウドへ送信し、クラウド上で解析アルゴリズムを用いたデータ処理並びにデータ蓄積を行うシステム構成となっています。センサーデータをすべてクラウドに転送し、エッジ端末ではなくクラウド上で解析を行う仕組みにより、バイタルデータと行動情報を同期させた算出が可能になります。また、クラウド上のアルゴリズムの追加開発により新たなバイタルデータを過去に遡って取得することも可能になるアーキテクチャーを採用しています。

*1)医療機器として利用できるよう、開発を目指しています。(特許取得済み)

日本高血圧学会次世代高血圧学委員会委員長 国際医療福祉大学大学院医学研究科循環器内科学 教授 岸 拓弥氏は次のように述べています。
「高血圧症は、生活習慣病で最も患者数が多く、日本国内に4,300万人と言われています。また、高齢者では悪性腫瘍と並んで最大の死因である脳心血管病の、最も重要な危険因子でもあります。しかし、血圧測定方法が病院あるいは1日1-2回の家庭血圧測定であり、高血圧症の状態把握や治療効果判定は十分とはいえず、さらには自分の血圧すら知らない高血圧症患者が33%を占めていることは非常に問題です。この現状を打破するには、非駆血式でウェアラブルデバイスによる血圧測定により、ライフログとリンクした血圧データによる高血圧症の状態把握及び治療、さらにはビッグデータ解析による新たな高血圧学の創出が求められています。そんな未来を期待させるArbletのビジョンに、臨床医として大きな期待を寄せています。」

マクニカのヘルスケア事業

超高齢社会を背景とした社会保障費の削減、健康寿命の延伸、生涯現役社会の構築といった社会課題に対し、マクニカでは先進のテクノロジーとデータ活用によるヘルスケア事業に取り組んでおります。中でもCOVID-19パンデミックにより拡大が懸念されるうつ病を始めとするメンタルヘルスや慢性疾患(生活習慣病)における予防の実現に注力し、心身ともに豊かで充実した生活を支援してまいります。

 これらを実現するため、マクニカでは50年近くにわたる商社事業で蓄積した先進技術のソーシング力、技術イノベーションの核となる半導体レベルの技術力、データマネジメント・セキュリティを軸とするIT技術力、グループ内約80人のデータサイエンティストと全世界2.5万人のデータサイエンティストのコミュニティを擁するAIのケーパビリティを融合することで、生活者のバイタル・メンタルデータの収集と、「データ×AI×専門性」によるヘルスケアソリューションの開発を進めております。

※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカおよび各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご承知ください。

株式会社Arblet について

Arblet(アーブレット)は、代表の清水滉允(シミズコウスケ)が「Evidence-Based Medicine, EBM(根拠にもとづく医療)」発祥のマックマスター大学(カナダ)の生体医工学科にて医学、電子工学、データサイエンスを学び、2016年に創業しました。日常生活における行動・生体情報を計測すると共に、定点的な絶対値だけではなく個人の経時的変化をモニタリングすることができる基盤を開発しています。
詳細はWebサイト(https://www.arblet.com)をご覧ください。

株式会社マクニカ について

マクニカは、1972 年の設立以来、最先端の半導体、電子デバイス、ネットワーク、サイバーセキュリティ商品に技術的付加価値を加えて提供してきました。近年は、従来からの強みであるグローバルにおける最先端テクノロジーのソーシング力と技術企画力をベースに、AI/IoT、自動運転、ロボットなどの分野で新たなビジネスを展開しています。今後は、「Co.Tomorrowing」をスローガンに、最先端のテクノロジーとマクニカが持つインテリジェンスをつなぎ、ユニークなサービス/ソリューションを提供する存在として、社会的価値を生み出し未来社会の発展へ貢献していきます。当社は、横浜に本社を構え、世界24ヶ国84拠点をベースにグローバルなビジネスを展開しています。
詳細はWebサイト(https://www.macnica.co.jp)をご覧ください。

本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先

株式会社マクニカ https://www.macnica.co.jp
経営企画部 広報企画課 宮原 e-Mail:macpr@macnica.co.jp
〒222-8561 横浜市港北区新横浜1-6-3 マクニカ第1ビル