日本経済新聞広告掲載(2022年2月21日)

変化の先頭に立ち、最先端のその先にある技と知を探索し、未来を描き今を創る。 変化の先頭に立ち、最先端のその先にある技と知を探索し、未来を描き今を創る。

パーパス コンセプトムービー

CONTENTS

将来予測が困難な時代に問われる「企業の存在意義」

一橋大学
 CFO 教育研究センター長 名誉教授 伊藤 邦雄 氏
対談 対談
株式会社マクニカ
 代表取締役社長 原 一将

多くの日本企業がESG経営を指向しています。そうした中、投資家をはじめとするステークホルダーが注目するのは、企業の「パーパス(存在意義)」です。パーパスを明文化して内外に正しく発信しているか、パーパスに基づいた事業戦略を推進しているか――これらの評価が、企業価値を左右する重要な指標となりつつあります。マクニカのパーパス制定に携わった一橋大学 名誉教授の伊藤邦雄氏と、マクニカ 代表取締役社長の原一将が語り合いました。

なぜ、企業に「パーパス」が求められているのか

伊藤氏:多くの日本企業が「ESG経営」を重視するようになりました。企業にEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)を求める大きな流れをつくったのは、多様な価値観で構成される「社会」という新しいステークホルダーです。これを、第1の地殻変動と捉えてください。

かつて企業価値を決める重要な指標といえば、土地や工場や設備などの「有形資産」でしたが、現在は特許、人材、ブランドといったバランスシートに載らない「無形資産」の比重が大きく高まっています。これが第2の地殻変動です。米国企業は、1995年以降に無形資産への投資を急増させてきた経緯があり、それがGAFAのようなイノベーターの出現につながりました。

機関投資家が企業の無形資産を評価する際に重視するのが、ESG:Environment、Social、Governanceです。2つの地殻変動は密接に結びついているわけです。そしていま、最も注目されている無形資産が「パーパス(存在意義)」です。著名な機関投資家が、企業経営者に向けた2018年のレターのタイトルに「パーパス」と記したことで一躍注目を集めました。

原:私自身は「パーパス」を、企業価値の源泉であり、無形資産の凝縮であると捉えています。マクニカという企業がなぜ成長してこられたのか、強みは何なのか、強みを生み出している文化は何か、文化を形作っているものは何か、その本質をあらわした「パーパス」を内外に発信していくことができれば、ESG経営に寄与するだけでなく様々な波及効果が期待できると考えています。

企業にESGを求める大きな流れをつくったのは、多様な価値観で構成される「社会」という新しいステークホルダーです。一橋大学 CFO 教育研究センター長 名誉教授 伊藤邦雄氏 企業にESGを求める大きな流れをつくったのは、多様な価値観で構成される「社会」という新しいステークホルダーです。一橋大学 CFO 教育研究センター長 名誉教授 伊藤邦雄氏

パーパスの策定は、自社と自分自身への洞察を深める

伊藤氏:会社の歴史や文化、強みを探索することが、自社のパーパスに辿り着くための重要なプロセスです。この過程を、トップダウンでなく、経営陣・幹部・一般社員までが一体となって推進していくことが理想でしょう。自社のパーパスを議論する過程で、社員は自分自身のパーパスを必ず意識します。自社に対する洞察を深めながら、社員が自分自身への洞察を深めるクリエイティブな活動になるわけです。そして、自社のパーパスと個人のパーパスが重なり合ったとき、大きな変革のエネルギーが生まれます。

過去を振り返って流れに乗っているだけだとしたら、そこからはなかなか飛躍できません。マクニカのパーパス検討チームは、自分たちの歴史を振り返りながら、自分たちは何者なのか探索を進め、これまでの積み重ねからジャンプしていこう、未来に向けて乗り越えて行こうという議論を重ねていると思います。マクニカのチームディスカッションには何度も参加させてもらいましたが、毎回新しい発見がありエキサイティングです。

