技術的観点から、最適解を導き出す

Interview05

中村 春佳

2020年新卒入社 技術職(セキュリティ・ネットワーク)
ネットワークス カンパニー
第3技術統括部第1技術部

Chapter1 エンジニアは、理系だけの仕事ではない

私はエンジニアとしてモバイル機器やサーバ、ネットワークにおけるデバイス・センサー等から生成されるデータのログを可視化する製品を担当しています。技術職として、製品を導入された企業様をサポートし、導入先で不具合が起こった時にテクニカルな面から原因を調査して解決へ導いたり、製品の操作などをお客様にレクチャーしたりするのが、私の仕事です。

学生時代は、エンジニア職について「一人で黙々と作業をする仕事」というイメージを持っていたのですが、マクニカのネットワークエンジニアはそうではありません。お客様からのお問い合わせに自身で対応し、時には営業社員と一緒にお客様先へ出向いて製品提案を行うこともあります。お客様の課題に寄り添い、テクニカルな面から解決策を導き出す。それがマクニカのネットワークエンジニアの特徴であり、面白いところだと思っています。

エンジニア職は理系出身者しかなれないと思っている方もいるかもしれませんが、学生時代の私は文系科目を専攻し、言語文化を学んでいました。私自身もエンジニアはネットワークや半導体を学んだ理系出身者がなるものだと思っていたので、最初は営業職でマクニカにエントリーしていたのですが、面接を通して人事の方に「中村さんはエンジニア職の適性があるかもしれない」と提案され、興味がわきました。もともと「せっかくやるなら製品にとことん詳しくなりたい!」という想いがあったので、製品を知り尽くし、テクニカルな面からお客様へ製品の提案を行うエンジニア職はまさに私にピッタリの職種でした。社内には同じように文系出身でエンジニアになった方もいて、そんな先輩方から直接お話を聞いて面白そうだと思い、エンジニア職として選考を進めてもらって現在に至ります。

Chapter2 徹底した事実確認が、問題解決の近道になる

私には仕事をするうえでこだわっていることがあります。それは、「事実を明らかにすること」です。我々エンジニアは事実をベースに物事を判断し、解決策を導き出さなければいけません。お客様が話している内容を、仕入先にただ伝達するだけの「messenger」になるようでは、問題解決まで無駄な時間を費やす可能性がありますし、マクニカとしてのバリューは無いに等しくなってしまいます。なので、常に客観的な視点で一つ一つの事象を紐解くようにしています。実際、製品についてお客様から「こういう操作ができない」というお問い合わせをよく頂戴しますが、調べてみると原因は違うところにあるケースが沢山あります。例えば「××のログ情報が取れない」とお客様がおっしゃっていても、調べてみるとアプリケーション上でログ自体は取得できていて、その情報を見つけ出す検索方法が間違っていることなどがあるのです。

我々の提供する製品について、一番詳しいのはそれを開発している仕入先メーカーです。しかし、その製品の不具合やトラブルについてお客様から一番始めに相談を受けるのは他でもない、マクニカのエンジニアです。事実を正しく把握しなければ、どれだけ仕入先メーカーのサポートを得ようとも、問題の解決に至ることはできません。お客様に対して真摯に対応しながらも、「事実として何が起こっているのか」「お客様のおっしゃっていることに誤りはないのか」ということを明確にするために、様々な角度から徹底的にお客様の状況をヒアリングしています。それが、お客様から私たちの技術サポートに求められている、問題解決への第一歩だと胸に留め置いています。

Chapter3 真摯に、誠実に、お客様と向き合う

昨年、製品をご利用いただいているお客様から、ある問題に関する報告を受けました。「マクニカが提供してくれている製品を使用しても、クラウドに保管しているログデータが確認できない。恐らく製品のアプリケーションが正常に動作していないのでは」というのです。そこで私は事象の明確化のために現状のヒアリングを行い、同じエラー環境を社内で作り、原因を探ってみましたが、いくら環境を再現してもエラーが起こらず、どうしても原因が分かりませんでした。マクニカで行うことのできる検証は全て行いきったため、仕入先メーカーに原因解明を依頼し、連絡を待つこととなりました。そこから私は自分自身のやるべきタスクを終えていたため、あとは待つことしかできないと考え、アップデートをただただ待ちました。そこでお客様から厳しい一言を言われてしまいます。「今マクニカはなにをやっているんだ。最新の状況が全く見えない。早く問題を解決してくれ」と。気が付けばお客様から依頼をいただいてから一か月以上時間が経っていたのです。

私たちは仕入先メーカーからのアップデートを待つ必要がありましたが、トラブルに直面し困っているお客様からすればマクニカや仕入先メーカーが何をやっているのかわからず、ただただ時間が経過しているように見えてしまっていたのです。技術的なQ&Aをこなすことだけがネットワークエンジニアではないとそのとき気づかされました。
それ以降はお客様の気持ちを考え、「どこまで調査が完了しているのか」「次はどのような検証を実施するのか」「その検証はどれくらいで完了する見込みであるのか」など、現在の状況や今後の予定についてこまめにお客様に情報を共有するようにしています。結果として問題を解決するために要する期間は変わらなくても、誠意をもって取り組んでいることを事実を共有しながらお客様に伝えることで、お客様の満足度は全く異なってきます。お叱りの言葉をいただいたお客様には大変申し訳ないことをしてしまいましたが、今後の業務を行うにあたっては、自分を成長させてくれた案件として、自分の中に強く残っております。

今後の目標・抱負

私が担当している分析プラットフォーム製品は幅広い機能があり、お客様のニーズに合わせて様々な使い方ができます。しかし、機能が幅広いが故に、製品のパフォーマンスを最大限活用できていないお客様も少なくありません。将来的には、そういったお客様に対して、現在直面している問題だけではなく、お客様自身も気づいていない潜在的な課題を拾い上げ、一緒に解決していけるようなエンジニアになりたいです。

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