NCP51752 は、ソースおよびシンクのピーク電流がそれぞれ 4.5 A/9 A の絶縁型シングルチャンネルのゲートドライバーです。
これらは、パワー MOSFET および SiC MOSFET パワースイッチを駆動する高速スイッチング用に設計されています。
NCP51752 は、短くて適切な伝播遅延を提供します。
信頼性の向上、dV/dt 耐性、さらに高速なターンオフを実現するために、NCP51752 には革新的な負のバイアス制御が組込まれています。
NCP51752 は、両側ドライバーの独立したUVLO(Under Voltage Lockout)など、その他の重要な保護機能も提供します。
ブロック図および回路図を下記に示します。
次に本製品の特長である負バイアス制御機能について説明します。
NCP51752 は、図 54 に示すように、ゲート駆動において、負バイアスを生成する簡単な方法を提供します。この負バイアスは、PCB レイアウトやパッケージリードがパワートランジスター Vgs で高いリンギングを生成する場合に非常に役立ちます。
このゲート電圧のリンギングは、一般に、高い di/dt および dv/dt スイッチング条件で発生します。 リンギングをスレッショルド電圧以下に保ち、誤ったターンオンを防ぐために、一般にゲート駆動に負のバイアスを印加します。
NCP51752 は、あらゆる構成やあらゆるタイプのパワートランジスターに対応するために、-2 V、-3 V、-4 V、および -5 V を生成するさまざまなオプションを提供します。
さらに、負のバイアス電圧には、目標 VEE 値の80%に設定されたUVLO(Under Voltage Lockout) が含まれています。 (図 36参照)
GND2 ピンと VEE ピンの間のコンデンサーC(GND2)により、ピン間に電圧が発生します。 コンデンサーの電圧は、電流源の充電および放電によって制御されます。 この機能により、PCB サイズとコストを最小限に抑えることができ、スイッチング周波数とデューティーサイクルに関係なく、GND2 ピンと VEE ピンの間の負のバイアス電圧を正確に制御します。
図 55 に負バイアス制御のタイミングチャートを示します。
GND2 コンデンサーの電圧が指定されたターゲットしきい値電圧を下回る場合、
たとえば、VC(GND2) < 目標の 80% の場合、GND2 コンデンサーは内部電流源 I(REGCHG)によって目標のしきい値電圧の 80% まで急速充電されます。
GND2 コンデンサーの電圧が目標の 80%~120%の場合、GND2 コンデンサーは、GND2 ピンと VEE ピンの間の電圧差に応じて、内部オペレーショナルトランスコンダクタンスアンプ (OTA) によって安定化できます。
GND2 コンデンサのー電圧が指定されたターゲットしきい値電圧を超えている場合、
たとえば、VC(GND2) > 目標の 120% の場合、内部電流源 I(REGDIS) は、GND2 コンデンサーを目標のしきい値電圧の 120% まで放電できます。
さいごに
本製品は、3.75kVRMSの絶縁電圧をサポートし、パッケージはSOIC-8の小型パッケージの製品です。
その他、本製品について、さらに詳しく知りたい場合は、下記リンク先のオンセミ社のデータシートも合わせて参照ください。
また下記リンク先のオンセミ社のブログでも本製品が紹介されていますので参照ください。
・Choosing the Right Silicon Carbide Gate Driver
お問い合わせ / お見積もり
本製品に関してご質問、お見積もりなどのご希望がありましたら以下よりお問い合わせください。
オンセミ メーカー情報Topへ
オンセミ メーカー情報Topに戻りたい方は以下をクリックしてください。