Macnica Tracks™の機能 『配送情報』を使うと何ができる?

はじめに
この記事では、Macnica Tracks™の機能の1つである「配送情報」の活用方法をご紹介します。
「配送情報」は出発地点/日時、経由地、到着地点/日時を各端末に設定することで配送単位での輸送物の状態(温度、湿度、気圧、開封、衝撃等)を位置情報や時刻と紐づけて管理できる機能です。
ある時点でその荷物が「どこにあるのか」、「いつ目的地に到着するのか」確認することができるので、
倉庫や荷主にダッシュボードを共有すれば、連絡を取り合わずとも状況把握が可能となります。
また、Macnica Tracks™のモニタリング端末(QTS110/112)はグローバルeSIMを内蔵しているので、追加料金・プラン変更をせずとも海外到着後の経路が分かります。
こういった「配送情報」の機能は、国内外で取得した情報もまとめて管理できるので、
盗難や紛失の可能性が高い海外へ配送する方に特にオススメの機能です。
それでは、実際に日本国内からアメリカ・ロサンゼルス経由、ラスベガスまで配送した事例を使って、「配送情報」の機能やメリットをご紹介します。
「配送情報」の機能とメリット
配送中の端末情報

図1. 端末情報(補足追記あり)
本配送は1月6日20時頃に日本を出発、1月7日11時頃にロサンゼルスに到着したのち、ラスベガスへ向かうルートです。
飛行中は電波を発することができないため、フライトモードがONとなってデータ計測のみ継続します。
その間の計測頻度はバッテリー消費を抑えるために送信間隔を[送信間隔設定x4倍の時間]に延長し、着陸した後に溜め込んでいたデータをクラウドへ送信します。
フライトモードとは?
加速度センサーや傾斜センサーの情報から飛行機の離着陸を判断し、自動でデータ送信のON/OFF切り替えを行う機能です。
品質管理を目的としたデータロガー等の携帯電子機器を飛行中に使用する場合、各航空会社が作成している電子機器認証リストに記載されている必要があります。
原則、離陸から着陸までの間は通信をオフにする必要がありますが、
特定の通信電波の電力強度である機器とフライトモードを搭載している機器のみ、事前に電源を切ることなく預け入れが可能です。
そのため、航空輸送でモニタリング端末を使用するには、本端末のようにフライトモードへの対応が可能な機器であることが重要なポイントです。
Macnica Tracks™のQTS110は主要な国内航空会社及び海外航空会社の認証を取得しています。詳しくは、お問い合わせください。
配送機能ページ

図2. 出発前の配送機能ページ
配送を新規登録するとこのようにルートが表示されます。
位置情報は配送設定から登録でき、ジオフェンスの適用範囲を半径1m~100kmで自由に設定可能です。
配送が開始されると端末が取得する情報を利用して、上図のルートに反映されます。
配送のステータス更新(出発準備済、経由地到着、完了、中断など)や配送エラー(配送準備未完や着荷遅延など)は
メールで通知することができるのでダッシュボードを常に監視する必要もありません。
また、配送中はアラート/地図表示ボタンの下に到着予測ボタンが表示され、目的地への到着時間を計算します。

図3. 完了後の配送機能ページ
配送が完了するとこのような表示になり、配送に関する情報が一目で分かるようになります。

図4. アラート/地図
アラート/地図表示を開くとアラートのみを確認することができます。
到着後に荷物のダメージが発見された場合は、該当する配送のアラート情報だけを確認できるので管理も簡単です。
ジオフェンス機能とは?
位置情報を利用して特定のエリアを仮想的に囲み、そのエリア内や外に出入りしたときに特定のアクションを実行する機能です。
ジオフェンス機能を活用して配送経路に関するイベントや時間を予測し、無駄な業務連絡や待ち時間を減らすことが可能です。
お客様の声
「配送情報」機能を活用して、より効率的な管理を
ここでお客様から実際にご使用いただいたお声を紹介いたします。
特に物流DXにより配送品質を向上させたい方、業務効率化し現場の負担を減らしたい方にメリットを実感いただけました。
・ 配送名を変更できるので配送先ごとに管理がしやすい
・ 配送ルートの良い点・改善点が明確になった
・ 解決できていなかった品質課題に対して原因追及できた
・ お客様への報告書作成の負担が減った
・ 配送環境のテストとしても活用でき、より高い品質を保つことができる環境が作れた
・ 経由地点の到着時に事前に通知が来るので、荷下ろし人員の配置など事前に受入準備が可能となり荷待ち時間の短縮につながった
・ 倉庫や卸先に到着予定時刻を共有できるので双方の作業がスムーズに進んだ
Macnica Tracks™の概要
Macnica Tracks™の概要をご紹介します。(写真の端末は “QTS110”)




ダッシュボードの一例:位置情報を常に可視化。アカウントを共有すれば、荷主様、運送業者様の双方にてリアルタイムに共有できます。
さいごに
本記事では、Macnica Tracks™の一機能である「配送情報」に焦点を当ててご紹介しました。
この機能を活用することで、配送ごとの状況をリアルタイムで確認できます。
具体的には、配送の進捗状況や到着予測、さらには配送エラーなどの情報を一目で把握できるため、お客様の不安や品質課題を解消する手助けとなります。
さらに配送ステータス更新や配送エラーが発生した際にはメールで直ちに通知されるため、ダッシュボードを確認していないタイミングでも迅速に対応が可能です。
そして、顧客の配送品質を向上させるだけでなく、業務の効率化やリソースの最適化を促進します。
この機能にご興味がある方や、他の機能についても詳しく知りたい方、ダッシュボード画面を見てみたい方など、ぜひマクニカまでお問い合わせください。
また、無償での貸出しも行っておりますので、ご興味がある方はお気軽にご相談ください。
お問い合わせ
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