原:かつて私は、マクニカの本流である半導体ビジネスに取り組んだのちに、新規事業の立ち上げに携わったことがあります。このとき、初めて会うお客様とのコミュニケーションの「拠り所」をどこに求めるべきか悩み、自問自答を繰り返した記憶が強く残っています。マクニカという会社が何者で、何が強みで、どこから来て、どこに行こうとしているのか、これらをしっかり伝えられないとお客様との信頼関係は生まれません。

伊藤氏:それは、ビジネスの現場でパーパスに行き着いた必然的なストーリーですね。日本企業の多くは「経営理念」を掲げていますが、額に掲げられて眺めているだけでは意味がありません。多くの社員にとって、入社した時点で経営理念はすでに決まっていて、新入社員研修で聞かされたけれどそれ以降の対話はない、というケースが大半です。パーパスの策定は、経営陣と社員が一体となって取り組んでいくことで、それぞれがパーパスを自分自身のテーマとして捉えることができる貴重な機会となるものです。

VUCAが加速し、将来予測がますます困難になる時代において、パーパスに則った企業経営は必然になると考えています。株式会社マクニカ 代表取締役社長 原一将 VUCAが加速し、将来予測がますます困難になる時代において、パーパスに則った企業経営は必然になると考えています。株式会社マクニカ 代表取締役社長 原一将

全社を巻き込んだパーパス策定が、変革の力を生む

伊藤氏:日本企業には、年功序列や終身雇用に象徴されるメンバーシップ型雇用が根づいていますが、「会社への帰属意識」や「物質的なつながり」などの限界を指摘する声があります。パーパスの策定に際して、経営陣から一般社員まで横並びでの議論を通して、社員のマインドを解放し、「マクニカという会社で働く理由」を明確化できることは、社員のモチベーションを高めることにもつながるはずです。

原:おっしゃる通りですね。物質的・制度的なつながりから自由になると、会社と社員の「精神的なつながり」がますます重要になるだろうと思っています。どんな価値観や志を持った会社だから一緒に仕事をしていこうという気持ちになるのか、共感の中から生まれるつながりを強固なものにしていかなければなりません。これは、マクニカが掲げる「共創活動」というテーマとも密接に関係するものです。

だからこそ、パーパスを創りあげるプロセス、策定後に浸透させ、共感を深めるための対話が重要と考えています。パーパスというのは名目的なものではなくて、実体を伴ったものにならないと、社員も腹落ちしません。そうした意味で、現在進めているプロジェクトでの議論は、本質的なプロセスを踏んでいると自負しています。

伊藤氏:パーパスは、企業の事業方針の根幹であり、社員の行動指針であり、事業ドメインを未来志向で設定するための基盤ともなるものです。新しいチャレンジに際しては、「パーパスに則っているか」を評価することで揺るぎない意思決定が可能になり、事業戦略を着実に推進できます。パーパスが全社に行き渡っている企業は、顧客から見ても安心感があります。

マクニカという会社は、私の中でタイプを分類できない珍しい会社です。シリコンバレーのベンチャー企業と日本企業それぞれの良さ「アジャイルと協調性」を兼ね備えている。「ファーストペンギン」の文化が根付いているところもユニークですね。誰よりも先にやる、現状維持より変革を好む、世界を変えようという文化があると感じます。

原:ありがとうございます。伊藤先生には、貴重なアドバイスを本当にたくさんいただきました。VUCA:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)が加速し、将来予測がますます困難になる時代において、パーパスに則った企業経営は必然になると考えています。新たに制定したパーパスとともに、新しいビジネスチャレンジを加速させていきます。これからのマクニカに、ぜひご期待ください。

伊藤氏:今回、マクニカのブランドパーパスの策定をご支援できたことは、私自身にとっても貴重な体験となりました。パーパスの制定が、さらなる事業成長の起点となることを願っています。

