三次元方向の変位が同時検出できる高感度触覚センサ

  半導体や集積回路の設計、開発、輸出入、販売を手がける株式会社マクニカ テクスター カンパニー(以下テクスター、本社:神奈川県横浜市港北区、カンパニープレジデント:原 一将)は、この度、タッチエンス株式会社(以下タッチエンス社、本社:東京、代表取締役社長:尾方 謙一)と販売代理店契約を締結し、三次元方向の変位を検出できる触覚センサ製品の販売を3月1日より開始することを発表いたします。

  従来の触覚センサは、圧力の検出がメインであり、せん断力(滑り方向の力)を検出するためには隣り合うセンサ出力の時間変化から算出するなどの工夫が必要でしたが、タッチエンス社の「ショッカクチップ™」は、接触により変化するピエゾ抵抗の変化から、外圧を測定します。その微細なピエゾ抵抗を、MEMS技術により2mm角のシリコンチップ上に3軸方向に配置することで、センサ1つで3軸方向の力の直接計測を実現しました。また、2mm角と非常に小型・薄型であるため、平面だけでなく曲面にも実装することができ、実装密度も自由に変えることができます。さらに、シリコンチップを包んでいる外装の材質を変えることで、接触時の柔らかさとセンサー感度を自由に設定することが可能です。
  一方、「ショッカクキューブ™」は、ウレタンによる「やわらかい」外装を持ちながら三次元方向の変位検出が可能な新しい触覚センサです。ウレタン内に発光素子と受光素子を内蔵することにより、受光量の変化からウレタンの変形を感知します。外装の変形に追従して変形可能なため、埋め込んだセンサー間に不感帯を作りにくく、配置面積当たりのセンサ数を少なくすることも可能となります。これにより、柔軟な肉質外装に埋め込み「つねる・なでる」といった動作を加えても、ごつごつした違和感もなく、自然な手触りを実現できます。今後成長が期待される民生ロボット市場やその他のヒューマン・マシン・インタフェースにて、触覚機能を持った柔軟な外装の実現に貢献できると考えています。

  テクスターでは、マクニカグループ(本社:横浜市港北区新横浜、代表取締役社長:中島 潔)で取り扱う、RFICや高効率DC-DCコンバータ、など、相乗効果が期待できる幅広い商品ラインナップとともに、今後の拡大が期待される車載、スマートグリッド、ヘルスケア市場に広く提案できる製品群として、3年後にタッチエンス社製品として3億円の売上を目指しています。

【製品特徴】
■ショッカクチップ™
・MEMS技術を活用した微細加工
・小型・高感度3軸触覚センサ
・2mm角のシリコンチップ上に微細なピエゾ抵抗を3軸方向に配置

■ショッカクキューブ™
・センサ自体が柔軟に変形
・自然な手触りを実現
・配置面積当たりのセンサ数を少なくすることが可能

【適用事例】
・家事介護分野
・玩具
・ゲーム機器
・教育・トレーニング関連分野
・自動車関連機器
・医療関連機器
・ロボットハンド
・携帯端末

* 本文中に記載の社名及び製品名は、各社の商標または登録商標です。


■本件に関するお問い合わせは下記にまでお願いいたします。
株式会社マクニカ  http://www.macnica.co.jp
経営戦略部 広報企画課 宮原 e-Mail:macpr@macnica.co.jp
〒222-8561 横浜市港北区新横浜1-6-3 マクニカ第1ビル
TEL:045-470-9851 FAX:045-470-9853

タッチエンス株式会社について

タッチエンス株式会社は佐竹製作所の1事業として東京大学との産学連携を活用して開始したセンサー事業を基盤に2010年に設立しました。「触覚」の未来を科学するセンサカンパニーとして、ヒューマン・マシン・インタフェースに触覚を必要とする市場に対し、自社開発の触覚センサ部品、モジュールの製造・販売をいたします。また、開発、試作、小ロット量産まで対応可能な自社工場を持つことで、オンリーワンの技術だけでなく開発スピードという付加価値もお客様にご提供できます。自社開発品以外にもお客様の用途に合わせた特注品開発の対応もいたします。
今後の日本経済を立て直すモデルの1つとして注目されている産学官連携を活用して設立されたタッチエンス株式会社は、特に介護・生活支援で期待される民生ロボットの実現化に重要な要素となる触覚センサを開発することにより社会的貢献を果たしてまいります。
詳細は、http://touchence.jp/


株式会社マクニカ テクスターカンパニーについて

マクニカは1972 年の設立以来、エレクトロニクスおよび情報通信の領域で、半導体やネットワーク関連機器などを企画開発、販売する技術商社&ソリューションプロバイダーです。最先端のエレクトロニクス商品を数多く取り揃え、常に先進の技術や知識をより高い付加価値とともに提供しています。また、市場の動きや顧客のニーズを的確に捉え、独自のきめ細かいサービス&サポートを確立し、商品の設計や開発を支援しています。当社は、東京取引証券所市場第一部に上場し、横浜に本社を構え、香港、上海、台湾、シンガポール、台湾、韓国、タイ、アメリカ、ドイツに現地法人を有しています。マクニカでは、社内カンパニー制を導入しており、テクスター カンパニーはそのうちの1カンパニーです。
詳細は、https://www.macnica.co.jp/business/semiconductor/


参考画像

ショッカクチップ™

ショッカクキューブ™ CLタイプ