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PCIe高速化でリファレンスクロックが重要になる理由とは? |  厳しいジッター要件に応えるスカイワークス社PCIeクロック製品ラインアップ

スカイワークス社のクロック製品には、水晶発振器(XO)、クロックジェネレーター、ジッタークリーナー、バッファーがあります。

本記事では、これらの製品の中でもPCIe用途にご使用可能なクロックジェネレーター/バッファーに注目し、製品ラインアップとその特長をご紹介します。

PCIeとは

PCI Express (PCIe) は、CPUと各種デバイス (GPU、ストレージ、ネットワーク機器など ) を接続するための高速シリアルインターフェース規格です。

PCIeでは、世代の進化に伴い、通信速度は飛躍的に向上しており、Gen1の2.5GT/sから、Gen5では32GT/sと大幅な高速化が進んでおり、現在ではGen7まで存在します。

PCieにより、高速かつ効率的なデータ伝送を実現することが可能になります。

そして、このような高速通信を支えるために、PCIeシステムでは「クロック」の品質が極めて重要な要素となります。

PCIe世代 転送速度(GT/s) エンコード方式 主な特徴

PCIe Gen1

2.5 GT/s

8b/10b

PCIe初期世代

PCIe Gen2

5.0 GT/s

8b/10b

帯域向上

PCIe Gen3

8.0 GT/s

128b/130b

エンコード効率改善

PCIe Gen4

16.0 GT/s

128b/130b

高速SSD・サーバー用途で普及

PCIe Gen5

32.0 GT/s

128b / 130b

AI/HPC向けで需要拡大

PCIe Gen6

64.0 GT/s

PAM4 + FEC

PAM4採用による高速化

PCIe Gen7

128.0 GT/s

PAM4 + FEC

AI/クラウド向けに高速化

PCIe リファレンスクロックが必要になる理由

PCIeシステムにおいては、リファレンスクロック (Refclk) はデータ通信のタイミング基準として機能します。

送受信デバイスは、このクロックを基準にしてデータを正確なタイミングで送受信するため、クロックの品質が通信の安定性を左右します。

不適切なクロックを使用すると、データエラーやリンクトレーニング失敗の原因となります。(例:PCIe Gen4想定が、PCIe Gen3でリンクアップしてしまうなど。)

特に近年の高速化(Gen4/Gen5以降)に伴い、クロックに要求されるジッター (RMS Jitter) 性能は高まっています。

PCIe 仕様では、100 MHz のリファレンスクロックを基準とし、±300 ppm程度の周波数精度や高いジッター要件が規定されています。

FPGAやCPU内のPLLでも上記のようなクロック生成は可能ですが、PCIe規格を満たすには十分でないケースが多いため、PCIe規格に準拠したクロック製品が必要となります。※Gen4以降は特に厳しいクロック要件(ジッター要件)がございます。

※図はスカイワークス社 提供のアプリケーションノートAN946: PCI-Express 4.0 Jitter Requirementsより抜粋しております。

また、実際のPCIeクロックの使われ方として、上図のようなPCIeクロックアーキテクチャが存在します。

・共通クロック (Common Clock)

・独立クロック (SRNS/SRIS)

特にSRISは、ケーブル接続や拡張性の観点から重要な方式として、採用が拡大しています。

PCIeシステムでは、アドオンカードなど外部接続との互換性を確保するために、1つのシステム内で複数のクロックアーキテクチャ(共通クロックと独立クロック)が共存するケースもあります。

このように、PCIe クロックは単なる周波数源としてではなく、システム全体の性能・信頼性を決定づける重要部品になります。

HCSLとは

HCSLとは、High-Speed Current Steering Logicの略で、主にPCIe で使用される高速差動クロック信号形式です。

HCSLには、電流駆動型とPush-Pull型の2種類が存在し、電流駆動型は通常のHCSL、Push-Pull型はLow-Power HCSL (LP-HCSL)と呼ばれます。

以下、HCSLとLP-HCSLの終端回路になります。

Push-Pull型の図では、送信側に100Ω終端抵抗が内蔵されている想定になります。

電流駆動型では、図のように終端抵抗が必要になります。

一方で、Push-Pull型では、外付けに終端抵抗は不要です。

近年のPCIeクロックデバイスでは、消費電力や実装性改善のため、内部的にはPush-Pull型に近いLP-HCSLを採用するケースが増えております。

(Push-Pull型採用のクロックデバイスの送信側には100Ω あるいは 85Ωの終端抵抗が内蔵されていることがございます。)

スカイワークス社 PCIeクロック製品ラインアップ一覧

スカイワークス社クロックジェネレーター製品ラインアップ一覧表を以下に示します。

近年、データセンター、通信インフラ、放送機器、産業機器などにおいて、高精度なクロック品質への要求は一層高まっています。
また、AIやデータセンター用途では、GPUやアクセラレータ間で膨大なデータ転送が行われるため、PCIeインターフェースの性能がシステム全体の処理能力に関わってきます、

これに伴いPCIeクロックにも高いPCIe Gen要求ならび、規格準拠でも性能面でマージンをもったデバイスが要求されます。

これらに対して、スカイワークス社は業界トップクラスの低ジッタ性能を誇っており、各PCIe用途に対応したクロックソリューションを提供しております。

PCIe専用クロックジェネレーター

Si522xx

Si522xxは、PCIe用途向けのクロックジェネレーターです。PCIe Gen1からGen6まで対応しております。

出力クロック本数ごとに、Si52202(2ch) / Si52204(4ch) / Si52208(8ch) / Si52212(12ch)と型番が分かれています。

Si52202につきましては、パッケージサイズが3x3mmと小型である点が特徴です。

I2Cおよび外部ピン経由で、PWRGD/PWRDN、SS_EN、OE機能が使用可能です。 源振として、25MHzの水晶振動子が外付けに必要になります。

Si5332

Si5332は、PCIe用途に加え、汎用的なクロックの生成に特化したクロックジェネレーターです。PCIe Gen1からGen6まで対応しております。

出力クロック本数は、6ch / 8ch / 12ch ごとにラインアップがございます。

PCIe向けのHCSL出力に限らず、LVPECL/LVDS/LVCMOS形式での出力にも対応しております。

そのため、PCIe用途+αのクロック源をSi5332でまとめあげることができ、部品点数の削減が見込めます。

また、Si5332は水晶振動子内蔵タイプもございますので、外付けに水晶振動子が要らなくなり、マッチングテストの工数を削減することも可能です。

まとめ

PCIeの高速化に伴い、クロック製品には高い性能(周波数精度/ジッタ性能)と柔軟性が求められています。

スカイワークス製品では

・規格に対して、マージンをもった低ジッタ性能

・Common/SRISなどクロックアーキテクチャ対応

・部品点数を減らし、システム複雑化への対応 とPCIe規格準拠+αを提供するラインアップを備えており、用途に応じた最適な選定が可能です。

中でも、Si5332は高い柔軟性を持つ汎用クロックとして、下の図のような構成例を実現可能です。

設計要件に応じて適切なデバイスを選定することで、PCIeシステムの性能と信頼性を最大化することが可能です。

どのようなPCIeシステム構成にすればよいか、そしてPCIe向けクロックは何を選べばよいか、お悩みでしたらお気軽にお問い合わせください。

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