技と知① モビリティ

自動運転シャトルバスの実用化を通じて
地域交通の課題解決に貢献しています

マクニカは、自動運転技術の実用化に向けた取り組みを、常に変化の先頭に立ちながら進めてきました。茨城県境町では自治体初となる公道での自動運転シャトルバスの実用化をサポートしています。鉄道駅がなく交通網の不十分な境町では、運転免許証を返納した高齢者が自由に外出しづらいなどの状況がありました。この取り組みを通じて、町内の回遊性向上、町民の外出機会促進など地域課題の解決に貢献しています。今後はオンデマンド運行の立ち上げも予定され、さらに住民の足として、なくてはならない存在になることが期待されます。

マクニカは、社会の変化を先読みし、社会課題やニーズに応える“技”(テクノロジー)を発掘する「目利き力」、様々なセンサー/半導体を長年にわたり扱ってきた“知”(インテリジェンス)をフルに活用。様々な分野のプロフェッショナルと連携して描いた未来を実装し、今、目の前にある社会課題を解決する新たな価値を創造します。

自動運転/MaaS支援

自動運転やMaaSの実用化に向けて、お客様のユースケースに合わせて最適なサービスモデルを設計、車両の提供から実証実験や導入時の実装支援、運用における保守メンテナンスや導入効果の最大化までトータルサポートします。

自動運転シャトルバス

仏NAVYA社の国内総代理店として、「自動運転シャトルバス(EVO/ARMA)」などの自動運転車両を提供します。商用利用を前提に設計されており、信頼性が高く、安心・安全・安定の自動運転サービスを実現します。

マクニカモビリティデータプラットフォーム(MMDP)

モビリティから収集したデータをリアルタイムにクラウドへ伝送・統合し、エッジからクラウドまでをシームレスにつなぐ基盤を提供します。AIを活用したデータ分析を組み合わせることで、モビリティの遠隔運行管理や社会インフラの点検を自動化するスマートメンテナンスを実現するなど、モビリティデータの価値を最大化します。

技と知② スマートファクトリー

最先端の「センシング×AI技術」により
経営変革に寄与するデータ活用を実現します

製造現場のデジタル変革(DX)が、日本の製造業の経営戦略に新たな指針を示しています。現場と経営のDXを加速させるマクニカの「センシング×AI技術」にご注目ください。

マクニカのAI社会実装サービス「Re:Alize」は、膨大なセンサー群を様々な現場に提供してきた「技」と、製造現場に精通したデータサイエンティストの「知」を融合させた独創的なソリューションです。製造ラインにおける検査の自動化や原材料調合、需要予測と生産計画、サプライチェーンの最適化など、すでに様々なお客様でその有効性を実証しています。

マクニカが注力しているのは、現場と経営をつなぐ「人と組織のためのDX」の実現です。製造実行システムやデジタルツインの設計・実装・運用など、企業のダイナミックケイパビリティ(変化への適応力)の強化に直結するソリューションの提供を通じて、これからも日本の製造業に伴走してまいります。

製造DXへの道は、お客様の数だけあります

AI社会実装サービス「Re:Alize」

膨大なセンサー群を様々な現場に提供してきた「技」と、製造現場に精通したデータサイエンティストの「知」を融合させた独創的なソリューション。製造ラインにおける検査の自動化や原材料調合、需要予測と生産計画、サプライチェーンの最適化など、すでに様々なお客様でその有効性を実証しています。

経営と現場の相互理解を深めるために「デジタルツイン」を活用

経営戦略・事業方針を現場で具体化するには、経営と現場の相互理解が不可欠です。最先端の「デジタルツイン」を活用してみませんか。検証・分析、予測までをデジタル空間上で試行錯誤し、人が中心となる製造DXを加速させます。

製造実行システム(MES)を軸にした「データ連携」のポイントとは

個別に運用されてきたシステムをつなぐ「データ連携」が、品質管理の4M、トレーサビリティ、在庫管理などに大きな威力を発揮します。

製造DXを「健康診断=現状把握」から始めませんか

DXに取り組むにあたって「何から始めたらいいか」「何を目標に設定すべきか」でお悩みでしたら、まずは現状を正しく把握することから始めませんか。マクニカの経験豊富なエキスパートが、客観的な現状分析・現状把握をサポートします。

