


サイバーセキュリティ
事業のタネは先見の明で獲得した
サイバーセキュリティ
最先端の座
OUTLINE
日本におけるサイバーセキュリティへの認識は低く、2013年当時には備えの必要性が広く認知されていなかった。そのような中マクニカはCrowdStrike社(※1)と契約し、まだ認知度の低かった製品の拡販に挑んだ。
セキュリティの必要性も認識され始めた頃、お客様の検証期間中に「Falcon(※2)」が未知の脅威を検知し、被害を防いだ。これが転機となり、導入が一気に拡大。
その後、コロナ禍でリモートワークが急増した際には問い合わせが殺到。こうした場面で根気強く対応したことで、セキュリティにおける最先端企業としてのマクニカのポジションが形成された。
(※1) テキサス州オースティンに本拠を置くアメリカのサイバーセキュリティ技術企業
(※2) CrowdStrike社が提供するMDRサービス
PROJECT MEMBER
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鈴木 孝生
新卒入社
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勅使河原 猛
新卒入社
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鈴木 駿人
中途入社
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川崎 瑞季
新卒入社
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渡邉 純一
中途入社
POINT
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タネが生まれるまで
- サイバーセキュリティの必要性を見極めた先見性
- CrowdStrike社と組み、国内未導入だった次世代EDR製品に挑戦
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タネを育てる
- 地道な啓蒙活動で市場に必要性を訴求
- 「Falcon」が検証期間中に脅威を検知し、有用性を証明
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タネの芽吹き
- 国内で700社以上が導入
- コロナ禍のリモートワーク需要で問い合わせが殺到
プロジェクト発足のきっかけ
日本におけるサイバーセキュリティへの認識の低さ
個人情報や国家機密情報の漏洩など甚大なる被害を及ぼすサイバー攻撃は、インターネットの普及や企業におけるDX化、テレワークの導入などに伴い、その手法も多様化し、巧妙に進化してきている。
マクニカがサイバーセキュリティにおいて現在のポジションへ辿り着く起点となったのは、2013年。当時のセキュリティ製品は既知の脅威を検出することが主流で、ネットワークセキュリティを回避するような新しい脅威への対策は不足していた。国内で新しいセキュリティ手法を導入する取り組みはまだほとんど無く、いくつかの海外のスタートアップ企業のみが最先端のセキュリティの仕組みを検討し始めたばかりの時代だった。「この頃はまだ、パソコンやタブレットの状態を監視し、異常を検知することで未知の脅威にも対処するEDR(Endpoint Detection and Response)の分野は確立されていませんでした。サイバーセキュリティは日進月歩。業界の最先端を走り、既知だけでなく未知の脅威にも備える必要がありました」と勅使河原(てしがわら)は振り返る。
そのような環境下で、マクニカは未知の脅威への対策として次世代のエンドポイントセキュリティソリューションを取り扱うCrowdStrike社と取引契約を交わし、日本のお客様をサイバーテロの脅威から救うべく、当時の日本ではまだほとんどのお客様に認知されていなかったEDR製品の拡販活動を開始した。

プロジェクトの挑戦ポイント
事件をきっかけに急速に導入が拡大
ある頃から、日本企業をターゲットにした不正ソフトウェアが急増し、法人組織内でネットワーク共有されているファイルを狙ったり、「機密ファイルを外部にリークする」と脅迫したりするといったサイバーテロが多発するようになり、工場や医療機関の操業に支障が出るなど、被害は深刻の一途をたどった。当時はマクニカの啓蒙活動により、国内のお客様にも次世代エンドポイント対策の必要性が少しずつ浸透し始めてはいたが、CrowdStrike社の製品を導入するお客様はまだほんの一部だった。
問題がお客様にとって身近なところで発生していないため、強い危機感を持っていただけず、本格導入に向けた検討にまでは至らなかったのだ。
そのような状況で、あるお客様の検証期間中にひとつの事件が起きる。提供する CrowdStrike社製の「Falcon」が不正ソフトウェアを検知したのだ。既存のセキュリティ対策をすり抜けた脅威を早い段階で検知できたおかげで、被害の拡大を防止することができた。市場に訴求してきたことが実際の検証の中で証明され、これまでの啓蒙活動が実を結んだ瞬間だった。新しい脅威に対するCrowdStrike社製品の有用性が明確になったことで、その後様々なお客様へ同社製品が導入されることとなる。今となっては700社を超えるお客様に導入いただいており、お客様をサイバー攻撃から守っている製品だ。


プロジェクトの成果
未曾有のパンデミックに見舞われた日本全体のビジネスを支える
2020年からは新型コロナウイルス感染症の影響により、各企業ではリモートワークなどの働き方改革が求められた。コロナウイルスが蔓延する以前は、リモートワークに対する検討が進んでいない企業がほとんどだったが、マクニカがそれまで続けていた地道な啓蒙活動や提案の積み重ねにより、セキュリティ対策としてEDR製品に大きな効果があるとお客様も理解していたため、コロナ禍になった途端、全国からリモートワーク時のセキュリティ対策に関する問い合わせが殺到した。
「問い合わせの対応は多忙を極めましたが、営業やエンジニアをはじめ、部門全体が一丸となって未曾有の感染症に立ち向かい、各社のセキュリティ強化だけでなく、『日本のビジネス全体に貢献していくんだ!』という強い気持ちで対応しました。最終的に多くのお客様のビジネスのお手伝いをすることができて大きな達成感を感じています」と川崎は話す。近年類を見ないほどのパンデミック。多くの日本企業がこの危機を乗り越えるべく、働き方の見直しを行った。マクニカはそのお客様の取り組みを、セキュリティの観点で支えているのだ。


プロジェクトの展望
お客様と伴走し続け、「感動」を与えられる仕事を
マクニカは、日々刻々と巧妙化・多様化が進むサイバーテロに立ち向かい、お客様のビジネスを守ることによって、日本のサイバー領域の安全の一端を担っている。ネットワークで繋がることが当たり前になった今の時代、今後も更にセキュリティのニーズが高まることが予想される。
もし、お客様がサイバー攻撃の被害にあい、企業の機密情報や社員の個人情報が奪われてしまったらどうなってしまうか。お客様の事業拡大の妨げになるかもしれない。更には社員が犯罪に巻き込まれる可能性だってあり得るのだ。
「日本社会が今後も発展できるよう、我々はお客様の課題に寄り添い、サポートする伴走者であり続け、『感動』を与えられる仕事をしていきたいと考えています。そのためには一人ひとりがプロフェッショナルとしての意識を持って行動し、お客様の課題解決を目指す必要があります」と鈴木は話す。マクニカは、お客様の未来に安心安全を届ける伴走者として、これからも新たな脅威に備えてセキュリティの最先端を走り、チーム一丸となって成長を続けていく。