XP2210:UDR (Untethered Dead Reckoning) 対応モジュール

Sierra Wireless社GNSSモジュール:XP2210は、UDRに対応しています。本ページではUDR機能の紹介と、実際の測定結果を記載しました。

UDR (Untethered Dead Reckoning) とは

GPS衛星による位置情報測位にはDead Reckoningと呼ばれる技術があります。これは地下やトンネルなど、GPS衛星が見えない位置で、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いて現在地の推定位置測位を行う技術です。広くはカーナビゲーションの位置測位に使用されています。

UDRはUntethred Dead Reckoningの略で、外部に各種センサーを持たずとも高精度な自律航法が可能な技術とです。内部に持つ慣性航法装置(Internal Navigation System, INS)を使用することで実現します。

GPSとINS

UDRはXP2210に内蔵するGPS、INS unitを使用して実現します。

GPSは既知の通りOpen skyの下GPS衛星より位置と情報を取得し提供する技術となります。信号特性は反射等に弱くOpen sky上の衛星を用いる為、建物等の屋内では受信感度が悪くなる傾向に有ります。

一方でINSは内部の慣性測定ユニット(IMS)を用いて加速度、角速度を算出します。右図の3軸加速度センサー、ジャイロセンサー、磁力センサーにより3方向の位置、速度、姿勢を計算します。衛星等は使用しないため、環境に依存せず算出を行う事が可能です。


XP2210ではGPSとINSを複合的に構成する事でUDR技術を実現します。

UDRによる正確な位置情報の提供として、カルマンフィルターを利用します。これはOdometryとObservationという2パラメーターを用いた推定方式となります。Odometryは過去の推定値と現在の入力値から推定される現在の状態、Observationはセンサーによる観測値を指しております。Odometry=GPS、Observation=INSとする事でカルマンフィルターによる現在の位置情報をより正確に推定します。

UDR測定結果

UDR Disable
UDR Enable

上記がUDR機能有無の結果となります。左図がUDR機能無し、右図がUDR機能有りとの比較です。今回は車載にXP2210を搭載し青枠で囲ったトンネルを介する経路にて測位を実施いたしました。

結果、UDR Disable時はNMEAデータlostすなわち位置測位出来ない状態であったのに対し、UDR enableによりINSを用いた推定位置を算出し断続的な位置測位を実現しました。

 

まとめ

本ページでは、XP2210のUDR機能の概要及び実測結果を紹介いたしました。結果、車載搭載での測定において外部環境及び移動速度に影響されることなく、UDRを活用した高精度な位置測位を実現いたしました。XP2210を用いる事で、移動体端末向けM2Mデバイスへの更なる適用が期待できます。

 

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