ユニマットリタイアメントコミュニティ様導入事例

ユニマットリタイアメント・コミュニティはマクニカと2019年1月から見守りシステム「アテンティブコネクト」を共同開発している。「アテンティブコネクト」はベッドセンサーによる利用者の呼吸・体動などの検知や取得したバイタルデータを分析した突発的な異常の予測、対処方法の通知などが可能で昨年10月にリリース。これまでの実証実験や日本向けにローカライズした点、目指す方向性について、ユニマットリタイアメント・コミュニティの事業統括本部、岡田旅人主任に語ってもらった。

ユーザープロファイル

株式会社ユニマットリタイアメント・コミュニティ事業統括本部 岡田旅人主任

■企業情報:株式会社ユニマット リタイアメント・コミュニティ
■インタビュー:事業統括本部 岡田旅人主任
■事業内容:デイサービス、グループホーム、ショートステイ、訪問介護、小規模多機能型居宅介護、居宅介護支援事業、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の運営など、全国で高齢者介護事業を「そよ風」のブランドで展開(拠点数310・サービス事業所数639:2020年8月末時点)


ポイント

インタビュー

課題

科学的介護の実現の一歩として、見守りシステムによるスタッフの業務負担軽減に加え、精神的負担の軽減も考えました。
夜間の人員配置は特にシビアであり、さらに有事の際に備えているため、夜勤帯勤務者へ重圧がかかってしまい精神的ハードルは相当高いものでした。

共同開発のきっかけは?

数十種類にわたるメーカーのシステムなどを検討しパートナーを考えた結果、価格帯とセンサーの精度のバランスで適していると感じたのがマクニカでした。アテンティブコネクトは海外製のセンサーやシステムですが国内メーカーと連携していく意向が強く、システムのプラットフォーム化につながりそうな点も評価しました。

評価の詳細について

当社が重視する「エビデンスに基づいた正確なデータ収集」において、アテンティブコネクトは海外の医療機関で既に使われている点などを評価しました。アテンティブコネクトで用いられているベッドセンサー、アーリーセンスの「ヌーミー」はもとからターミナルケアなどで使われていたものです。当社が望むデータの収集ができ、エビデンスに基づいたケアが可能になると考えています。

共同開発で苦労した点について

海外製のため、ローカライズに向けた機器の設定が必要でした。例えば、海外ではベッドにホイールがあるため問題にならない特定の周波数を、日本ではノイズとして拾ってしまう不具合がありました。また、導入において現場の理解を得ることやコロナ禍での接触を極力避けた導入方法なども苦労しました。

どのように解決したか

とにかく実証実験を重ね、日本でも正確なデータが取れるように改良を重ねました。介護現場では病院を想定したレベルのデータ量は必要ありませんが、コンシューマレベルのデータ量では困るため、適したデータをきちんと収集できるように設定をカスタマイズしました。
 また、現場の理解を得るためには、業務フローの確立を分かりやすく、かつ、早くやる必要性がありました。以前よりも覚えること、新しくやることが増えている状況が長続きして、現場に負担がかかってしまうのを防ぐためです。コロナ禍のためビデオ通話などを用いてリモートで教えましたが、ITリテラシーが高くないと自負する施設長からも「このシステムは簡単に設置できる」と言われるレベルまでスキームを構築しました。

使用している施設は?

ショートステイ3ヵ所で導入しています。今後はグループホームでの導入が決まっています。

現場の声

「ベッドの上にいて寝ているのか、起きているのかの違いがタブレットから簡単に確認できるのが良い」「寝つきが悪い利用者に対して良い意味で巡視を控えるきっかけになった」などの声が上がりました。また、「全然寝れていない」と自己申告してきた利用者の睡眠データを参照したところ、実際は夜間に十分に睡眠が取れていたため、日中に必要ないケアを防げたなどの話がありました。

睡眠レポート例

使いこなせるまでにかかった期間は?

3施設とも前向きに判断して1ヵ月、大体数ヵ月ほどで日常業務としてのスキームができて効果が実感できたと思います。センター長やケアマネジャーなどの理解はスムーズでしたが、パートやアルバイトスタッフまでの浸透となると時間がかかりました。

GHでの導入について。

認知症高齢者の看取りのためにこれから導入します。昼夜が逆転した利用者に対して、ベッドの上で熟睡しているのかどうかをグラフで可視化し、昼夜逆転の理由と解決に向けた正しい判断をシステムを利用して行いたいと思います。

今後の展望は?

夜勤は大変な業務だと認識していますが、本来は利用者が寝ている時間なので、もっと心理的に楽にできると考えています。入眠前のフローなどをどの施設で問題になっているのか、どの施設がうまくいっているのかが可視化できれば、理想的な睡眠を利用者に届けられると思いますので、これからもマクニカとの共同開発を進めたいと思います。

高齢者住宅新聞インタビュー記事

本内容は高齢者住宅新聞オンラインサイトにも掲載されております。
https://www.koureisha-jutaku.com/newspaper/synthesis/pr_macnica202106/

 

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