
Connect SIM by macnica
コネクトシム バイ マクニカ
チップSIMのメリット・デメリットは?
はじめに
これまではSIMと言えば「SIMカード」の一択でしたが、そこに「チップSIM」という選択肢が加わろうとしています。
…とは言っても、それぞれの長所短所を理解しないと選ぶのが難しいですので、今回はそこにスポットを当てたお話です。
SIMカードとチップSIMの定番比較
チップSIMの採用を検討しているユーザーの声を伺うと、チップSIMに対する期待値は、やはりSIMカードでは難しい「信頼性」の観点が主です。
SIMカードは、機器に用意されたSIMスロットやSIMコネクタに物理的に挿入して使います。そのため、接触不良や挿抜による摩耗、振動・衝撃による端子のズレなど、機械的な信頼性に課題があります。特に振動の多い機器への搭載は、通信障害の原因となる場合があります。
それに対してチップSIMは、半導体部品として表面実装するため、振動や湿度などの外的要因に対して強いという特長があります。
動作温度については、+85℃まで対応していれば一般的な機器では問題ありません。
工業用・車載用などの厳しいスペックが求められる用途では、これまで妥協でSIMカードを使っていたところがチップSIMに置き換わることで、製品品質の向上が期待できます。
|
SIMカード |
チップSIM |
実装 |
スロット/コネクタ |
表面実装 |
動作温度 |
-20 ~ 85℃ |
-40 ~ 105℃ |
寿命 |
約10年 |
約15年 |
表に出づらい比較①
まずは気になる契約の話。SIMカードは物理的に抜き差しできますので、通信事業者の乗り換えが(基本的には)可能です。
この端末はD社のSIM、この端末はK社のSIMといった具合に異なる通信事業者のSIMを使うこともできます。
それに対してチップSIMは、通信事業者を決めて、そこのプロファイルが書かれたチップSIMを購入し、実装して使いますので、(基本的に現時点では)通信事業者の乗り換えが行えません。
この点は実現可能になる方向で規格制定が進んでおりますので、将来的には緩和されることが期待されます。
表に出づらい比較②
SIMカードはSIMスロットやSIMコネクタに挿入します。
機器の筐体設計の観点からすると、どこに開口を設けるか、防水加工をどうするか、といった制約が生じることになります。
チップSIMを使用することで、筐体のデザイン性などで制約が生じにくくなり、またコスト面も最適化できます。
Connect SIM by macnicaについて
Connect SIM by macnicaは、マクニカが提供するIIoT(産業IoT)向け通信サービスで
今回ご紹介したチップSIMも展開しており、半導体としてのサポート体制を整えております。
通信プランは、NTTドコモ回線・マルチキャリアのSIMをお客様の用途に応じたプランをカスタムでご提案しております。
お客様の使い方に合わせた柔軟性のある通信プランを提案することで通信料の最適化に貢献します。
検証用のサンプルも無償提供しておりますので、ぜひお問い合わせください。