こんにちは。

FPGA を安全に取り扱えるようになることが当面の目標のトットです。

 

前回は、アルテラ社の FPGA に内蔵されている IOE の出力バッファーのオプション機能 Current Strength について調べましたが

この出力バッファーをよく見てみると、他にも機能がついていました。

Current Strength 機能を知って 満足していた自分が恥ずかしいです・・・

今回は FPGA 出力バッファーの Open Drain について調べてみました。

 

新人エンジニアの私は、まず Open Drain という言葉をみて・・・・・???

となったので、Open Drain がどのようなものなのか調べてみました。

Open Drain とは

FET トランジスターの ドレイン を回路内で何も接続せずに、外部に引き出した出力のことです。

回路内で何も接続しない・・・、これは、研修で学んだ "オープン" のことだ !!! と自分の成長を少し喜び、

Open Drain ・・・そうか FET トランジスターのドレインを オープン にしていることなんだ!と考え、オープン の時は電圧が安定しないので ハイインピーダンス になるのではないか?と仮説をたてて、回路を調べてみました。

 

 

Open Drain の動作

IN に Low 信号が入るとドレインがオープンとなるので、OUT はハイインピーダンスになり、

IN に High 信号が入ると OUT は Low になる回路だ、ということが分かります。

オープンの意味が分かり満足していたところ、先輩から

『 Open Drain と Open Collector と Tri-State の違いは何? 』と聞かれたので調べてみました。

Open Collector とは

Open Drain は、FET トランジスターのドレインをオープンにするのに対し、

Open Collector は、バイポーラートランジスターのコレクターをオープンにすることです。

 

 

Open Collector の動作

バイポーラートランジスターのコレクターをオープンにし、出力はハイインピーダンスとなります。

Tri-State とは

Tri-State は、複数のトランジスタを組み合わせ、EN 信号でハイインピーダンスを制御します。

図は、FET トランジスターを組み合わせたものです。

 

 

Tri-State の動作

・EN が Low のとき (表の赤枠)

  回路の EN のトランジスターが ON の状態。

  IN で入った信号がそのまま出力されています。

 

・EN が High のとき (表の青枠)

  回路の  EN  のトランジスターが OFF の状態。

  OUT はオープンなので、出力はハイインピーダンスとなります。

2つの真理値表を比べると

OUT がオープンのときだけ ハイインピーダンスになっていることが分かります。

Tri-State は、EN 信号によって ハイインピーダンスを制御しています。

 

ここで私は、疑問に思いました。

『そもそも、ハイインピーダンスってどのようなときに使われるのだろう?』

今回のまとめ

・ Open Drain とは、 FET トランジスターのドレインをオープンにし、出力はハイインピーダンスとなる。

・ Open Collector とは、バイポーラートランジスターのコレクターをオープンにし、出力はハイインピーダンスとなる。

・ Tri-State は、EN 信号でハイインピーダンスを制御している。