データはある、でも使えない… AIプロジェクトがとん挫しやすいワケ

第4次産業革命のキーテクノロジーとなるIoTやAIを活用することで、人材不足に悩む製造現場の省力化を図り、最終的には自動化、無人化につなげるスマート化への動きを加速させたいと考える製造業は増えている。
それを後押しするように、機械学習のモデルを自ら作成し、現場へAIを展開させるような“AIの民主化”や、データサイエンティストのような専門家でなくとも現場主導で分析が可能な“データの民主化”と呼ばれる動きも加速しつつある。
しかし、自社だけではIoTやAIのプロジェクトがうまくいかないケースは多い。その理由について考えてみたい。

データは精製しないと使い物にならない

製造業の現場では、これまでも機械設備からさまざまな情報を取得して、稼働率の改善や設備保全のために活用してきている。実際に必要なデータの多くは、機械の制御を行うPLC(Programmable Logic Controller)などで収集されており、PLCの情報を将来的に有効活用しようとデータを長年蓄積している企業もあるはずだ。
個別に振動センサーや温度センサーなどを取り付けて、現場からの情報を詳細に収集している現場もあることだろう。

現場でAIを活用したいと相談にやってくる企業のなかには、長年蓄積された既存データを有効活用することが可能だと考えている向きもあるが、実際にはうまくいかないケースも少なくないという。
普段現場でAI導入を支援している、株式会社マクニカ ソリューション事業部 戦略企画推進部 AIリサーチセンター センター長 シニアデータアナリスト 楠 貴弘によれば、