製造工程の「課題単位」で一つひとつ解決する現場指向のアプローチ

外観検査、異常検知・故障予測、不良原因分析など――改善や進化が求められる課題としっかりと向き合い、デジタル技術を活用して目標達成へと導きます。工場全体の生産性向上、コスト削減、品質向上を現場主導で始めてみませんか。

技と知③ R&D

セキュリティ、AI、脳科学の先端研究と実装力で、
様々な社会課題の解決に貢献します

AI Research & Innovation Hub プリンシパル 楠 貴弘 セキュリティ研究センター センター長 政本 憲蔵 AI Research & Innovation Hub プリンシパル 楠 貴弘 セキュリティ研究センター センター長 政本 憲蔵

マクニカは、サイバーセキュリティ、AI、脳科学に特化したエキスパートチームを編成し、最先端技術の研究を加速させています。このR&D機能を社会実装につなぎ、お客様のビジネスと社会課題の解決に取り組んでいます。

設立9年目を迎えた「セキュリティ研究センター」では、攻撃者の目的・戦略・手法の研究を通じて深い知見を獲得し、実効性の高い対策を提案してきました。近年急増しているIoT機器への攻撃など、リアルワールドへ影響を及ぼすサイバー攻撃の調査にも力を注いでいます。マクニカは、研究で得た知見を活かし、複雑化・巧妙化する攻撃に有効なセキュリティ対策の実装、コンプライアンス、説明責任まで幅広いソリューションを提供しています。

また、社会実装が加速しているAI分野では、「AI Research Innovation Hub(ARIH)」が着実に成果をあげています。ARIHは、世界中のA I研究・開発のリサーチを通じて幅広い知見を蓄積。お客様のリアルな課題や目標に対して最適な実現手法を提案し、現場への実装に確実に結びつけています。さらに、AIの知見に脳科学を融合させた研究を行う「BRAIN AI Innovation Lab. (BRAIL)」では、本人が自覚していない本質的なデータを活用した課題解決にお客様と伴に取り組み、熟練者の技能伝承、ニューロマーケティング、能力開発・人材育成などの分野を支援しています。

セキュリティ研究センター

日本を標的にしたサイバー攻撃のリサーチ、最先端のサイバーセキュリティ技術の専門家組織

セキュリティレポート

AI Research & Innovation Hub(ARIH)

AI技術の知見をもとに、現場に近いリサーチャーが、AIの社会実装を加速するAI専門家組織

BRAIN AI Innovation Lab.(BRAIL)

脳科学とAIの融合研究によりAIの社会実装を加速するAI専門家組織

技と知④ 人財

「技」と「知」のプロフェッショナルが高い志と熱い想いを胸に、
お客様の新たな挑戦に伴走します

創造的な未来を現実にするのは、テクノロジーの力だけではありません。最先端技術を使いこなすインテリジェンス、様々な経験で培ったナレッジ、ビジョンの実現に向けて進む志と想い――こうした「人の力」があってこそ可能です。多様な個性を備えたマクニカの“人財”が、その原動力となります。

お客様が描く未来を具現化するために、マクニカはいかに貢献するか。

マクニカの人財には、挑戦心を持った開拓者として、この予測困難な時代においても失敗を恐れず、誰よりも早くチャレンジし、最後までやり通す意志と実行力があります。お客様の新たな挑戦に伴走しながら、様々な社会課題の解決を成し遂げ、新しい時代に立ち向かっていく決意です。

未来を見つめ、今を創る。私たちはマクニカ。

マクニカの今とこれから

マクニカがこれまで歩んできた道と、目指す未来について

トップメッセージ

社長の目線から見る、マクニカで活躍する人財とは